お題<本年度・プロ野球順位予想1>

[セ・リーグ]1.阪神 2.中日 3.ヤクルト&巨人 5.広島 6.横浜 

《阪神:予想を超えた超快進撃で18年ぶりの栄冠》

投手陣:先発陣は井川が完全に独り立ち。シーズンを通して勝ちのペースが落ちず、ここ2年は夏に急降下の傾向もなし。

伊良部、ムーア、下柳は終盤失速したが、マジック点灯までは連勝を連ねた。また新人・久保田の台頭、福原も間に合い、

藪も及第点。先発が6回までは試合を作ってたのも強さの一つだ。救援陣は安藤に尽きる。ポートが抑え失格で中抑えの

ウィリアムスが昇格すると、その穴を埋め、右打者が多いときには抑えも務めるなど、星野監督の信頼は抜群だった。途中

加入のリガン、ワンポイント左腕吉野もセットアッパーとして、文句のない出来だった。

野手陣:かつてのダイナマイト打線以上にたちの悪い打線だ。今岡が核弾頭として安打を連発。赤星もチーム記録を更新し

盗塁王V3達成。浜中負傷後は桧山が4番に復帰。一塁コンバートで調子が上がらなかったが、外野に戻り本来の打撃を取り

戻した。アリアスは30HR、100打点を突破。去年プロ生活史上最大のスランプの荒波に飲まれた片岡も見事に復活。守備に

まだ粗さが残る藤本も遊撃のレギュラーとして打率3割に到達。バックアップの久慈もまだまだ健在。もう独りの控え、沖原

は内野のけが人の穴埋め的な役割を見事に果たした。捕手は恐怖の7番・矢野が大暴れ。長期ロードは体調不良で欠場し

たが、バックアップの野口がいて心配なし。しかし、1番の貢献者はFA砲金本だろう。3番としてつなぎに徹し、数字は広島在

籍時よりは下がってるが、インパクトは抜群。全試合フルインニング出場でチームを引っ張った。「捻挫程度は怪我じゃない」

という強靭な姿勢は正に阪神になかったものだ。オフのMVPは誰が選ばれるのか?非常に楽しみだ。

《中日:うれしい誤算に、無念の2位》

投手陣:シーズン開幕前は万全だったが、川上の肩痛から始まり、朝倉のひじ骨折、バルデスは中継ぎ降格とあっという間に

ぼろぼろに。復帰1年目の野口、大ベテラン山本昌は健闘したものの9勝どまり。そんななか光ったのが平井。先発起用当初

は周囲のみならず本人も不安視していたが、終わってみれば3完投(2完封)の12勝で防御率も2位、カムバック賞も受賞と大

ブレイク。先発陣の柱としてチーム2位の躍進に大きく貢献した。また紀藤、平松らも奮闘した。ブルペンは守護神ギャラード

がシーズン途中で解雇(後に横浜入り)となったが、大塚が代わりを務めた。岩瀬、落合、バルデスら中抑え陣に死角はなし。

不満はただ一つ。未来のエース候補が全く現れなかったことだ。

野手陣:開幕前のミラー(現・レッドソックス)問題にゆれたが、代わりのアレックスが掘り出し物。打撃には若干課題が残るが

最終的な数値は及第点。守りは肩、守備範囲ともにトップクラスでゴールデングラブはまず間違いない。打線で言えば福留

が3割30本塁打を達成し、完全に1本立ち。立浪も4番で80打点。また大西、関川が共に好調で打線が活気付いた。一方で

クルーズはだめ。リナレスももう少し上のランクを期待したかったが・・・。井端、荒木の二遊間も平凡な成績に。チーム全体に

スピード感というものが、今ひとつ感じられなかったシーズンとなった。

《ヤクルト:大黒柱不在の投手陣で善戦どまり》

投手陣:先発陣は中日同様、苦しかった。エース藤井が序盤で左ひじ手術で来期まで絶望。昨季17勝のホッジスも負け越し

で退団。途中加入のベバリンが8勝したが夏場に肩痛でシーズン終了。2年目の左腕・石川が12勝と奮闘したが、2年前の

布陣よりかなり面子が落ちた。2完封を記録した鎌田、デビューから5連勝の石堂は来年期待できる。リリーフ陣は昨季同様

五十嵐・石井から高津へとつなぐパターンは不変で安定していた。

野手陣:ペタジーニという大砲が移籍し、破壊力の低下が心配された。が、岩村が開幕前に負傷し代役として抜擢された鈴木

健が3割20HR90打点と大爆発。新主砲ラミレスも本塁打と打点の2冠を達成。例年並の攻撃力の維持に成功した。課題もあ

った。新助っ人ベッツは非力なのと左腕が打てず解雇。真中、稲葉も2年前から成績が下り坂に。スタメンの高齢化が見え出

した1年で、順位を見れば「さすが」とも言えるが、優勝となると?の状況だ。

《巨人:一応Aクラスをキープもバランスの悪さはBクラス》

投手陣:先発陣。エース上原が16勝。新人木佐貫も10勝。一方で高橋尚は肩を痛めダウン。工藤も平凡な成績に終わり、助

っ人のラスも長持ちせず、久保はリリーフとの行ったり来たりで6勝のみ。2年目の左腕林が投入されるなど、かつては考えら

ない選手起用を強いられた。リリーフは壊滅した。抑えの河原が5月で失格。真田、前田に途中加入のサンタナなどが務めた

が、皆説得力に欠け、終盤の大逆転負けに貢献することに。先発にかなりの負担を与え、来期が心配される。

野手陣:ペタジーニの加入で凄みこそ増したが、もはや打線ではなかった。前半戦は1番斉藤から鈴木、二岡といい流れを作

っていたが、これはけが人続出による恩恵だった。特に斉藤は開幕戦の三塁以外に一塁、外野もこなし奮闘したが腰痛でダ

ウンし、規定打席に届かなかったのが惜しまれる。33本塁打を打ったペタジーニも勝負強さは感じなかった。また新主将の

高橋由も期待はずれ。清水、仁志もいまいちで、阿部は肩を痛め後半戦は戦力外。守備に関しては敢えて触れない。巨人の

あるべき姿から、大きく外れた起用が多く見られた1年だった。

 

《広島:投手陣に光が、打線に影が》

投手陣:例年面子の揃わぬチームだが先発陣は14勝の黒田を筆頭に、左腕高橋、新助っ人ブロックとデイビー、佐々岡と

及第点に成績だった。特にデイビーは米国ではリリーフ専門だったが日本で先発転向し大成功。風邪で出遅れた長谷川以

外は期待に応えた。また有望株・河内にやっとブレイクの兆しが見え、来期も心配無用だ。ブルペンは中抑え・小林と守護神

小山田が共に期待を裏切ったが、新人・永川が25Sと奮闘。また先発陣が充実してるので佐々岡が9月からブルペン入りし、

通算100Sを達成。一方で新加入のニューマン、西川の両左腕はいまいち。左のリリーフが菊地原一人と中継ぎは人材不足

だった。

野手陣:金本、ロペス、ディアズと昨年度クリーンアップが全員去り、得点力は落ちた。新4番候補として期待された新井はス

ランプで20HRどまり。後半戦から4番に入ったシーツはなかなかの働きを見せたが、インパクト不足。ゴールデンメンバーの

老化が進み、若手の有望株は捕手の石原、木村一に三塁の栗原ぐらい。かつての面影はどこへやら、だ。

《横浜:パワーバランス崩壊でシーズン順位決定1番乗り》

投手陣:当初の先発陣は吉見、三浦、斉藤、若田部にホルト、ドミンゴと駒は揃っていた。が、結果はごらんのとおり。吉見は

開幕戦こそ井川との投手戦を制したが後が続かず。斉藤、若田部は故障。ホルトは8月に解雇と、散々な事態に。三浦とドミ

ンゴは好投したが勝利に恵まれず。ブルペンも守護神ホワイトサイドの陥落で大混乱。代役のデニーが安定感に欠け、木塚

も低迷。中日からウェーバーとなったギャラードが加入するまでは終盤逆転という辛酸をなめ続ける羽目となった。とはいえ、

サイドスローの豪腕新人・加藤に堤内と希望の光もあった。が、5割到達にはまだ役者が必要だ。

野手陣:石井、鈴木尚、佐伯といったマシンガン打線の中軸の不調で打線が線にならなかった。ウッズに村田,多村,古木と

大砲が揃い、空中戦では力を発揮したが、チャンスメーカーがおらず得点増加につながらず。コックスはヒザの怪我で全く戦

力にならず、元新人王の金城はよみがえったが、印象に残るのは左右両打席アーチと本体の役目を果たすには至らず。反

対に3年目の内川には期待がもてそうだ。捕手は中村と相川の併用だが、どちらも不安定な投手陣のリードに苦心していた。


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