平成23年の畑


・家庭菜園 6年目
 家庭菜園を始めてから早6年になりますが、このところ進歩がなくマンネリ化しています。
 今年の春も夏野菜の準備をしました。
 今年は特に各種団体の役員交代等で忙しかったためトマト、キュウリ、ナス、ピーマンの苗は
 農協の園芸フェア(4月30日)で購入しました。
 トマトはホーム桃太郎、キュウリは夏すずみ、ナスは千両で何れも接木苗です。
 接木苗はちょっと割高ですが、連作障害や病気などに対して丈夫なので素人には扱いやすいです。

保険で購入したホーム桃太郎
キュウリ(夏すずみ)
ナス(千両)
 過去3年間は自分で接木クリップやスーパーウィズを使って接木苗を作っていましたが、接木の成功率は約50%で
 素人にはかなり難しいです。特に接木後の管理が大変です。
 今年はトマト苗の定植方法の実験をしようと思い、あえて接木苗にしないものを作りました。
 品種は毎年作っている”サターン”という酸味のある昔ながらのトマトです。

木村秋則さんの定植方法


・無農薬りんごで有名な青森県の木村秋則さんが考案したトマトの定植方法を実験しています。
 木村さんの著書は2,3冊読みました、かなり説得力のある記事がたくさん書かれていますが、中には理解に苦しむものもあります。
 その中で野菜の栽培に関する記事がありまして、トマトを横植えすると丈夫な根ができて高さ10メートルにも達するほど成長し
 おいしいトマトができるとありました(勿論、無農薬・無肥料です)。
 確かにトマトは挿し木でも根が着いて成長することは、以前に確認したことがあります。
 この実験には、接木苗は適さないので接木しない苗(サターン)を用意しました。
 10本は横植えし、比較のためあと4本は通常の植え方をします。
 横植えした10本には元肥は腐葉土以外何も与えていません、比較のための4本には腐葉土・堆肥を与えました。
・平成23年5月16日に定植しました。
4月11日(3月23日に種まきした苗)
5月14日(成長した苗)
5月16日横植する10本を選別

下の葉を切り落とします
定植する位置に置いてみる
土を首位までかける

同様に10本すべて定植
比較のため4本は通常の定植、
根の成長促進のため雨水が入り難いようにマルチを張る
・ トマト(ナス科)には、コンパニオン・プランツとしてネギ、ニラ(ユリ科)等を一緒に植えると害虫を抑えられるそうなので
  ネギを気やすめに植えてみました。
・ 一方、相性の悪い野菜として有名なのはトマトとジャガイモ(ナス科)です、近くに植えるとジャガイモによくつく
  テントウムシダマシという害虫が、大挙してトマトを襲うそうです。

ジャガイモ(メークイン)
ピーマン
・ 今年はうっかりピーマン(ナス科)とジャガイモ(ナス科)が隣同士になってしまいました。
  この組み合わせも同じ科目なのでかなり危険です、害虫にはよく注意します。

・ 横植えしたトマトの様子は、今後定期的に発表してゆきます。
<平成23年5月22日>
・トマトを横植えして1週間で早くも問題発生!!
 横植えした10本の苗の内4本の苗が、一週間以内に次々にしおれてしまいました。
 何れも朝発見しました、前日の夕方には何の異常もありませんでしたので夜間に発生しています。
 しおれた苗の付近を注意深く観察してみると、何れも茎が地上付近で切られています。
 4本目が被害を受けたときに、犯人を見つけることができました。

しおれた苗
犯人はネキリムシでした
ネキリムシが空けた穴
   トマトは、オオタバコガという害虫が青い実に入り込んで大きな被害を受けますが、今回はよくネギの苗を
 切り倒してしまうネキリムシでした。虫の色や被害の状況から間違いないと思います。
 この虫は、昼間は土中に隠れていて夜間に活動する厄介な害虫です。
 トマトの苗は30本位作ってあるので、すぐに新しいものを植え直しました。
 今までトマトの苗がこの虫の被害にあったことはありませんでした、横植えしたことで被害を受けたものと
 思われます、何でもやってみないと解らないものです。

<平成23年6月12日>
・5月16日に横植えしたトマト(サターン)は約ひと月経ちました。
 途中で虫の被害にあいましたが、概ね元気に育っています。
 比較のため、普通に植えた方は今ひとつ元気がないように見えます。
 
横植えしたトマト
普通に植えたトマト
 
桃太郎の方は実が大きくなりました
キュウリはもう収穫しました

<平成23年6月27日>
・5月16日に横植えしたトマト(サターン)もあれから42日経ちました。
 接木苗で購入した桃太郎は収穫できるほどになりましたので、防鳥ネットを張りました。
 ここにきて、横植えしたトマトに異変が起きています。
 若い葉が細っているもの、葉がめくれたように巻き上がっているものが出てきました。

桃太郎はもうすぐ収穫できます
普通に植えたサターンの実も成長しています
横植えしたサターンの若葉が細っているものがあります

横植えで順調なサターン
これも順調に実を着けています
これは葉がめくれ上がっています
 若葉が細くなってしまうのは、肥料不足と思われますので化成肥料を与えました。
 問題は葉がめくれあがっている株です、症状からは黄化葉巻病の疑いがあります。
 もし黄化葉巻病ならば、他に伝染しないうちに処分しないと大変です。
 横植えは根がたくさん出て無肥料でも大きく丈夫に育つと言いますが、それは畑が肥えている場合の話で普通の畑で無肥料
 栽培は無理のようです。
 木村さんの本でも、大豆などの豆類を一緒に植えると大豆の根には窒素が不足すると、根粒菌が空気中の窒素を根に蓄える
 性質があるので天然の肥料になるとあります。
 しかし、大きな実を着けるには窒素の他にもリン酸やカリ等が必要なので、ミミズや有用な微生物がたくさんいる土作りが
 できなければ、無肥料栽培は現実的には無理だと思われます。



<平成23年7月13日>
・梅雨が明けて連日30℃を越す猛暑が続いています。
 今年の春に植えた自然薯も蔓を盛んに伸ばしています。

自然薯の蔓

 トマト(桃太郎)は、6月27日から収穫しています。接木苗とは言え一部腐ってしまうものや、穴があいてしまうもの等が
 ありちゃんとできているものは、半分くらいです。無農薬ですから仕方ないと諦めています。

桃太郎

 一方、横植えしたトマト(サターン)もようやく青い実をつけてきました。

横植えしたサターンの実
普通に植えたサターンの実
7月5日残った苗を全て横植えしました
 これで、横植えしたトマト(サターン)は20株、普通に植えたのは4株で成長状態にかなり差があるので長期間にわたり
 収穫できそうです。
 残った苗10本を横植えした場所は、今年の春にさやえんどうを植えたところなので、自然の窒素肥料が効いているせいか
 すごい勢いで成長しています。
 ちょっと気になっているのは、横植えしたものは木の勢いが強くて実の着き方が少ないように見えます。
 普通に植えても、実が着かないうちに肥料を与えると木ばかり大きくなってしまうのに似ています。
 横植えでは根がたくさん生えているので、同じような効果がでてしまうのでしょうか?


・ピーマンも6月17日から収穫できています。ピーマンは虫にもやられず、ほんとうに手がかかりません。
収穫中のピーマン
収穫中のピーマン

<平成23年8月7日>
・この地域の盆踊りは、雨に見舞われながらも7月30日に何とか終わりほっとしています。
 しかし8月に入ってからは連日30℃を越す猛暑で、畑の草取りもなかなかできません。
 横植えしたトマト(サターン)は木の勢いはすごいのですが、実が付きません。付いても虫に食われたりへたの部分が
 腐る病気にかかってしまい、食べれるものは殆ど無い状態です。
 接木の桃太郎にしても、2段目以降に実が付かず収穫は殆どありません。

7月5日に横植えしたトマト
へたの部分がおかしい
腐っているもの
 トマトの病気は種類が多くて、疫病なのか土のカルシウム不足で腐ってしまうのか不明です。
 何れにしても土に問題がありそうです、連作はしていないのですがこんな不作になったのは初めてです。
 普通に植えたものより、横植えしたものの方が実付きは悪いようですが、何かやり方がまずかったのだと思います。
 今年は特に植え付け時期が遅かったので、来年は5月の初めには植え付けを終わらせます。

<平成23年12月5日>
・今年も早いもので、もう12月になってしまいました。
 大震災をはじめ、今年は特に色々なことがありました。
 10月6日に定植したカリフラワーとブロッコリーの苗は大きくなり収穫期となりました。
 カリフラワーはもう収穫しています。

手前ブロッコリーとカリフラワー
収穫期になったカリフラワー
3株づつ植付けました

カリフラワーはつぼみの陽避けをします
ブロッコリーはまだ成長中
年内には収穫できそう

大根は種まきから2ヶ月です
ほうれん草は35日目です
小松菜は22日目です
 
絹さやは種まきから15日目です
菜の花も大きくなりました
蝋梅が咲き始めました
 小松菜は毎年、正月のお雑煮に間に合うよう植えつけています。
 さやえんどうは冬の間、寒冷紗をかけて寒さから守ります、収穫は来年4月の後半です。
 これからは、害虫や雑草の心配がなくなるので楽になります。