アッパーエジプト旅行記(2)

アブシンベル編 


 今日はアブシンベル、アスワンと廻るために早起きです。ルクソール空港を飛行機は9時に発つため、朝食をとり7時15分頃にはホテルを出ました。まずは空港までのタクシーです。昨日の様子からタクシーも一筋縄ではいかないだろうなと思っていましたが、案の定声を掛けてみると「30ポンド(約1200円)」とかいきなり吹っかけてきます。初めから無茶を言ってくる運転手は排除してその辺で車を洗っている運転手に声を掛けました。彼は初めから「15ポンド(約600円)」といってきたので、もう時間もそれほどないこともあり彼の言い値で車に乗ることにしました。
 アブシンベルでは食事も満足にとれないと思ったので、空港に向かう途中にパンを買いました。昨日既にツナとジャムを買っていたので、これで非常食も出来ました。
 空港までは思ったよりも近かったです。15ギネーというのでカイロの相場からかんがみて結構距離があるんだろうなと思っていたのですが、これなら10ギネーでも充分って感じです。でも、このルクソール空港まではタクシー以外には観光客は交通手段がないのです。カイロだってバスやミクロバス(乗合バス)があるのに…。さすがルクソール、容赦ありませんね

 何はともあれタクシーは空港に着きました。まだ出発までは多少時間もあるので搭乗客もまだまばらといった感じです。
 私たちが乗る飛行機はまずルクソールからアスワン(所用時間約30分)に行きます。そして私たちはそのまま急いでアブシンベル行きの飛行機に乗るのです(乗り継ぎ時間約20分)。乗り継ぎとかうまくいくのかな(ここはエジプトですから…)と若干の不安を抱きながら飛行機はルクソール空港をほぼ定刻に発ちました。

 アスワンまでは約30分ということもありあっという間です。水平になったと思ったらもう下降しています。中でも何も出なくてちょっぴり残念です。
 飛行機はほぼ定刻にアスワン空港に着きました。私は乗客はみんなアブシンベルに行くのかなと思っていたのですが、様子を伺うとどうやら大部分の乗客はアスワンにこのままとどまる様子。割とのんびりしています。しかし、私たちは20分ほどの乗り継ぎ時間しかないのでのんびりとはしていられません。ゆっくり歩いている他の乗客をかき分けるように飛行機から降りるとエジプトエアーのスタッフが「アブシンベルに行く人はこっちー」と言いながら待っています。乗り継ぎ客は私たちを含めても10人もいません。乗り継ぎ客は全員揃ったところでバスに乗ってアブシンベル行きの飛行機へ向かいました。
 飛行機は結構大きくがらがらなのかなと思っていたらこの飛行機はカイロから来ているらしく乗客は既にいっぱいです。空いている席に何とか滑り込むと飛行機はすぐ動き出しました。

 ここからアブシンベルも飛行機では約40分ぐらいです。また何もでないのかな?と思っていたら水平飛行になるとスチュワーデスが急いで何かを配る準備を始めています。ワクワクしてると「ジュース」が出て来ました。ラッキーです。アブシンベルで喉が渇くだろうと思ってジュースは飲まずにキープしておきました。

 そうこうしているうちに無事アブシンベル空港に飛行機は無事到着しました。いよいよアブシンベル遺跡です。帰りの便の搭乗券を取った後エジプトエアーのバスに乗り込みます。
 ここでもアラブ系の観光客姿はほとんど目にしません。アジア系の人もそんなにいなくて観光客の大部分はヨーロッパ系でしょうか?それでも沢山の観光客が来ているみたいでエジプトエアーのバスもたくさん空港には並んでいます。

 バスで15分ほど行くといよいよアブシンベル遺跡に到着です。アブシンベルはさすがにアッパーの中でも南端に位置するだけに暑いです。まだ3月ですよ…
 チケットを購入した後アブシンベル遺跡に入ります。しばらくとことこ歩いた後に突然眼前に大きな遺跡が見えました。
 これが正に「アブシンベル遺跡」です。迫力あるんだろうな〜とは思っていましたが、目の前にしてみると本当にすごい遺跡です。びっくりです。ペトラ遺跡もいい感じでしたが、ここはそれ以上に思います。
 ペトラ遺跡は中は何もなくて少し(かなり)がっかりしたのですが(インディジョーンズみたいじゃなかったです…)、アブシンベルは中にも遺跡があります。中の遺跡は今回のチケットを手配してくれた「エレガントボヤージュ」のスタッフが図を書いてくれていたので、それを見ながら「これはプタハ神でこっちはアメンラー神で、この壁画はヒッタイトの戦車部隊がこてんこてんにやっつけられてるところで…」とかよく分かります。エレガントボヤージュの方どうもありがとうございました。

 今回の旅行ではルクソールでの宿は「トーマスクック」のアレキ支店で予約をしたのですが、アッパーでの飛行機チケットはこのエレガントボヤージュさんにお願いしたのです。エレガントボヤージュさんは日本人のスタッフも多くて、応対もとても親切です。現地(アスワン)で勧められたツアーはちょっと高いので遠慮させていただきましたが、ここはお勧めですね。カイロで悩んだ時はここに相談してみるといいかもしれませんね。電話番号は+20−2−3405501です。ちなみにここは大阪にも事務所があるみたいです。ここの番号は(06)943−0041です(あれっでも確か大阪って市内局番が一桁増えたんじゃ?)。

 話は戻ってアブシンベル遺跡。とにかくいいです。この遺跡のすごさを私の文章力でうまく伝えられないのがとても残念です。ですので、是非その目でご覧になってみて下さい。一度見てみる価値はあると思います。

 まずアブシンベルの大神殿を見た後はアブシンベル小神殿(ハトホル神殿)へ進みました。ここはエレガントさんの説明書によると「ラムセス2世の最愛のワイフであったネフェルタリのための神殿」とのこと。そういえば、いつも遺跡に来る度に思うのですが、地球の歩き方などで遺跡に来る前には一応遺跡のことを予習してきた方がいいと私は思います。これが何のために作られているかとか、この壁画は何を意味してるとか分ってみるのと分らずに漠然と見るのでは楽しみもまったく違うと思います。かくいう私も今回この説明書をいただいていないと楽しさも半減したと思います。

 さて、小神殿ですが、小神殿と言うだけあって大神殿と比べるとこぢんまりとしています。これルート逆にした方がいいですね。私的には。
 私は美味しいものを最後まで取っておいて食べるタイプなのでそう思うのかも知れませんが、最初にメインディッシュを食べて後から前菜が出てくるのって少しいただけませんよね。やっぱり、最初は軽目のもので(っていっても小神殿でもすごい遺跡なのですが…)びびらせておいて、次に「どうだー」とメインを見せるというやり方の方がいいような気がするのですが
 とにかく、小神殿は大神殿に比べると小さいのですが、それなりにすごかったです。

 小神殿を見終わるとアブシンベル観光はもう終わりです。帰りのバスまでまだ時間があったので私と玄ちゃんは用意してきたパンにジャムを挟んでサンドウィッチをいただきました。アブシンベル遺跡をいだきながら食べるサンドウィッチもなかなか乙なものでした。
 サンドウィッチを食べ終わった後、私たちはバスに乗り、空港からアスワンに向かう飛行機に乗ったのでした。

 アブシンベル観光の感想


 アスワン編に続く


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