下呂温泉

江戸時代の儒学者、林羅山という人が東の草津、西の有馬と並んで「天下に三名泉有り。」と言った下呂温泉。
林羅山の銅像(足元にいるのは猿)
下呂の駅前に有る観光案内所

文永2年(1265年)、傷ついた白鷺が飛騨川の河原に湧き出る湯で傷を癒したところから源泉が発見されたというシラサギ伝説が有るという。泉質はアルカリ性単純泉で、源泉の温度は84℃と高温。効能はリウマチ、運動障害、美容効果とのこと。湯治場としては天歴年間(西暦947年〜956年)から既に有名だったそう。

平成13年の秋、当初は白川郷に行くつもりで2泊3日で色々と予定を立て、その過程で高山か下呂温泉に泊まろうということになった。
初日は白川郷に近くアクセスにも便利な高山に泊まり、2日めは白川郷から帰る際に下呂温泉
に泊まろうと思ってインターネット上で空き室情報を調べたが、たまたま敬老の日に当たったせいか満室でダメだった。
どうしても温泉に行きたいと弟が言うもので、予定を変更。

白川郷は時間を掛けて行く割には合掌造りの建物以外にこれといって見る物も無さそうに思えるため中止。
とりあえず下呂温泉に泊まることにした。問題は次の日、温泉に入って帰るだけでは面白くないので各務原の航空宇宙博物館を見て帰ることにした。

よくよくガイドブックを見ると下呂温泉の近くにも数棟の合掌造りの家が10棟、白川郷から移築されて在るとのこと。
白川郷まで行かなくても、これで充分じゃないかと、決まり。場所的にも宿からは1km足らず。

敬老の日は休みだけど、満室で泊まれないため前日に夜勤明けで行くことにした。
11時頃に出掛け、各駅で上野に行きそこから京浜東北線の快速で東京に行き、東京で駅弁を買ってから新幹線の中で弁当を食べて名古屋に行き、名古屋から下呂まで高山線の特急「ひだ」に乗る。
乗ってから知ったのだが、
これは気動車(ディーゼル)でオマケに岐阜までは逆に走るので落ち着かない。
岐阜を出ると普通に
戻るのだが..

列車は10輌編成の最後尾。窓は広いが景色の良い中山七里の最初の方は反対側。
そのうち飛騨川が車窓に見
える側になってきたものの、一番の見所は見損なってしまった。

16時半頃、下呂駅に到着。腹が減ったので駅のソバ屋でウドンかソバでも食べようと思ったら売り切れとのことでガックリ。駅を出た所に観光案内所が有ったので地図を貰って宿に向かう。

大体の場所は判るものの、初めての所なので地図を見ないと不安。しかし歩いてみたら思ったよりは近い。
飛騨川を渡るのだが、ふと橋の上から見ると小魚が泳いでいるのが見える。
宿は飛騨川を渡って支流の小さい橋
の2つめを渡った所に有るのだが判らず、近くまで行ったらホームページで見た宿が見えて来て到着。

1階には相田みつお氏のギャラリーが有り、入り口を探してしまった。
宿に着く前に何か食べようかとも思ったが、中途半端に
食べると夕飯が食べられなくなるので困る。
迷ったが宿にチェックイン。ここは下呂の中では民宿を除いた中では
最も安いと思われるホテル形式の旅館。
何といっても一泊二食付きで一人八千円代の料金で泊まれるのが魅力。
場所は温泉神社や林羅山の銅像の近く。壁に大きな「つるつる つるつる つるつるの湯」と書かれた林羅山の絵?
が描かれている。


泊まった宿(白樺ホテル・左側)

チェックインした時点で浴衣とタオル等の洗面用具と鍵を受け取って部屋に行く。ここの売り物は女性の場合、浴衣が3種類有る中から選べるサービス。
ホテルと同じでルームサービスは無く、夕食の時間を聞くと18時とのこと
で随分早いなとは思うものの、寝不足で疲れているし早いところ風呂に入って寝ようと思っただけに早いのは助かる。
下呂観光ホテルチエーンの一つでもある。

しかし、この宿は安いだけにテレビの番組表も何も気のきいた物は無い。
仕方無いので近くのコンビニまで行って
スポーツ新聞とツマミとパンを買ってくる。
(宿から100mと離れていない所に食べ物屋とか薬屋等も有り便利)

それから風呂に行く。ここの温泉は無色透明で臭いも特に無し。温泉と言われなければ普通の風呂に入っているようなもの。17時頃だと誰も入って居らず貸し切り状態。一風呂浴びた後で食事に行く。

食事は食事処で、畳に4人掛けのテーブル(囲炉裏を模したテーブル)と椅子という面白い組み合わせ。
飛騨牛に
イワナ? の塩焼き等を網で焼いて食べた後で、鍋ものにウドンを入れて食べる。
天ぷらも出る。ご飯は無かった。

食事の時に飲み物が無いのも寂しいのでビールを飲んだが、あまり好きじゃないアサヒのドライ。
個人的にはキリ
ンの方が好きなんだが仕方無い。
食事が終わって戻ってみると布団が敷いてあり、メモと一緒にオレンジとお菓子
が置いて有った。
(サービスとのこと)

一休みした後で、また風呂に行きその後で寝たが夜中の3時ごろに目が覚めてしまった。23時頃には橋の欄干
?に車をぶつけたのが居たらしく、朝見たらガードレールというかフェンスが壊れていた。(夜に撮った写真には壊
れる前のが写っていた)

翌日は8時頃にチェックアウトして合掌村を見てくるつもりなので朝食は7時半にしてもらう。
(7時半と8時の2回に
分かれている)目覚ましを設定しようと思ってみたら目覚ましというか、時計が置いて無い。
目覚ましは電話でモー
ニングコールを設定するとのこと。
面倒なのと時計と電卓が一緒になったのを持って行ったので、それで代用。
しかし、ここは中に売店は無い。小腹が減っても食事をする所も無く、近くに店が有るから行ってくれとのこと。

ジュース等の飲み物は地下に自動販売機が有るとのことだが..商売ッ気が無いというか..(^^;)
 
食事処以外なら飲食物の持ち込みは可とのことで冷蔵庫も中は空で、自由に使ってくれとのこと。
私のように寝て食事が出来れば良いという人向け。上げ膳据え膳を期待する人には向かないかも?
近くに飛騨川の支流が流れており、音が結構気になった。

目覚ましが鳴る前に目が覚めてしまった。それから露天風呂に入りに行く。
あまり広くは無い所で一風呂浴びた後
で食事に行こうと思っていたら向こうから電話が掛かってきた。(^^;)

朝食を食べに行くとイワシと朴葉(ほおば)味噌を焼いて食べる。
朝飯というと手の掛からないメニューが多い中で、ここは
値段の割には良心的かもしれない。

8時過ぎにチェックアウト。行く前に駅から合掌村への交通手段(バスの時刻)を聞いておいたのだが、1時間に1本程度しかなく、それも9時以降とのこと。
これでは下呂を9時半には出発しなければならないので話にならない。

しかたなく歩いて行くことにしたが、上り坂で足は疲れるし息は切れる。汗はかくし疲れた。思ったよりは近かったけど..
足に不安が有る人はタクシー等で行った方が良いかもしれない。宿でも朝市に行く人の為に車を出してくれる
ようだが..
行く途中に野口雨情の歌碑とか銅像も有ったようだが、余裕が無くて見ている暇が無かった。
旧大戸家(国指定重要文化財)天保4年〜弘化3年まで
13年掛かって造られた物とのこと。
民族資料館(旧岩崎家)
当時の暮らしぶりが判る展示がされている

着いて券売機で入場券を買い(大人800円、小中学生は400円で団体割引も有り)中に入る。ここは入り口から合掌造りというか茅葺きだった。
(旧大溝家)流石に早い時間帯のせいか、手前の朝市は賑わっていても、こちら
はそれほど人も居なかった。
とりあえず手前の民族資料館(旧岩崎家とのこと)に入ってみる。それから最も大き
い旧大戸家(国指定重要文化財)を見学。下の方に降りて行くと陶芸や紙漉きの体験が出来る棟が有ったが覗いただけ。
陶芸は自分で絵つけをして、それを焼いて送ってもらうようで、ろくろを回して作るというのではなさそう。

他には食事の出来る店や芝居小屋(観劇料300円)や、「ふるさとの杜」という所も有ったが時間が無くて見て来る暇が無かったのが残念。
また機会が有ればゆっくりと見てきたいものである。

「漉倉」という、紙漉きの棟の売店で土産を買い、入り口の売店で煎餅を買ってから合掌村を出て駅まで歩く。
(バスは9時半に駅に着くそうだが、これだと下手をすると9時31分の名古屋行きの特急に乗れない虞が有る為)


下呂温泉合掌村の入場券

10分くらい前に駅に着き、駅前の写真を撮ってからホームに向かう。
特急に乗れば、今度は先頭車両。眺めは悪くない。出来れば一番前が良かったが゛..(^^;)
それから途中の鵜沼という所で下車。そして名鉄に乗り換えて各務原に向かう。

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