21. 435MHz PLM2アンテナ(Parasitic Lindenblad Modoki Antenna)
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仮称です                モドキ 
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 de JA1CPA/中村 2014/10/15

             このアンテナの始まり経緯の詳細はここに・・・・・

        最下段に原典の垂直ダイポールを使ったシミュレーション結果を掲示しました。2014/10/17


←完成した状態



クロスダイポールを中心に
周囲を斜めのエレメントが
取り囲んでいる




☆シミュレーション
1.傾斜エレメントの中心をクロスダイポールと同じ高さにした。
2.クロスダイポールを容量性と誘導性にして位相角を補強して円偏波にした。
3.共振させた時のインピーダンスがR28.046+jX3.825Ωになるので、Qマッチ(75Ω2本パラ)でマッチングさせる。
4.6mHのゲインが8.23dBi 

                                            6mH 8.23dBi、↑↑ 3.05m(10f): 7.83dBi

       ↑アマチュアバンド内はSWR1.25以内            ↑外周が水平偏波、ほぼ円偏波
                                          PLMより天頂のゲインが少ない ↑ ↑
☆ 製 作

1.クロスダイポール部分                   3.Qマッチ
 φ2銅棒又は真ちゅう棒、2本                 S5C-FB 70cm×2本 及び5D-FB 必要長(N-P付き) 
 166.0+155.0=321.0mmを90°に曲げる           4.その他材料、
2.傾斜エレメント、4本
 φ2銅棒又は真ちゅう棒、315.6mm

5.クロスダイポール部の加工
 
製作のポイント:エレメント寸法を±0.1mm、 クロス部分のクロス寸法及び上下寸法4mmを出来るだけ正確にする。



 完成外形

調整は傾斜エレメントの下端をクロスダイポール
から 112mmになるように傾斜を調整した。
その他は作ったまま。




6.Qマッチ(パラ式、並列式) 

5/4λQマッチ
Mc=√50×28=37.4Ω
Mc=75//2=37.5Ω
S5C-FBを2本パラに
した。


 Qマッチの長さは、3/4λでも良いが、5D-FBとの接続点を塩ビパイプの外側にして、長さ調節できるようにするの
 で、ここでは5/4λにした。ただし調節の必要は無かった。

  ↓Qマッチ単独測定(2本パラ状態)
   ↓アンテナ側に25.5Ωのカーボン抵抗(51Ω1/6W 2個パラ)  ↓アンテナ側に27.7Ωのカーボン抵抗(51,100,
                                           150Ωパラ接続)
   
  カーボン抵抗器(1/6W)を使う場合は、抵抗器のリード線は、芯線側1mm以下、編組側3mm以下にする。
 このデータでは、27.7Ωの場合はSWR最低点が429MHz付近になり、同軸ケーブル単独の共振点とほぼ一致する。
 ただし、2本パラの共振点411.56MHzとは一致していない。


☆アンテナ完成品のデータ  
測定は周囲2m以上に電波反射物が無いこと

  
ほぼシミュレーション通りのデータとなりました。(調整は傾斜エレメント下端をクロスダイポールから112mmに
  しただけ)
 このアンテナの原典は、http://ww2.amsat.org/wordpress/wp-content/uploads/2014/01/70ParaLindy.pdf
 のようです。CQ出版社 CQham radio QEX No.2,No.11より。
 
原典との基本的な違いは、ラジエーターが原典では垂直ダイポールなのに対して、ここではエレメント位相給電
 水平クロスダイポールにしている。2014/10/16
 原典の垂直ダイポールを使ったシミュレーション結果を最下段に示します。

☆使用った感じ(6mH)  もう少し直下プリアンプのゲインが有った方が良いみたいです。
受信系は、IC-9100、直下AG-35(FET交換しています)、5D-FB×10m、ノイズSメーター= 0
435MHz エレメント位相給電・クロスダイポールアンテナ(楕円偏波、4.72dBi/6mH)に比べると良さそうです。
違法局の入感状況が違います。一番強いHO-68はAOL/EL0(北)から入感します。EL10~15でS2付近、LOS/EL2(北
西)まで聞こえました。ただし、15エレメントクロス八木、FT-847、アンテン直下プリアンプでは、この状態でS4~7。
FO-29 MEL60を聞きましたが、AOS/EL5~MEL60~LOS/EL5の間はS0~2(S=0でも聞こえる)ぐらいでした。高仰角
のゲインより水平に近い方がゲインが有りそうです。(シミュレーションのようになっている模様、従って地上の違法局
は偏波が違っても感度良好ですhi)
やはり、基本はダイポールです。これ以上期待するのはコクでしょう。ただアンテナを動かさないので、ちょいビーコン
を聞きたい!には便利。
・HO-68の受信 南下オービット 
2014/10/16
HO-68でMEL71°が有ったので、Sメーターを見ながら
S値をプロットしました。途中の高仰角で途切れている
のは、CALSATがドップラー追従しなかったものです。
EL0~20が比較的強く、EL30~50はほぼ一定してい
ます。
EL60以上が大きく落ち込んでいますが、ここはシミュ
レーションと大きく違っていて理由は不明です。
衛星受信アンテナち云うより、違法局受信アンテナに
なっているようです。JAでは使いにくいアンテナです。

最近の無線機は液晶の・・・表示になっています。
アナログメーターで有れば、その電圧を検出してデータロガーで自動記録できるのですが!
このPLM 2は、もう少し使って、前に作ったPLMに替えてみます。(PLMはまだ使っていなかったので)
・FO-29受信  北上オービット 
2014/10/16

 Sメーター 0 でもビーコンは聞こえています。
 ELが低くても聞こえていますがELが高くな
 ても S があまり上がりません。









☆原典の垂直ダイポールを使ったシミュレーション結果 2014/10/17

    ↑寸法は原典とかなり違っています。              ↑435.0MHz Z=R49.063-jX0.552  Ga=7.10dBi/3.05mH

 ↑ ↑ ラジエーターが垂直ダイポールなので円偏波は完璧!
                                        垂直DPなので垂直の天頂の落ち込みが大きい ↑ ↑
 


 
    おわり                    目次に戻る