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 日本一高い所へ行こう!
 
 標高3,776mを制覇する!
 この挑戦は一通のメールから始まった。


  ・・・・折を見て電話してみます

  −−−−→今夏も富士山登ります・同行者募集中←−−−−
  隊長 ムンちゃん(^^)
  http://www.×××.××.jp/~××/ mailto:taityo@××.××.jp


 純太自身は小学6年に登山ツアーに参加したが、時間の関係で3,776mの富士山測候所まで行くことができず、その雪辱を晴らすのに10数年が過ぎ去っていた。
 20世紀を締めくくるこの夏に「海だ!プールだ!海外だ!」などと明るい予定もなく、こいつはひと夏のいい思い出になるぞ!・・と勘違いし立候補。
 お盆も終わりの8月15日、3人の勇者による富士山攻略は実行された。
 
 
 
 参加隊員
 

隊長
 ムンちゃん
毎年、富士登山を続けているつわもの。今回は日本一高い場所からメールを投げるのが目的
隊員A
 純太
今から十数年前に登山して以来、2度目。当日は子供のようにはしゃぎ回りひんしゅくを買う。参加者最長老
隊員B
 N氏
今回初登山!参加者で一番の落ち着きぶり
 
 
 
 いざ出陣!
 
 新宿駅に8:30集合!そんな時間でもお盆休みでダレダレになった体に早起きはキツかった。
 とにかく高速バスに乗り込み、8:45に新宿を出発。中央道ではお盆のラッシュに巻き込まれ、予定時刻より1時間遅れで河口湖口五合目に到着。
 河口湖I.Cから五合目まで続く富士スバルラインはマイカー規制されていて渋滞がないが、10年前ほどの活気がなく寂しい雰囲気。下界では連日猛暑が続き、Tシャツでも暑いのに、標高2,305mのこの地点でさえ長袖1枚でさえ肌寒く感じる。

 到着早々、おみあげ屋を物色する隊長。「おいおい、もう下山した気分なの?」と思いつつ、まずは郵便局へ。この富士山五合目簡易郵便局では貯金をする際、通帳に記念スタンプを押してくれるサービスがある。ちなみにスタンプ自体はどこの郵便局にもあるので日本全国の郵便局を渡り歩いて、スタンプを集めるつわものもいるらしいが・・。
 うどんなどの食事を済ませ、ようやく出発のための装備の確認と買出しへ。N隊員は富士山名物の金剛杖を購入。隊長と純太は長袖のジャンパーを羽織って戦闘準備!

五合目からの富士山 ついに富士山頂へ向かっていざ出陣!子供のように浮かれまくる純太隊員をしり目に不安げなN隊員。さすが隊長は落ち着いたもの。
 登山道の入口には馬が数頭おり、途中まで乗せてくれるが記念撮影でさえ、金を取るという強欲ぶり・・。それに道端には馬の糞が散乱し、危うく踏みそうになる。

 森林の中の軽いアップダウンの続く道を歩いているとすぐ前方にぞろぞろ連なるツアーの団体さんを発見。下は小学生からおばあちゃんまで、年齢層は幅広い。歩きながら添乗員が富士登山の注意事項を説明しているがおばちゃん達は話に夢中で聞いちゃいない。
 その時、さっきまで落ち着いていた隊長が急にそわそわと動き出し、ひと言
「若い子いないかなー」
たいちょ−、富士山まで来てそんな・・。
 
 
 
 六合目富士登山安全指導センターに到着
 
寂しげな六合目の標識 緩いアップダウンの続く林道をぬけると六合目の山小屋「穴小屋」に到着するがあっさり通過。このあたりから背の高い樹木は減り、高山植物とこげ茶色の砂利の景色へ。
 そのうち「富士登山安全指導センター」に到着。ここで富士登山の案内をGet!案内には日本語版の他にも英語・中国語・韓国語版などあり、さすがインターナショナル。

 
 
 
 いよいよ七合目へ
 
オロナミンCの看板 ひたすら上へ上へと進んでいくうち、ふと周りの景色を見渡すと眼下には雲海。今更ながら雲よりも上にいることに気付く。足元は砂利から岩場へと変わり足場も悪くなる。
 その頃、隊長と純太はまだまだ余裕の表情。反対にN氏は少々お疲れ気味。まだまだ先は長いのに・・。

 途中の山小屋「鎌岩館」で今では珍しいオロナミンCの看板を発見。これをマニアに売れば、ちょっとしたひと財産・・。などとアホなことを考えつつ登山続行。
 いよいよ岩場を縫って登ることに。朝から浮かれっぱなしで岩場をよじ登る純太に対して、2人は少々お疲れ気味。このあたりからすぐ頭上に見える山小屋に行けども行けども辿り着かず、休憩時間は増すばかり。
 
 
 
 登山中のワンショット
 
険しさが増す登山道   現在地は雲の上
 
 
 山小屋「元祖室」に到着・宿泊
 
ここが宿泊した山小屋「元祖室」 夕暮れが近づき、そろそろ今夜の宿を探し始める。途中にある「白雲荘」にはツアー客が次々と吸い込まれていくのを見て、混雑しているとこはやめようとパス。また登り続けるが日が暮れ始め、徐々に暗くなり始める。
 山小屋「元祖室」前で休憩中に山頂を見上げるが、この先にある「富士山ホテル」まで見た目でかなりの距離があると思い、今日の登山は断念し、「元祖室」で宿泊へ。
 山小屋は平屋の建物で風呂など貴重な水を使った施設はもちろんなく、寝床は二段ベット、それも1枚の布団を二人、混雑時は三人で分け合う狭きところ。まあ仮眠を取るだけだから我慢するか・・。
 夕食はおなじみのカレーライス。普段なら絶対足りない量なのに疲れで食欲がない。
 7時半には就寝、「なんて健康的な・・今時の小学生でもこんな時間に寝ないよな」と思いつつ深夜1時まで仮眠・・しようとしてたら、後から客が大声で騒ぐわ、上段のベットのおばちゃんが吐くわで五月蝿くて眠れない。ようやく眠気がきた頃に出発時間に・・。眠いよー!

 
 

 
 
 


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