条件付き書式を使って、上位または下位に入る値を強調する

Excel 2013/2010/2007では「上位/下位ルール」を使うことで、Excel 2003/2002ではSMALLやLARGEなどの関数式を使うことで、セル範囲から上位や下位に該当する値を強調できます

「上位/下位ルール」を適用すると、セル範囲から該当する値を簡単に強調できます。

「上位/下位ルール」は2003や2002には用意されていない条件付き書式ですが、SMALLやLARGEなどの関数で条件式を設定することで、同様の結果を得ることができます。

Excel 2013/2010/2007の場合	Excel 2003/2002の場合
①「ホーム」タブをクリックして、セル範囲を選択します	①セル範囲を選択します

②「条件付き書式」のメニューから「上位/下位ルール」→「上位10%」を選びます	②「書式」メニューから「条件付き書式」を選びます

③適当な書式を選んで、「OK」ボタンをクリックします選んだ書式は、すぐにセル範囲で適用されます。	③「数式が」を選んで、次のような数式を入力し、適当な書式を設定してから、「追加>>」ボタンをクリックします =E2>=LARGE(E$2:E$40,INT(COUNT(E$2:E$40)10%)) LARGEは、○番目に大きなデータを返す関数です。「LARGE(範囲,順位)」という書式で使います。この作例では、「INT(COUNT(E$2:E$40)10%)」という数式で上位10%にあたるデータ個数を「順位」として指定し、対象となるセル値がそれ以上であるか否かを条件判断しています。セル範囲の指定を、行番号のみの絶対指定にしているのは、あとから右側の他のセル範囲にも同様の条件付き書式を適用する予定があるからです。

④「条件付き書式」のメニューから「上位/下位ルール」→「下位10%」を選びます	④「条件付き書式の設定」ダイアログボックスが拡張されて、「条件2」の欄が表示されます

⑤適当な書式を選んで、「OK」ボタンをクリックします選んだ書式は、すぐにセル範囲で適用されます。	⑤「条件2」も「数式が」にして、次のような数式を入力し、適当な書式を設定してから、「OK」ボタンをクリックします =E2<=SMALL(E$2:E$40,INT(COUNT(E$2:E$40)10%)) SMALLは、○番目に小さなデータを返す関数です。「SMALL(範囲,順位)」という書式で使います。この作例では、「INT(COUNT(E$2:E$40)10%)」という数式で上位10%にあたるデータ個数を「順位」として指定し、対象となるセル値がそれ以下であるか否かを条件判断しています。セル範囲の指定を、行番号のみの絶対指定にしているのは、あとから右側の他のセル範囲にも同様の条件付き書式を適用する予定があるからです。

⑥セル範囲の枠線を、隣のセル範囲に右ドラッグします	⑥セル範囲のフィルハンドルを、「社会」の列まで右ドラッグします

⑦右ドラッグ直後に表示されるメニューから「ここに書式のみをコピー」を選びます	⑦右ドラッグ直後に表示されるメニューから「書式のみコピー」を選びます

⑧書式コピー先に、同じ条件付き書式が適用されます同様にして、「理科」や「社会」にも条件付き書式をコピーします	⑧「国語」の列の条件付き書式が、「算数」～「社会」の列にもコピーされます

※「上位/下位ルール」で適用した条件付き書式は、フィルハンドルでは正しくコピーされませんフィルハンドルで書式コピーすると、「上位/下位ルール」の設定範囲が広がります。作例で言うなら、「国語」の列に設定した「上位/下位ルール」が、「国語」～「社会」の範囲に広がり、それらのセル範囲の中から上位や下位のセルが強調されることになります。セル範囲の枠線を右ドラッグして書式コピーした場合には、コピー先の「上位/下位ルール」は、コピー先のセル範囲のみが対象となります。作例で言うなら、各科目で上位や下位のセルが強調表示されます。下の画面は、2つの書式コピーを比較したものです。右側のフィルハンドルによる書式コピーの結果を見ると、上位と下位を表す緑色と赤色のセルの数が、列ごとに異なっているのがわかります。左側のセル範囲の書式コピーでは、上位と下位を表す緑色と赤色のセルが、各列でほぼ同じ割合になります。