星渓園正面入り口
料金その他は当時のものであり、現在は変わっている可能性が有ります。予め確認のうえでお出かけ下さい。
熊谷市の指定文化財に指定されている「星渓園」(せいけいえん)であるが、熊谷市鎌倉町32にある。
tel.048−522−9389で入場は無料。中の施設(星渓寮・松風庵・積翠閣・茶室等)を利用する場合は有料。
これは建物と使用時間帯に応じて料金が異なるため熊谷市教育委員会社会教育課(電話048−524−1111)に問い合わせてほしい。
また利用者が大里地域(熊谷市・深谷市・妻沼町・岡部町・寄居町・大里町・江南町・川本町・花園町)に在住または通勤、通学をしている人以外の場合は5割増しとなるので要注意。
なお申し込みは利用日の3カ月前から受け付けるそうだが、電話での申し込みは不可で直接、教育委員会の担当課まで出向く必要が有る。
申し込み時に利用料を払うが、払い戻しはしないとのことなので要注意。
私が訪れたのは平成11年(1999年)の4月初旬で、あまり景色は良くなかった。池は濁っているし花も椿が終わりかけていて見る物も少なくガッカリだった。
藤の花が咲く頃は見頃のようである。恥ずかしい話だが、熊谷に住んで30年近く経つというのに一度も行ったことが無く、たまたま自転車の修理に時間が掛かり、手持ち無沙汰で行った次第。
交通はJR高崎線の熊谷駅から徒歩で星川に沿って歩き、突き当たり。所要18分、または秩父鉄道の上熊谷駅から徒歩で踏み切りを渡り、星川を右に見て左側に進む。
所要3分。駐車場は無いので車での来場は不可。
(近くに駐車場が有るが、これは近くの銀行の駐車場なので利用出来ない)1時間以内の短い時間なら星川通り等、近くのパーキングメーター(300円)付きの駐車場やデパートに駐車するしかない。
長時間駐車の場合は市営本町駐車場(有料)を利用とのこと。
国道17号と国道407号の交差点付近に地元の八木橋(やぎはし)というデパートが有るが、ここからJR高崎線の陸橋の上り口に近く、左に少し入った所。
(道路の反対側は洋品店)国道17号の旧道沿いに武蔵野銀行が有るがこれの裏側辺りになる。
(国道17号は市内に有る旧道と、市内を迂回したバイパスの二ヶ所が有るので要注意)
開園は9時〜17時。(11月〜2月末までは16時まで)建物の利用は9時〜21時まで、茶室は17時まで。
休園日は月曜。(休日に当たる日は翌日)と年末年始。(12月27日〜1月4日まで)
元は「竹井澹如」(たけい・たんじょ)翁という人の庭園で、ここに有る「玉の池」は市内を流れる「星川」の源流?になっているそうである。
4月中旬には「クマガイ草」という花が咲くとのこと。この花は熊谷次郎直実が背負った母衣(ほろ)に似ているところから、名前が付いたそうだ。
明治17年8月、昭憲皇太后がお立ち寄りになり、大正10年には秩父宮殿下がご宿泊になった等、由緒有る場所で、昭和25年、熊谷市の所有となり29年には市の名勝として、市の文化財に指定された。
昭和30年代に湧水が涸れてしまい、現在は荒川の水を六堰という所から引き込み大里用水、成田用水を利用して、元荒川暗渠を経て星川へと流れる途中から「玉の池」に取り入れているとのこと。
園内の施設は総面積 3,613平方メートル、池の面積1,020平方メートル。建物面積は283.3平方メートル。
星渓寮という建物の前庭には袖振石,天柱石が有り、これらは文禄の役(1592〜1593年)に加藤清正が朝鮮から持ち帰った物とのこと。庭園には「くまがい草」等、熊谷には少ない樹木が植えられている。
明治12年、初代の埼玉県会議長に就任し政府の要職をも勧められたが固辞して郷土に残り、もっぱら熊谷地方の開発に尽力し大正元年8月に74歳で没した。
主な功績は熊谷県の設置、熊谷堤の修築と桜の植樹、養蚕業の振興、中学校の設立、熊谷寺(ゆうこくじ=熊谷次郎直実の寺)本堂再建等。澹如翁の碑は市内の万平(まんぺい)公園に有り、偉業を顕彰している。
庭園内部の様子