バーゼル禁止令 決議 III/1
情報源:Decision III/1 - Basel Action Network Wiki
http://wiki.ban.org/Decision_III/1

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載:2005年3月24日
リンク元更新:2020年7月23日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/basel/Basel_Decision_3.html

1995年、9月22日、スイス、ジュネーブにおける第3回バーゼル条約締約国会議(COP3)で採択された。
決議 III/1
バーゼル条約修正


締約国会議は、

第1回バーゼル条約締約国会議において、産業先進国から発展途上国への有害廃棄物の輸出の禁止要求がなされたことを想起しつつ:

会議での決議 II/12 を想起しつつ:

以下について留意しつつ:

−技術作業部会は、バーゼル条約の対象となる廃棄物の有害性特性化に関する作業を継続するよう会議から指示された(決議 II/12 ):

−技術作業部会は、有害廃棄物及び条約の対象とならない廃棄物のリストの作成に関する作業に着手していた:

−これらのリスト(UNEP/CHW.3/Inf.4)はすでに有用なガイダンスを提案するものであるが、まだ完成しておらず、又は完全には承認されていない:

−作業部会は、当事者又は国家の主権が有害廃棄物の国境を越える移動に関する第11条の下に、これらを含む協定又は取り決めを締結することを支援するために技術ガイドラインを作成する。

1. 技術作業部会は、締約国会議の第4回会合に承認用として提出できるようにするために、有害性特性化に関する作業及びリストと技術ガイドラインの作成を完成することを最優先するよう指示する。

2. 締約国会議は第4回会合でリストに関する決定を行うことを決定する。

3. 条約に対する下記修正を採択することを決定する。

”第7節に新たな前文を挿入する:

 有害廃棄物の、特に発展途上国の国境を越える移動は、この条約によって求められる有害廃棄物の環境的に健全な管理が行われないリスクが高いということを認識しつつ:

新たに第4A条を挿入する:

1. 付属書 VII にリストされた各国は、付属書 IV Aによる処分作業を目的として、付属書 VII にリストされていない諸国に、有害廃棄物の国境を越える全ての移動を行うことを禁じなくてはならない。

2. 付属書 VII にリストされた各国は、付属書 IV Bによる処分作業を目的として、付属書 VII にリストされていない諸国に、条約の第1条1(a)の下で有害廃棄物の国境を越える全ての移動を行うことを1997年12月31日までに止め、同日をもって禁止しなくてはならない。そのような国境を越える移動は、もし、当該廃棄物が条約の下に有害であると特性化されないならば、禁止されてはならない。

付属書 VII
OECD、EC の加盟国及びリヒテンシュタイン


訳注:

附属書IV 処分作業
A:資源回収、再生利用、回収利用、直接再利用又は代替的利用の可能性に結びつかない作業
B:資源回収、再生利用、回収利用、直接再利用又は代替的利用に結びつく作業

第1条 条約の適用範囲
1 この条約の適用上、次の廃棄物で国境を超える移動の対象となるものは、「有害廃棄物」とする。
(a) 附属書I に掲げるいずれかの分類に属する廃棄物(附属書III に掲げるいずれの特性も有しないものを除く。)


化学物質問題市民研究会
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