今日の禁断 テルミン

 ニューフィルの芋煮会も、着々と準備が進んでいるようですね。先日の「パー練」の原稿も出来たようですし。ニッカ仙台工場には、手ぶらで行けばよいのでしょうか。せめて、オヤツぐらいは持参するのでしょうね。遠足の定番「カルミン」とか。という訳で、唐突に映画「テルミン」へ話題を振ろうとしています。先日このコンテンツを作った時、この映画がちょうどかかっていたので、ぜひ見たかったのですが、ついに行けずじまい、パンフレットだけ買ってきて参考にしたという思い出があります。こんなマイナーな映画ですから、ビデオにもならないのかなと思っていたら、なんと、今日テレビで放送されていたのですよ。いやぁ、もう完全に見入ってしまいましたね。ドラマではなくドキュメンタリー、しかし、ドラマ以上にスリリングなストーリー展開です。アパートに訪ねてきたテルミン博士の前でクララ・ロックモアが演奏する「サマー・タイム」には、クララの万感の思いが込められていて、思わず目頭が熱くなりました。最後に博士の手を取ってニューヨークの街中に出かけてゆくクララの足どりは、とても80を超えたとは思えない、まるで少女のような軽やかなもの、長年の思いがやっとかなったという満足感にあふれていました。その直後に博士が亡くなるというのも、出来すぎですね。
 そのようなメインの映像とは別に、私がびっくりしたのは、ブライアン・ウィルソンの映像でした。「ザ・ビーチ・ボーイズ」のリーダーとして、と言うより、ほとんど自分ひとりのプロジェクトとして作った「グッド・ヴァイブレーション」の中で、このテルミンを使っているというので、インタビューに応じているのですが、その姿の若々しいこと。実は、全く偶然に、きのう、やはりテレビでビーチ・ボーイズの特集番組をやっていて、そこにもブライアンが出演していたのですが、それはほとんど紛れもない老人の姿。「テルミン」からはまだ10年も経っていないというのに、この変わりようは一体なんなのでしょう。同じ番組には、ブライアンの娘のカーニーも出演していましたが、彼女も数年前の「ウィルソン・フィリップス」での醜い肥満体とはまるで別人、あちらのミュージシャンというのは、薬物の多用でちょっと見てないうちに外見が大きく変わってしまうようですね。
aventure number : 0029 date : 2002/9/2