Theater Reports Top
トップページへ戻る
Theater Report #70
    

23.Feb.02. 14:00
 “One Mo' Time”
 このMUSICALは2月11日にSpeakerのTuningを見学させて頂きました。別紙参照でSpのSetting図とその時の様子が簡単ですが書いてありますので宜しかったら御覧下さい。

 このMUSICALは、以前Village Gateで3年半やっていた。その後ロンドンやQueenElizabeth号のStageを経てOnBroadwayへ帰ってきたもので、気軽に見られて楽しい。
 1926年のNew Orleans Lyric Theaterを舞台にそこで繰り広げられるショーと楽屋での会話を舞台化したもので、主演のVernel Bagneris氏の作・演出である。
 これと言って重要なストーリーがある訳ではなく、そこでの男女関係屋などを織り交ぜながら、1926年のショーを楽しむと云った処だ。観ている側は何も考えずに只楽しめば良いだけである。実際ショー自体もそれなりに芸達者な役者達が楽しませてくれるし、楽屋でのやり取りも難しい会話などないので「ありがち、ありがち」などと頷いていれば楽しい。Musicalを観ていると云うよりも少し芝居仕立てになったショーを観ているような感じである。舞台装置は上手に楽屋、中央やや下手よりにBandを配置して、BandSoloの時にBand台が前に迫り出してくる以外は殆ど何の変化もない。客席は劇中の劇場の客席として扱われているのでマネージャー役が上手後方を指さして「そこで飲み食いするな!」などと注意したりする。客としては本当に只々気楽に楽しむだけである。
 然しVillage Gateでやっていたことを広い劇場に持ってきただけと云った感は否めず、此処の様に3階席まである大きな会場よりは、小さな会場で近くで観たほうがより楽しめそうな内容だと思う。出来ればグラスなど傾けながらの方がより楽しいと思う。

 音響的には自然で声も概ね役者の立ち位置から聞こえてくるが、Bandが殆どNonPAの為、声とBandのBalanceが少し気になった。より自然な音になる様に生音に拘るならば声をもう少し抑えるべきだし、又そうしても無理がある様な声の持ち主達とは思えなかった。又あの位の音圧が欲しいので有れば、少しBandをPAした方が唄とバンドの音が解け合ってより良くなると思う。Bandを少し位出しても自然な感じは崩れないと思う。寧ろ生々しいBandの音と声を張った時により生々しくなる声とのBalanceが気になって、舞台に入っていく事が少し妨げられた様に感じた。折角かなり良いTuningをしているのに少々勿体ない気がした。

 気軽に舞台を楽しもうと思う方にはお勧めの舞台ではあります。但しダンスは全く期待しない方が良いです。
ONE MO' TIME Sp Setting
ONE MO' TIME Sp Setting