ニュ―ジ―ランド2
1993.8.19‐9.16
ニュージーランド1へ
マウントクック
当初から決まっていたオプションなのだが、語学学校を二週間で終わりにして、その後はニュージーランド島内を自由旅行することにした。
日本人だらけの学校にいるのも楽しいが、英語の上達と言う意味ではいま一つだったからである。
この段階ではあくまで語学研修が目的だったから、まさにこれは実践練習ともいうべき行動である。
自由旅行についてはよく分からなかったが、はじめに北島を旅行した経験から、コンセプトは、ユースめぐりとした。
よってユースホステルのある町を渡り歩くことになった。
とりあえずの目的地は南のクイーンズタウンであるが、途中にマウントクックという有名な山がある。
その頂は美しく、トレッキングの名所とのことである。
今回、登山の用具も何も持っていないが、マウントクックにもユースがあったので、まずマウントクックに行くことにした。
バスで朝クライストチャーチを出て午後にマウントクックに到着。あいにく、マウントクックは曇天であった。
ユースはまだ、入れないので、予約の名前を書いて荷物を置き、ユースに掲示してあった近場のトレッキングに出かけた。
さすが、ここはトレッキングルートは申し分なく、つり橋やら、断崖やらが続く。しかも、前後左右、視界には自分しかいない。
これだけの景色を独り占めという感じ。こんな贅沢は日本では味わえないだろう。十分堪能した。
ユースにはやはり何人か日本人がいた。すかさず情報を仕入れる。日本は夏でも、こちらは冬。
この時期マウントクックは一週間いても一日晴れるかどうかという状態らしい。すでに何日も晴れるのを待っている人もいた。
しかし、せっかく来たので晴れることを期待して、何日か滞在することにした。
翌日、やはり曇り。マウントクックの頂は拝めないが、トレッキングは出来る。昨日と違うコースにトレッキングにでかけた。
昼過ぎに、休んでいるとき、わずかに晴れ間がのぞいた。そのとき一瞬だが、山頂が見えた。
すかさず写真を撮るが、性能の関係で写っていなかった。しかし後にも先にもこれが唯一の機会であった。
トレッキング以外のアクティビティはいくつかあり、ヘリスキーなんていうのもあったが、いかんせん金額が高い。
(といっても300ドルくらいだが)ニュージーランドの物価になれてしまった感覚ではとても出せる金額ではなかった。
ということで、それ以上の滞在はあきらめ、さっさとクイーンズタウンに行くことにした。
クイ―ンズタウン
クイーンズタウンについて、まずユースにチェックイン。
ここクイーンズタウンはニュージーランドでも屈指のリゾート地であり、沢山のアクティビティがある。
湖があり、スキー場が近くに複数あり、ラフィティングやバンジ―ジャンプもできるという場所なので、
遊びには事欠かない。
ここのユースにはスキーをやるために長期に来ている日本人も多く、ここでも沢山仲間が出来た。
また、語学学校で一緒だった連中も続々集結し、ニュージーランドなのに、
しょっちゅう知り合いが現れるという妙な状態。結局ユースに一週間程滞在して、極めて快適かつ痛快に、いろいろと遊んだ。
まず、ここにきたら、バンジージャンプは欠かせない。
カワラウ川の46mのバンジージャンプはバンジーの草分けだそうで、伝統がある。
現在は、さらに上流に60mのバンジーができたそうだが、カワラウのバンジーのほうが老舗であるため、こちらをやることにした。
ユースであった日本人と一緒に、カワラウ川に行った。まず、申し込み書を書く。
そこで、まず、バンジージャンプで不慮の事故がおきても一切文句を言わない旨の誓約書を書く。少しびびったが、この辺が欧米流である。
そして、順番を待った。
ジャンプ台は橋の真ん中にあり、少し橋脚から飛び出ている。周囲にはスタッフと野次馬が沢山いて、注目をあびる。
そして、おもむろに周囲の人々からカウントダウンが始まる。
"5.4.3.2.1. go"といわれると、飛ばざるを得ない雰囲気になり、思わず飛ぶという仕掛けである。
これが日本人だと”ゴ、ヨン、サン、ニ、イチ、トベ”となる。
彼らに言わせると、バンジーをやるやつらはクレイジーであり理解できないとのこと。、
そして、やたら日本人が飛ぶので、ジャパニーズはクレイジーだとのこと。ちなみに、キウイたちにはラフティングのほうが人気がある。
ロープの長さは調節できるようになっていて、水面ぎりぎりとか、頭までとかオプションがある。わたしは水面ぎりぎりでお願いした。
下を見ると飛べなくなるので、遠くの前方をみて、飛べと言われる。
そして、カウントダウン後、飛んだ。
ジャンプして落ちていくのは単なる自由落下である。両足が縛られているが、飛んでいる間に足には何も引っ張られる感じはない。
まさに、飛び降り自殺一回分である。なにが楽しいんだか分からない。
これをやって分かったことは、人間40mくらいの高さから飛び降りても意識を失うことはないと言うことである。
したがって、ビルの屋上から飛び降り自殺しても、途中で意識を失うなんてのは嘘で、ぶつかる直前まではっきり意識があることは間違いない。
間違っても飛び降り自殺だけはごめんである。
私はこれでもスキー部である。
ここクイーンズタウン周囲には、3つのスキー場があり、いずれも日帰りで行ける。
私の泊まったユースにも、スキーだけをニュージーランドに長期やりにきた連中が何人かいた位である。
町中にも貸しスキー屋が沢山あり、すべての用具を借りることが出来た。
結局ユースの連中とリマーカブルとトレブルコーンというスキー場に都合2回スキーに行くことになった。
リマーカブルは日本のスキー場に近い感じで、多くのコースがあり、アメニティーも充実している。
一方、トレブルコーンは、長いリフトが数本あるだけの単純なつくりであるが、標高差があり、写真にあるように、頂上からの眺めは最高である。
例によって、上のほうは森林限界を超えていて、コースは縦横無尽に取ることが出来る。
レストハウスもふもとに一つあるだけなので、素朴で田舎っぽいスキー場だが、ガンガン滑りたい向きには向いているという、通には十分楽しめる場所である。
他にもいくつかスキー場があるが、これらのスキー場に行き方はユースのフロントに掲示してあるので、心配要らない。
フランツジョセフ氷河
クイーンズタウンで十分楽しみ、そろそろ、帰りの日が近づいてきた。
最終的にはクライストチャーチまで戻らなければならないが、来たときと同じルートでは面白くない。
ということで、西側のフランツジョセフを通って、西海岸を北上し、山岳列車で戻るということにした。
クイーンズタウンからバスで丸一日かけて、フランツジョセフに到着。その日は到着しただけで終了。
ここでもユースに泊まった。
ここは氷河で有名だが、日程から考えて、ここは一泊が限界である。
しかもここから鉄道駅であるホキチカに行くには、翌朝9時頃にバスに乗らなければならない。
仕方がないので、翌早朝にフランツジョセフ氷河を見に行くこととした。
ここで、日本を出て4年目で、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、オセアニアと回ってきた世界一周中の日本人旅行者と会った。
後は南米が残っているが、もう疲れたので、日本に帰るかもしれないと言う。
その人からいろいろ旅行の話を聞いた。
彼曰く、今まで良かった場所は、ブルガリアで、非常に快適に長期滞在をしたそうであり是非お勧めであるとのこと。
また、アルジェリアからニジェールに陸路でサハラ砂漠を抜けたそうで、(現在は閉鎖されていて、縦断できない)
氷河は写真のように、広がっていて、気温などにより、日々変化する。本来は半日、一日などの氷河ツアーがあるくらいで、
氷河の奥まで入っていくのだが、今回は氷河の端を見ただけで終わった。
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