簡単なテクスチャの作り方。
その1

テクスチャというのは、画像に張り込んである模様のことです。例えば、人物を描くときの洋服の模様とかを、いちいち描かないで貼り付けちゃおう、ということです。

そこで、ここでは一番簡単なテクスチャの作り方を紹介します。

まずなんと言っても一番簡単なのは、自分の持っている何かの模様をスキャナーで読み込んで、イラストに似合うように加工してしまうことでしょう。ここで「何でわざわざ加工するの?」と思われる方もいるかもしれませんが、加工しないと「生っぽい」感じがして、自分の絵の雰囲気と似合わないときがあるんですよ。なんか、そこだけ写真ぽい感じで。

ということで、すごい簡単な加工の方法です。



図1
1番手っ取り早く、模様の描いてあるものをスキャナしてみました。これはパッチワーク用にストックしているプリント布です。ハンカチとかが身近ですね。

この布は比較的イラストチックですが、でもやっぱり布目模様が見えたりして、ちょっと「生っぽい」です。では、これを加工してみましょう。



図2
まず一番手っ取り早く「生っぽさ」を消す方法として、「フィルタ」→「ノイズ」→「輪郭以外をぼかす」をかけてみましょう。

これは輪郭はシャープなまんま、他の所をぼかすフィルタだったので、布目模様が大分消えたと思います。

でも、これではまだまだ生っぽいムラが気になります。それでは、このムラムラ加減を消していきましょう。


図3



図4
「フィルタ」→「アーティスティック」→「粒状フィルム」をかけてみます。

このフィルタは均一に粒がかかるので、ムラが気にならなくなるという、大変便利なフィルタです。

もっとも粒の大きさによっては大分雰囲気が変わってくるのですが、ごく細かい粒をばらまくと、大分良い感じになります。

設定はこんな感じでやってますが、これは解像度が300でやっているのでこの設定ですが、解像度が72(web用)の時は、もっと「粒子」を小さな数字にした方が、粒が目立たなくて良い感じです。

フォトショのフィルタは、解像度72で使うとうまいこと効果が出ないときがあるので、どう設定をいじっても自分の思っているような効果が出ないときは、思い切って解像度を144とか216とかにすると良い感じになります。このとき、解像度を72の倍でやると、72に戻したときにぼけない、という特徴があります。


図5



図6
どうですか。大分ムラが消えてベターとした感じになりました。これだと、いかにも手書きの絵です!という感じのイラストにも、うまいことマッチします。

でも、「図3」に比べると、色が大分暗くなっていることにお気づきだと思います。

これは、黒いつぶつぶを乗っけているからなんですね。

ということで、色調補正で色を直してあげましょう。


図7
「イメージ」→「色調補正」→「明るさ・コントラスト」と「色相・彩度」(共にピンクの楕円の中)をいじってみましょう。

「明るさ・コントラスト」は「明るさ:照明を暗くしたり明るくしたときのような明るさの変化」と、「コントラスト:色のコントラストを強くしたり弱くしたりする」という色調の変化です。

「色相・彩度」「色相:全体的に同じ彩度(黒の含有量)のまま、色を赤や青や黄色などに変化」と、「彩度:その色の中の黒の含有量を増やしたり減らしたりする」と、「明るさ:白を足したような明るい色と、黒を足したような暗い色に変化」という機能があります。

今回は、「色相・彩度」の「明るさ」を明るくしてから、「コントラスト」を上げました。色々いじってどんな風に変化するのかを見てみて下さい。

(このほかに、使いやすいし色調変化としては一番下の「バリエーション」があります。これは目で見て入りの変化が分かるので使いやすいので、お勧めです。一度遊んでみて下さい)



図8
これができあがった感じです。どうでしょうか。ちっとは明るくなったでしょうか。

これで私ののぺ〜としたイラストに貼っても違和感なしと思われます。

もっとも、元々写実的な絵を描く方にはこんな加工なんかしない方が、イラストにマッチするのだと思いますが……。

ご自分の絵と相談して、布や千代紙などをスキャニングするときに絵とマッチしないのが気になるなぁ、という方はこの方法を試してみて下さい。

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