☀☀☀太陽光発電の実践☀☀☀

☀5☀ <いよいよ太陽光発電の設計>
 さて、前置きが長くなりましたが、これから我が家の太陽光発電システムの構築を紹介します。
  その前に、先ず、太陽光発電の設計をしなくてはいけません。もちろん設計といっても図面を引くわけではありませんが、どのくらいの電力を発電するかを具体 的に決めなくてはいけません。それにより、パネルのサイズ、バッテリーの容量、コントローラーの容量、はたまた配線の容量まで異なります。
 計算としては、使用する電力量を計算します。今回は明かりの供給を第1に考えましたので、どの部屋にどれだけの明かりと電力がいるかを計算します。
 もちろん、明かりとしては普通の白熱電球を使っているのではバッテリーがいくつあっても足りません。LED電球を使うことは絶対条件です。
 LED電球は白熱電球の約1/10の電力です。4W程度(白熱球で約40W)のLEDを15個つけるとして、60Wです。これは毎時の電力。これを1日平均5時間つけると、
60W×5時間=300W使用することになります。
 この300Wをバッテリーから供給するわけですが、バッテリーで減った分を次の日の太陽光発電で補うとします。もちろん、昼間に電球をつける場合は消費しながら充電ということになります。
 先にも書きましたように、最大発電時間は約3時間。ですから、単順に、3時間の間にこの300Wを発電できればよいことになります。
 従って、300W÷3時間=100W/時のパネルでよいことになります。
 もちろんこれ以外の時間帯でも発電できますが、計算の仕方はこのようにやるのが無難だそうです。
 これはあくまで理想的な値です。曇りや雨の日もあります。もろもろの機械の効率もあります。ですから十分余裕を持たなくてはいけません。最初にも言いましたが、太陽光発電において一番うまくいった場合だけを夢見ることは絶対にだめです。
 そこで、もう少し余裕のある120Wのパネルを使いました(我が家では後で30Wを1枚増設しています。これは午後120Wパネルが屋根の影になって効率がおちるので、午後に当るように設置しています)。
 パネルの選択は上記のように、あくまで使用する電力によりますので、発電量に余裕のあるパネルを選択すべきでしょう。
 次に、バッテリーを選びます。
  バッテリーの容量は電圧(12V)×電流(A)で決まります。普通の自動車用のバッテリーでもよいのですが、ここではデイープサイクルバッテリーを使いま す。これは、放電がかなり深く、バッテリーの残量がかなり少なくなっても元の満充電状態に復活するという高性能バッテリーです。普通の自動車のバッテリー ですと、放電深度が深い時に、満充電まで戻らないことが有ります。
  ここでは、かなり大きい12Vで105Aのものを選びました。つまり、12V×105A=1260Wです。1日に300Wを使って減りますし、将来的に他 の電気器具も動かすということも考えていますので、念のためこのバッテリーを2つ購入し、並列に接続して12V×210A=2520Wとしました。雨の日 などで発電できない日もあります。出来るだけ余裕を持っている方がバッテリーの負担も少なくて済みます。余裕があれば並列にたくさん接続することをお薦め いたします。ただし、1つ20キロはありますので、床がぬけないように。
 バッテリーについても我が家ではあと2つ、別の場所に造設する予定です(同じ場所だと4つで100キロの重さで床に負担なため)。
  そして、バッテリーとパネルを直接つないでも発電し、充電できますが、これを制御するコントローラーが必要です。これは、バッテリーの容量を把握し、今充 電すべきかそうでないかを判断し、充電すべきであれば、パネルからの電力をバッテリーに12Vで供給し、バッテリーが満充電状態に達したならば、パネルか らの電力を遮断し、過充電を防ぐ装置です。これがないと、バッテリーがパンクしたりして危険ですので、必ず必要です。また、コントローラーは、現在の電 圧、電流、1日の発電電流など色々と表示してくれるため、電力使用の目安となります。
  コントローラーは耐電流によってグレードが異なりますから、パネルからの供給電流をよく計算する必要があります。パネルは最大発電時には20V程度の電圧 になりますがここでは12Vと計算し、120Wのパネルの最大電流は120W÷12V=10Aとしました。もちろん、電圧が20V位の時は逆に電流が減り ますのでこれより小さくなります。ということは10Aに耐えられるコントローラーを選べば良いわけです。
  設計上、忘れてはいけないのは、とにかく余裕を持って作動させることです。各パーツがぎりぎりの量で発電していますと、危険な場合もあります。太陽光発電 だからといって侮ってはいけません。特に耐電圧や耐電流については相当余裕を持ってパーツを選択した方がよいでしょう。


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