16.アラビア語のIBM

サウジに住む日本人の間で、アラビア語の代表的な言葉はIBMだと言われていました。
(I)インシャ・アッラー:神の思し召しの儘に
アラブ人は未来形の話をすると、必ずこれを最後につけます。英語で話していてもそうでした。この言葉が出るといっぺんに不安になります。 "Are you sure?" と確認すると、"Sure, インシャ・アッラー"と答が返って来ます。その通りにならなければ、それもアッラーの意志であると言う事です。

(B)ブクラ:明日
この仕事は何時するんだ、部品は何時入手出来るのかなどと聞くと大抵、答は「ブクラ」です。

(M)マレーシ:気にするな
何かまずい事があると言うようです。一度交通渋滞の中で軽く追突されましたが、その時の運転者はマレーシ、マレーシと言いながら降りてきました。
私が飛行場でチェックインするときに荷物の重量がオーバーしていると指摘された時、「マレーシ」と言ってみたら追加料金なしで乗せてくれました。


このような風に書くとアラブ人はいい加減なように見えますが、決してそうではありません。この世の中のことは総てアッラーに管理されていて、アッラーが望むならばその通りになるし、予定通りに出来なかった場合にはアッラーがそれを望まなかったと解釈するのです。「マレーシ」というのは慰めの言葉でもあるのです。

アラビア語で「アル」と言うのはtheと同じ定冠詞です。「イラーフ(神)」に定冠詞をつけて、唯一の神、「アッラー」となります。

アラビア語を習得することは始めから諦めていましたが、挨拶と数字だけは最初に覚えました。数字だけでも判ると会話を聞いているとどんなことを話しているのか見当が付きます。






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