「地
域と国家を考える」V
難
民とテロに揺れる欧州 - EUとは一体何者なのか -
講師:西谷修さん (立教大学大学院特任教授/フランス
思想史)
著書:『理性の探究』(2009)、『アフター・フクシマ・クロニクル』(2010)など多数
日時:3月26日
(土)18:30〜 場所:よつ葉ビル5F
地域・アソシエーション研究所は一昨年から「地域と国家を考える」というテーマをかかげ、現代世界の各地で生じつつある近代国民国家体制の崩壊
過程を、その地域で社会を成し歴史を生きて来た人々の生活視点から把え、考えていく講演会を企画して来ました。第1回のウクライナ、第2回の中
東・アラブに続いて、第3回目の今回はヨーロッパを取り上げます。
「アラブの春」と称された民主化のうねりの中で、いくつかの国が政権交代を実現した中東では、その間隙を衝いてISが誕生。イラク、シリア、リ
ビアでは内戦状態が今も続いています。その結果、祖国を逃れヨーロッパをめざす難民の流入はEU諸国に大きな衝撃を与え、昨年11月、フランスで
発生したISによるテロ攻撃の衝撃と重なって、ヨーロッパ全体が大きな激動を迎えているようです。難民、移民の排斥を叫ぶ極右勢力の台頭も伝えら
れ“ヨーロッパの統合”という理念をかかげたEUとは一体何だったのかが根底から問われています。今、ヨーロッパに生じている地域と国家をめぐる
動きを、フランス思想史が専門の西谷修氏をお招きして、フランスを中心としてお話しいただきます。