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夢よりも儚き / ゆめよりもはかなきSERVICE&PRODUCTS

セルフライナーノーツ / Self Liner Notes

○○○○○○○○イメージ

夢よりも儚き / ゆめよりもはかなき

Tracks
01 夢よりも儚き

02 夢よりも儚き(Instrumental)












『夢よりも儚き世の中を』という歌い出しは和泉式部日記の冒頭部分から着想を得て書いたもの。
和泉式部日記は今から1000年以上昔、平安時代の中期に書かれた文学なので、当然古語で書かれているわけだけど、この時代の文学が昔から結構好きで、和泉式部日記も前から何か作品に落とし込みたいと考えていた作品の一つだった。

というわけで、D-Helixの構想が持ち上がった時に『こういう感じの歌はどう?』とこの楽曲のもとになるイメージの楽曲を会議にかけてみたところ、面白そうだという事になり早速制作開始。
細かなメロディーや歌詞の修正を繰り返し、最終的にアレンジを終えてみるととても良い感じ、自分のイメージしたとおりの音になったので、これはすぐに配信すべきだという事で、アルバムの制作を待たずシングルとして配信開始することにした。

同様に同日リリースした他の2曲もそんな感じで『すぐに出そう』という事でシングルで配信開始した楽曲だったが、後にアルバムに収録する際には少し修正を加えてその時点で考えうる最高の音に修正した。

和泉式部日記で『夢よりも儚い』と言っているのは男女の恋愛、作品の中では主人公の和泉式部と為尊親王との恋愛のことで、それについて悲嘆に暮れているうちに月日が経ち、四月も半ばになってしまった、などと語っているけど、僕としては『そんなことでぐずぐず言っていないで新しい恋でも探せよ』という想いが前からあったので、この歌はそんな感じの歌詞になっている。

日本の古典、特に宮中の女性が書いた文学作品というのは結構うじうじした恋愛の話が多くて、古典が好きだとは言いつつも何かそういううじうじした感じが前からあまり好きではなかったので、この歌は和泉式部日記を題材にしつつも『そんなこと言っているくらいだったら動けよ』という歌詞にした。

まぁ、1000年も昔に生きていくことに困ることもなく、することと言えば恋愛くらいしかないような貴族たちなのでそんな文章が残っているんだろうなと思うけど。

話の内容自体は全然好きじゃないけれど、『夢よりも儚き世の中を』という言葉の響きが好きでこんな歌を描いたという話。

歌詞の中には和泉式部日記に出てくる様々な言葉がちりばめられているので、和泉式部日記と『夢よりも儚き』の歌詞を見比べて『これはこの部分か』などと考察してもらえれば幸いだ。

この作品はD-Helixの最初の1曲として作ったものなので、このバンドのコンセプトを良く表す、最もD-Helixらしい音の楽曲の一つではないかと思う。
ギターやドラム、ベースのサウンドとシンセサイザーのサウンドがいい塩梅で混ざってノリ良く仕上がっていると手前味噌ながら思う。
特にこの楽曲ではエレキギターにストラトキャスターを使ったことで、ストラトらしいジャキジャキした感じが楽曲のスピード感を上げるのに貢献していると思う。


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