17.交通事情

サウジの道路は一般に広くて真っ直ぐなので走りやすいのですが、事故が非常に多いです。それも大抵は全損となるような大事故です。真新しいベンツや大型のアメ車がグシャグシャになって道端に置かれているのをよく見かけました。また、警察の方もこの様な事故車を街角に展示して事故の注意を喚起しようとしているようでした。
これまでラクダや馬に乗って生活していた遊牧民が車に乗換えても、走る時は車の間を縫って、車線を右に左に変えて走ります。非常に危険な走り方ですが、ラクダだったらラクダが自分の意志で適当に避けて事故にはならないのでしょうが、車にはそのようなセンサーは無いので大事故になるのだと思いました。

市内での巡航速度は40〜60 km/h位ですが夕方には渋滞もありました。主要交差点には警官が出て整理していましたが、反って渋滞を酷くしていました。警官は全てサウジ国籍者で、必ずアラブ人の味方をするのでアラブ人の車と事故を起したら勝目は無いと言われていました。




ジェッダの高級住宅街


郊外での制限速度は110 km/hでしたが、スピードの取り締りはないし、交通量も非常に少なくなるので巡航速度は130〜150 km/hでした。更にこれを追越していく車もありました。

郊外では時々放牧されているラクダが道路に出てきて非常に危険です。ラクダの体は非常に固いので、車が衝突すると車も大破するそうです。郊外に出ても事故で大破した車が捨てられているのをしばしば見かけました。

ジェッダの郊外に出来たての道で、片側四車線位の広い高速道路がありましたが、未だ車線が引かれていない状態で、これは非常に走りにくい、恐ろしい道路でした。(これは空港からメッカに通じるジェッダバイパスの一部でした。)

住宅街は塀で囲まれた家が多いので見通しが悪く、出会い頭の事故が多発していました。住宅街の出入口の道路には幅(奥行き)2 m程で、高さ10cm位盛上がった段が付いています。これはスピードキラーと呼ばれていて、強制的にスピードを落させる手段です。うっかりスピードを出したまま走り込むと車体が飛び上がってしまいます。


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