バーゼル条約 附属書V
(引用:環境省訳バーゼル条約)

化学物質問題市民研究会
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載 2005年4月12日
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http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/basel/Annex_3.html

附属書V 有害な特性の表

国際連合
分類区分
(注)
分類
記号
特性
1H1爆発性
 爆発性の物質又は廃棄物とは、固体又は液体の物質又は廃棄物(又はこれらの混合物)であって、化学反応によりそれ自体が周囲に対して損害を引き起こすような温度、圧力及び速度でガスを発生することが可能なものをいう。
3H3引火性の液体
 引火性の液体とは、液体、液体の混合物、固体を溶解した液体又は懸濁液(例えば、塗料、ワニス、ラッカー等が該当するが、危険な特性により他に分類される物質及び廃棄物は、除く。)であって、密閉容器試験において摂氏60.5度以下又は開放容器試験において摂氏65.6度以下の温度で引火性の蒸気を発生するものをいう(開放容器試験及び密閉容器試験の結果は、厳密に同じものではないこともあり、また、同一の試験による個々の結果さえも異なることが多いので、このような相違を考慮に入れるためこれらの数値とは異なる基準を設けることは、この定義の考え方の許容するところである。)。
4.1H4.1可燃性の固体
 固体又は固体廃棄物(爆発性に分類されるものを除く。)であって、運搬中に起こることのある条件の下で、燃焼しやすく又は摩擦により、燃焼を引き起こし若しくは燃焼を助けるもの
4.2H4.2自然発火しやすい物質又は廃棄物
 運搬中における通常の条件の下で自然に発熱することにより又は空気と作用して発熱することにより発火しやすい物質又は廃棄物
4.3H4.3水と作用して引火性のガスを発生する物質又は廃棄物
 水との相互作用により、自然発火しやすくなり又は危険な量の引火性ガスを発生しやすい物質又は廃棄物
5.1H5.1酸化性
 それ自体には必ずしも燃焼性はないが、一般的に酸素を発生することにより他の物を燃焼させ又は他の物の燃焼を助ける物質又は廃棄物
5.25.2有機過酸化物
 二価の−O−O−構造を含む有機物質又は廃棄物は、発熱を伴う自己加速的な分解を行うことのある熱に対して不安定な物質である。
6.1H6.1毒性(急性)
 えん下し、吸入し又は皮膚接触した場合に、死若しくは重大な傷害を引き起こし又は人の健康を害しやすい物質又は廃棄物
6.2H6.2病毒をうつしやすい物質
 動物若しくは人に疾病を引き起こすことが知られ若しくは疑われている生きた微生物又はその毒素を含有する物質又は廃棄物
8H8腐食性
 化学作用により、生体組織に接触した場合に重大な傷害を生じ又は漏出した場合に他の物品若しくは運搬手段に著しい損害を与え若しくはこれらを破壊する物質又は廃棄物(これらの物質又は廃棄物は、他の有害な作用も引き起こすことがある。)
9H10空気又は水と作用することによる毒性ガスの発生
 空気又は水との相互作用により、危険な量の毒性ガスを発生しやすい物質又は廃棄物
9H11毒性(遅発性又は慢性)
 吸入し若しくは摂取し又は皮膚に浸透した場合に、発がん性を含む遅発性又は慢性の影響を及ぼすことのある物質又は廃棄物
9H12生態毒性
 放出された場合に、生物濃縮により又は生物系に対する毒性作用により、環境に対し即時又は遅発性の悪影響を及ぼし又は及ぼすおそれのある物質又は廃棄物
9H13  処分の後、何らかの方法により、この表に掲げる特性を有する他の物(例えば、浸出液)を生成することが可能な物

注 この分類区分は、危険物の運搬に関する国際連合勧告(1988年にニュー・ヨークの国際連合において採択された文書ST−SG−AC・10−1 改定第5版)に規定する有害な特性の分類制度に対応するものである。

試験
 ある種の廃棄物がもたらす潜在的な危害は、まだ完全に立証されておらず、このような危害を定量的に明らかにする試験は、存在しない。当該廃棄物がもたらす人又は環境への潜在的な危害の特性を表す方法を開発するため、更に、研究が必要である。標準的な試験は、不純物を含まない物質及び物に関して開発されてきたものである。附属書Iに掲げる物がこの附属書に掲げるいずれの特性を示すかを決定するため、多数の国が、これらの物について適用することのできる国内的な試験を開発してきた。




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