山形・東根市
 
 
山形県東根市・JR奥羽線,東根駅(95年12月) 

東根市は仕事の関係で1995年の4月から12月までの8カ月間住んだ。
当時の東根市(ひがしね)の人口は5万人を切る程度。南が天童市,北が村山市と尾花沢市,西は河北町に面しており、東端は仙台市に面している。
その関係で仙台まで作並温泉を通って行ったことも有る。
   
特産品は果物で「果樹王国・東根」というくらい、サクランボは「佐藤錦」という代表的品種の発祥の地であり、他には「山形空港」や陸上自衛隊の「神町駐屯地」、東根の小学校の校庭に有る「日本一大きい欅」等が有名。
佐藤錦は佐藤栄助という東根市の人が大正元年に開発し、10年あまり掛けて作り上げた品種とのこと。

市内には神町(じんまち),蟹沢(かにさわ),東根の3つの駅が有り、私の居たのは東根駅から歩いて10分程度の所で「東根温泉」という所の近くだった。
(蟹沢駅は’99年12月の山形新幹線の新庄延伸に伴い廃止され、蟹沢と東根駅の中間辺りに「さくらんぼ東根駅」という、山形新幹線の停まる駅が誕生したとのこと)

JRの奥羽本線や国道13号線が比較的近くを通っており、窓を開けていると電車の音が聞こえる場所であった。
また山形空港からも1Km程度しか離れていないため、大阪に向かう飛行機の離陸は比較的よく見えた。
近くにはジャスコ(スーパー)やホームセンター,ディスカウントショップ,電気屋,本屋とレコード店等の店が有り、買い物は比較的便利であった。
特にジャスコはアパートから歩いて5分と掛からない距離だったので、食料品等を買いによく利用した。
(その後、ジャスコは温泉街から神町の近くに移転したとのこと)

しかし水の不味いのにだけは困った。
これは会社の食堂や他の場所では問題無いので単に私の住んでいたアパートの水道に原因が有ったのだと思う。
お湯と水が同じ蛇口から出る設計でレバーの開く角度でお湯と水の量を加減する物だったが、このせいで水だけ出すのが難しく、鉄分の多いお湯が混じってコーヒーやミソ汁を不味くして いたと思われる。
このため生まれて初めてミネラルウオーターを買って飲んだ。
(日本人は「水と安全はタダ」だと信じている人が多いと聞くが、私もその一人だった)
 
日本一の大欅
東根小学校の校庭に有る欅は樹齢1,500年以上、幹の太さは16m,直径は5mで高さは28mと聞く。
一度だけ見たが。残念ながら写真に撮ってくるのを忘れた。
 
郵便局
郵便局は通勤の途中に本局が有り、会社の帰りに切手等を買いに寄ったものである。
そういえば手紙等が届くため転居届けを出してくれという意味のハガキが郵便局から2回ほど届き、仕方が無いので仕事で長期出張の旨を郵便局に書いて送った。
もちろん熊谷に戻る際には転居届け? を出して来ましたが... 

国勢調査
そういえば丁度、この年に国勢調査が有り、『長期出張で住民票は熊谷に在る』と言ったら、『3カ月以上滞在している場合は滞在先でやる』と説明され、書いて出した。
  
JR 
このあたりは電車も駅員が居るのは昼間だけで、早朝や夜は無人になってしまうため、電車は特急や快速を除きワンマンカーである。
驚くことにバスも18時を過ぎると無くなってしまい、出張時に天童の乱川という無人駅の近くの宿に泊まっていた時には2駅間を歩いて帰ったこともあった。
(当時の話で、現在は判りません)

熊谷に帰宅する時は電車を利用したが、18時を過ぎると駅員が居なくなってしまうためワンマンカーで整理券を取って乗り、山形駅で乗り換える際に改札で料金を払ってから改札を出て、熊谷までの切符を買い直した。
会社は大森の工業団地内に有り、神町の駅からは歩いて20分ほど掛かったが、出張等の際には天童からタクシーを使って行ったものである。
この会社も既に無くなっている。
 
サクランボ
最初に書いたように東根はサクランボの代表的な品種である「佐藤錦」の発祥の地だそうである。
県内(イコール全国)でもトップの生産量とか? どうもサクランボというと知名度で寒河江に負けている感が有るが(^^;)
温泉街から堂ノ前公園に行く途中にJAの直売所が有り、ここで土産にサクランボを買って行ったことが有る。
一口にサクランボと言っても色々な種類が有り、「佐藤錦」というのは色が薄いというか黄色掛かった物なので完熟していないようにも見えてしまう。
しかし味は甘くて美味い。「ナポレオン」というのも有り、こちらは色が赤黒く酸味が強い。
他には「南陽」というのも有り、こちらは大振りで値段も高いので私は食べた事が無い。
時期的には佐藤錦が先に出て、その後でナポレオンが出てくるそうである。
 
チェリリンピック
東根は寒河江(さがえ)と並ぶサクランボの産地で、県内でもトップの生産量を誇ったはずである。
その関係で毎年、サクランボの季節になると東根の市民体育館で「チェリリンピック」というサクランボを使った競技が行われた。
(隣の寒河江でもサクランボの種を飛ばす大会が有るが...)
 
芋煮会
山形は9月に入ると「芋煮会」が各地で行われる。具は地方によってマチマチだが絶対に欠かせないのが”芋”である。
「芋」と言われると私のような道産子は「ジャガ芋」を連想してしまうのであるが、「里芋」である。
地方によっては肉は豚肉を使う所も有ると聞くが、私の行っていた東根等の、いわゆる「村山地方」(山形から尾花 沢くらいまで?)では肉は牛肉と決まっており、味付けは醤油であった。
これが庄内(日本海側)に行くとミソ味にな るそうである。

作り方は、まず肉を鍋で軽く炒め、炒めた後は出して芋を煮る。
芋はアクが出るのでこまめにアクを取り柔らかくなるまで煮る。芋が煮えたらコンニャクやゴボウを入れる。
コンニャクは包丁で切ってはいけない、手で 千切るのが山形流なのである。
これらが煮えたところで先ほどの肉を入れ、醤油と日本酒で味付けをして出来上が りである。

芋煮会の季節になると「ヤマザワ」等のスーパーでは「芋煮セット」というのを用意して、材料を買った場合に鍋を貸してくれるサービスが有るのである。
会社の近くの「野川」という川の河川敷では山形名物の「芋煮会」を、職場や地元の無線仲間とよくやったものである。
またまた話が脱線するが、山形には「玉コンニャク」というのが有り、これを串に刺して醤油味で煮込んだ物が名物である。  

 
お世話になったアマチュア無線の「ラフランスネット」の皆さんと芋煮会。


日本酒が出たついでに書くと、山形は美味い日本酒が多いことでも有名である。代表的なところだと米沢の「東光」だとか天童の「出羽桜」,酒田の「初孫」等々...
東根地域では「六歌仙」というのが有った。
無線仲間の芋煮会で初孫を貰ったが、1升瓶に半分も有っては飲み切れず、職場の芋煮会で飲んで貰った。
初孫はあまり飲まなかったが六歌仙と出羽桜,山形の霞城寿は飲んだ。
出羽桜は「フルーティな味」だと職場の人間が言っていたが、初めて飲んだときは『一味違う』と思った。
私の幼なじみは出羽桜の大ファンなので時々、送ってやったりする。
 
自衛隊
私の住んでいた所は東根だが、そこから2駅ほど山形寄りの所に神町(じんまち)という駅が有り、会社もここが最寄りの駅であった。
ここに陸上自衛隊の神町駐屯地というのが有り、桜の季節になると基地を公開していた様である。
たまたま桜祭りの時に無線をやっていたら、ここの基地から出ていた人が居て誘われ、中に入ったことが有る。
中の売店で自衛隊グッズも売っていたが私はあまり興味が無いので見るだけで帰ってきた。
ヘリコプターや戦車も来て公開されていたようである。さすがに敷地は広かった...
 
公園
温泉街を過ぎた所に「堂ノ前公園」(どうのまえこうえん)という公園が有って、ここの駐車場では無線をやったり職場でバーベキューをやったりした。
ちょっとした山が有り、途中まで上ったが暑いので降りてきてしまった。後で聞いた話しだと関東地方との相性が良く、無線をやるには最適の場所とも聞いた。
そういえば、ここの駐車場ではFM 東京がステレオで聞こえて驚いたものである。

 
堂ノ前公園にて(95年5月)


山形といえば庄内米と言われるが「はえぬき」と「どまんなか」という品種が有り、米の飯は美味かった。
会社の食 堂でも飯は美味く、熊谷や出張で行った長野の食堂(会社)は不味くて弱ったものである。
会社の昼飯は牛丼、カツ 丼,親子丼が日替わりで、待たなくて済むことからよく食べた。
 
ラーメン
山形はラーメンも美味いのである。名も知らぬ様な場末のラーメン屋でも極端に不味いラーメンというのは食べたことが無かった。
夏になると「冷やしラーメン」というのが有り、最初は「冷やし中華」と何処が違うのか?と聞いたものである。
因みに「冷やしラーメン」というのはラーメンを冷やし汁にしたもので「冷やし中華」とは、汁も具も違う。
 
ソバ
山形はソバが美味いと聞く。あまり食べる機会が無かったが、天童の「水車そば」や村山市から大石田町に掛けての一帯が有名である。
 
ボーリング
空港の近くに有り、1度だけ職場の仲間と芋煮会の後で行った。成績は下から数えた方が早かったが...
 
スーパー
近所には「ジャスコ」が有ったが、市役所の近くにはヨーカドー系列と思われる「ヨークベニマル」というのが有り、ここはジャスコよりも大きく品数が多かったので中元を買って送ったこともある。
「おーばん」ここも、たまに行った。
この店は山形出身の力士,「琴乃若」(現在は二代目の佐渡嶽親方)を応援しており、新聞の折り込みチラシには取り組み結果が載っていたものである。
 
空港
忘れていたが「山形空港」はここ,東根市に有る。休みになるとカメラを持って飛行機の写真を撮りに行った。
「飛行機」の中でもDC−9とB−767はここで撮った物である。夏休みに北海道旅行をした際は山形から千歳までDC−9で往復したが、出発時に航空券が見つからず青くなったものである。
(カバンの中に有ったが、場所を忘れていて無いと思って青くなった)
滑走路が国道13号線と平行しているため、天童から東根方面に向かっていると左脇をかすめるように飛行機が離着陸して行く様は迫力が有った。
 
ラフランス
西洋梨である。食べ方にコツというか、買ってきてから追熟させる必要が有るのだ。
これを知らず、そのまま食べたら水気の無くなった青リンゴみたいで食えたものじゃなかった。
実家に持って帰って、後で「美味くなかったろう?」と 聞いたら、「美味かった」とのこと。
ラフランスゼリーで「トロッ」とした味を知っているだけに納得がいかなかったのだが、その話を無線でしたら「それは追熟させないとダメ」と言われました。
その後、友人に送った際には「柔らかくなるまでは食べてはダメだよ」と言って送ったが、「上品な味で美味しかった」と喜ばれた。(^^)

 
果物の女王・ラフランス
ディスカウントショップ
アパートの近くに「キング」というディスカウント店が有り、ここで日用品やトレッキングシューズ,ディパック等のアウトドアの道具等を買った。
他には市役所の近くに「サンワ」という店が有り、ここでもアウトドア用品を買った。
 
ホームセンター
「JOY」(ジョイ)というのが近所に有り、初めて来た時に必要な物を買った。
(カローラの看板の左の、鳩のマークの看板)

電気屋
近所に2軒ほど有り、小物を買いに行った。下の写真でも「よつば」の加藤電器の看板が少し見える。  


アパート周辺の風景(手前左側が私が住んでいたアパート)
 
ゴミ捨て
家に居た時は親がやっていたので全くやったことが無かったが、山形ではそういう訳にも行かず全部やった。
その中にゴミ出しが有り、ゴミ袋に名前を書くのには驚いた。

オマケに当番の人が居て見張っているので地区外の人間や不法投棄は出来ない。(^^;) 
ゴミは分別回収だったが、通常の燃えるゴミ以外は収集の間隔があり、ビールやジュースの缶,瓶が溜まった場合は近くの酒屋等に持って行った。
おまけに途中からシステムが変わり、ゴミ収集が有料になって専用の袋でないと出せなくなり、種類別の袋を買うハメになったが瀬戸物等の様に、物によってはロクに使わなかった物も有った。

家であれば焼却してしまう物でも、出先のアパートでは場所も設備も無く不自由した。
たとえば車のオイル交換をした際に熊谷だと残りオイルは店で処分してくれるのだが、そのまま寄越したので処分に困った。
燃やす訳にはいかず、缶ごと捨てることも出来ず。
仕方無いので廃油を焼却処理出来るという箱を買って、その中に残ったオイルを開け、缶はゴミに出した。
そんな訳で食料品を買う場合でもゴミ出しの楽な物を選んで買った。
単身赴任?で、色々と不自由もしたが、貴重な人生経験をさせて貰った街である。  

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