ラベンダーフイールド富良野

中富良野町・ファーム富田の『トラディショナルラベンダー』畑
1995年7月末

一般に富良野と言うが、富良野市、上富良野町、中富良野町、南富良野町が有る。富良野市は「北海道のヘソ」と言われており富良野小学校の校庭には「北海道中心標」というのが立っている。
他には「ふらのワイン」や「ふらの
チーズ」等も有り、「北海へそ祭り」も有名。

近年はファーム富田を中心としたラベンダー畑や、TVドラマ「北の国から」で有名である。

富良野は3回訪れた。最初は’93年である、北斗星で札幌経由。旭川から層雲峡に行く予定が青森県内での集中 豪雨によりレ−ルが冠水してしまい2時間も立ち往生した、いわく付きの旅である。

次は’95年、長期出張先の山形から千歳を経由して滝川−北竜町−旭川−層雲峡ー旭川−富良野といったルートである。

最初の’93年は旭川から富良野に行く際に宿が駅から遠いため(徒歩15分)朝食料金込みだったのに食べずに出発した。(この宿は全国チェーンのホテルだが、今回行ったら名前が変わって別のホテルになっていた)

富良野に着き駅前の貸し自転車屋で自転車を借り、中富良野のファーム富田を目指したが思ったより距離が有り次の目的地の帯広に向かう列車の時間が気になるため、手前の「北星山森林公園」という所でお茶を濁して帰って きた。
自転車はカゴ付きの普通のママチャリ風の自転車だったが整備が良くないのかブレーキの効きが甘かった。


中富良野町北星山リフト

帰りは向かい風で思うように進めず苦労した。富良野では皮が黒い西瓜が有り、なんとなく不気味というか美味くなさそうな雰囲気だったが帯広の友人への土産にメロンを買って行った。
富良野といえばラベンダーである。中でも 中富良野のファーム富田は今日のラベンダーブームの元祖ともいうべき所である。
他の農家がラベンダーの栽培 を諦めた中、ファーム富田だけは苦しい生活の中でもラベンダー畑を潰すのは忍びないと作り続け、国鉄のカレン ダーに取り上げられたことから今日のラベンダーブームが始まったそうである。
(私の記憶では国鉄のキャンペーンのポスターに使われたと聞いたのだが、ご本人の富田さんの話ではカレンダー とのこと。
このあたりの事情は誠文堂新光社刊の『わたしのラベンダー物語』・富田忠雄著に書かれている)
他には富良野小学校の校庭に有る「北海道中心標」を見て富良野駅を新得に向けて出発した。  

2年後は弟と行ったが宿が旭川駅に近いにも関わらず、朝食を摂るのに食堂が混んでいて電車に間にあうか焦っ た。
富良野線の汽車に乗って途中で気が変わり、美瑛で降りてレンタカーを借りることにして改札を出ようとしたら 切符が無い。
どうやら旭川で慌てて電車に飛び乗った際に落としてしまったらしい。改札で事情を説明し、弟が富良野までの切符を見せると料金的にOKだったせいかお咎め無しで下車させて貰えたが、散々だった。駅でレンタカーを借りようと思ったら営業所が見当たらない。電話で聞いてみると「駅の中」とのこと。駅で聞くと助役が対応してくれ、美瑛と富良野の観光地図を図々しく貰ってきた。(^^;)
 

美瑛から(「拓真館」と、「かんのファーム」)上富良野、(日の出ラベンダー園)−中富良野(ファーム富田)−富良野と走り、ラベンダー三昧だった。
余談では有るが「かんのファーム」では『畑の中に入った場合は1万円以上頂きます』と書いた立て札が立っている。
当然といえば当然であるが、畑も作物も農家の財産なのである。いくらラベンダーが綺麗だと言っても、畑の中には立ち入らないことである。


上富良野・日の出ラベンダー園・1995年7月末
(ここは駐車場が有料だった)
 

ファーム富田に行くと、むせ返るくらいにラベンダーが香ってくる。ラベンダーの香水や石鹸、ポプリ、刈り取ったラベンダーの花束等々のグッズが沢山揃っている。私も絵ハガキやテレフォンカード、石鹸等を買った。

その後、車を返しに美瑛に戻り、昼食をとってから汽車で富良野に向かい、時間潰しに街中を散策し「北の国から」 のセットを見学したり、地元の無線クラブが公開運用をしていたのでQSLカードを交換して、ビールまでご馳走になってと、ここまでは良かったのだが、その後が良くなかった。
富良野から新得に出て帯広に行く予定になっていたの だが、駅に戻ると何やら雰囲気がおかしいのである。
赤平だか滝川だか忘れたが線路脇に自家用機が墜落した事 故の影響で乗る筈だった電車が運休となったが、田舎の駅では情報が全く入ってこないのである。
待っていたが新得行きの普通列車は運休だと言うので仕方なく旭川まで戻り、大慌てで旭川−札幌−帯広(特急の自由席)と移動 した。
おかげで6時間あまりも余計に掛け、電車代も余計な出費を強いられてしまった。

旭川から札幌に向かう途中で、帯広で会う予定になっていた友人に電話を入れるが、車内の電話が使用中だったり、トンネルに入って切れたりと散々な思いで、やっと連絡がついたと思ったら「6時頃に復旧したとのこと」あのくらい腹立たしいことは無かった。この一件以来、携帯電話の必要性を痛感し購入した。
その後、帯広で泊まる宿に遅くなる旨の電話を入れたが、電車がまともに動いていれば夕方の6時には帯広に着いて一緒に夕飯を食べられた筈が23時着で、夕飯を食べ終わったら0時を回っており、あれ以来、富良野には良い思い出は無くなってしまった。
この後、山形に戻ってからも暫く腹の虫が収まらなかったため富良野駅に苦情の手紙を書いてしまった。 (反省)


ふらの 1998・夏

1998年(平成10年)の夏、7月10〜11日に旭川から富良野まで一泊2日で旅行した。

前日、旭川空港でレンタカーを借り、ホテルの駐車場に停めたのだが早めにホテルを出ようとしたら9時まで駐車場が開かないため出発が遅れた。9時になって駐車場に行くと奥に置いた筈の車が手前に停めてある。
見るとキズ
まで付いている、変だな? 鍵を差してみると違う車だった...
(同じ色で同じ車種のレンタカーだったため勘違い)

カーナビの行き先に「麓郷の森」をセットし出発。国道237号を走り、途中の美瑛で『かんのファーム』のラベンダーを見かけて寄ってしまう。帰りに寄ってみても良かったのだが反対車線になってしまうので寄った。
結構、人が来て写真を撮ったりしていた。

「麓郷の森」に着いてみると結構混んでいる。天気は曇りで車から降りると肌寒い。行ってみると丸太小屋等が何軒か有る程度。
『北の国から』のロケで使われた「黒板五郎」の小屋も有ったが、時間を掛けてまで行く所ではない
というのが正直な感想だった。
絵ハガキや土産物を売る売店も有ったが、他にはこれといった見物は無かった気
がする。 

麓郷の森・「北の国から」で使われた「黒板五郎」の家

中富良野町・ファーム富田の「倖の畑」ラベンダー畑

麓郷の森から中富良野町に有る『ファーム富田』に向かう。途中の信号で左車線が渋滞していると思ったらファーム富田へ行く車の列だった。
右側の車線を直進してしまったため途中で左折し、駐車場を探すが、お昼頃で渋滞 している。

駐車場を探す列に加わると時間が掛かりそうなのでパスし、最悪は路上駐車してもと思ったが幸いラベンダー畑を過ぎた辺りに駐車場が有り、無事に停められた。
ここでテレホンカードと絵ハガキ、富田さんの著書(『わたしのラベ ンダー物語』・富田忠雄著、誠文堂新光社刊)等を買い、「香水の舎」という香水作りの説明館のような所を見学後 に帰路に着く。
ファーム富田は前回は7月末だったので下の「倖の畑」のラベンダーは刈り取られた後だったが、今回は逆に下は満開だが丘の上の「トラディショナルラベンダー」はまだまだだった。

写真のラベンダーは「倖の畑」で、早い時期に咲き、刈り取られてしまうもの。他にも観光パンフレットに頻繁に使わ れる、ラベンダーを含めポピー等の咲き乱れる「彩りの畑」が少し離れた所に有る。

参考までにラベンダー畑の見られる場所は旭川から来ると、美瑛の「ぜるぶの丘」、上富良野町の「深山峠(みやま)ラベンダーオーナー園」、「フラワーランド上富良野」、「日の出公園ラベンダー園」、中富良野町の「ファーム富田」、「北星山スキー場」、富良野市の「ハイランド富良野」、「ふらのワインハウス」等々...

この中で、私が行ったことが有るのは「ぜるぶの丘」、「日の出公園ラベンダー園」、「ファーム富田」、「北星山スキ
ー場」だけである。今回、「深山峠」も止まろうかと思いながら時間の関係で通り過ぎて来てしまった。

『ファーム富田』ここを抜きにして富良野のラベンダーを語ることは出来まい。ファーム富田のパンフレットによると、 
1958年(昭和33年)に香料用としてラベンダーの栽培を始める。
1965年(昭和40年)富良野地方のラベンダー栽培面積が最大規模200haになる。
(以後減少の一途をたどる。)
1973年(昭和48年)富良野地方のラベンダー栽培農家がファーム富田一戸を残すのみとなる。
1976年(昭和51年)ファーム富田のラベンダー畑がJRのカレンダーにより全国に紹介される。
次第に観光客が訪れ始める。 
   
*昭和の表記については私が追加
1973年頃の富田さんの心境については著書を読んで頂きたい。

ファーム富田ではラベンダーを使った製品の通信販売も行っているので興味の有る人は覗いてみてほしい。


トリックアート美術館(上富良野町)

この建物の「彫刻」も実は描いた物
 窓も全て『絵』







 


額に本が置いて有るように見える

今回は出発時間が遅かったせいと、富良野の麓郷の森まで行ったため時間に余裕が無くなり、あまり見て歩くこと
が出来なかったが深山峠に有る『トリックアート美術館』に寄った。入場料が1300円ということで弟が難色を示したが、私が話のタネにと言って寄った。
絵なのであるが立体感を考えて描いてあるため遠くから見ると立体的に見えるのである。
普通、美術館等は写真撮影や触ることは禁止だが、ここはOK。目で見たよりも写真の方が立体的に見える。
(料金は当時のものなので現在は変わっている可能性が有ることをご了承願います)

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