泉の精ぱーと11
ポッポとトーマスが散歩していた。
足元をよく見て歩かないトーマスは泉に落ちた。
ざざざー
「あら?ハトさんが落し主なんてかわいいですわね。
あなたが落したのはこのトーマスですか?」
泉の精が引き連れていたのはきりっと端整な顔立ちのトーマス。
「ぽ!?」
ポッポの丸い目が更に丸くなった。
トーマスはポッポに歩み寄る。
「俺に決まってるじゃないか。
なぁ、ポッポちゃん」
「ぽ〜!!?」
「俺はあいつと違って浮気なんかしないぜ」
「ちょ、ちょっと、勝手に動き回られては困ります。
賞品なんですから・・・」
「いいじゃないか。固いこというなよ」
と,泉の精の頬に軽く口付ける。
「ぽーーー!!!」
あまりに突然の出来事にぼうっとしている泉の精。
そのすきにトーマスはポッポと二人でその場を去ってしまった。
悩めるポッポ。
「これでよかったのかしら・・・」
泉の精がぽつりとひとこと。
「性格までチェックしておくんだったわ・・・」
教訓:愛は惜しみなく奪う(有島武郎)
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