29.450MHz エレメント位相式クロスダイポール(AO-7 Aモード受信用)    de JA1CPA/中村
                                                     目次に戻る    2013/9/26
                                                                 2013/9/30

29.450MHzに共振したダイポール2本をクロスにして並列接続すると給電点インピーダンスは73/2=36.5Ωぐらいになります。
クロスするダイポールの長さを変えて、容量性と誘導性にして90°位相にすると共に、直交するダイポールの容量性と誘導性
できるだけ同じ値になるようにして共振させるとインピーダンスが高くなって、1本のダイポールが100Ωになって2本を並列
接続すると100/2=50Ωになるポイントが有ります。(エレメント位相式
と勝手に言っています)
その時は軸比も直線偏波に比べて小さくなって円偏波に近づきます。
ワイヤーを使って、29.45MHz AO-7、Aモード受信用、エレメント位相式クロスダイポールを作りました。


                    1.25SQ VSF線 単芯ビニールコード使用 ↑↑クロス部に同軸ケーブルを直接 半田付けした
                                              シミュレーション MMANA

    地上高:4m  上写真:大地に水平に設置              X1:0.06(m) Y1:0.06(m) X2: 2.34(m) Y2:2.50(m) R:1.0(mm)


給電はクロス部に同軸ケーブルを直接ハンダ付けした FreqMHz:29.450 R(Ω):49.91 jX(Ω):0.15 SWR:1.00 Ga(dBi):4.16 H(m):4


   軸比:10dB(楕円偏波)                                              ↑↑2013/10/3追加
DP1:2.34×2=4.68m(シミュレーション値)
DP2:2.50×2=5.00m(シミュレーション値)


29.450MHz:SWR1.7




                 29.450MHz

短いエレメント(DP1=4.68m)の両端を2~3cm短くすると29MHz付近になると思うが、受信用なのでこのまま使用することにした。

☆ループテスト
2013/9/26 AO-7 (15:55)を7MHzダイポールと比較してループテストした。
7MHzDP:RS41、に対して29.45MHzX-DP:RS51~53(Sメーターが少し+へ、S1~3)
7MHzDP:ほとんど入感なしに対して、29.45MHzX-DP:RS41~51、
その性能は、7MHzダイポールと比べると明確に差が分かります。

☆エレメント長さと特性の変化  
2013/9/30

         
長エレメント(DP2)                          短エレメント(DP1)
上図は、エレメントを単独に変化させた時のシミュレーションです。
特性は、長エレメント、短エレメントが相互に影響するので、参考程度に見てください。
1.インピーダンスは、長エレメントと短エレメントの差を大きくするほど高くなる。(限度は有る)
2.インピーダンス変化は、長エレメントを長くすると大きく高くなる。短エレメントを長くすると少し低くなる。
3.長エレメントと短エレメントの差をある程度大きくしないと軸比は小さくならない。(円偏波にならない)

4.長短エレメントの差は、有る程度大きくして、長エレメントはインピーダンス調整に、短エレメントは共振周波数の
  調整に使う感じ。(相互に影響する。元のインピーダンスにも関係する)

なお、周波数や長短エレメントの差によっては、このようにならない場合も有る。不思議なアンテナ!



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 おわり