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事務局から
◇図式的な発想の刷新が問われる

 野田政権になっても続く政治の混迷。一方で、大阪市の橋下市長を党首とする「大阪維新の会」の躍進。既成の政治的な枠組みが閉賽を強めれば強めるほど、閉塞を打破する「横紙破り」への待望が高まります。
「橋下」と「ファシズム」で「ハシズム」。皮肉の効いたネーミングは秀逸ですが、現状では、その言葉は批判の機能を果たしていません。むしろファシズムぐらいの破壊力を求めているのが、いわゆる「民意」なのかもしれません。
 「民主主義という政治制度の基盤が『人民主権』にあるのだとすれば、ボピユリズムが生じ、ポピュリストが出てくるのは当然ということにはならないだろうか。」(吉田徹『ポピユリズムを考える』2011年、NIIKブックス)
 「ポピュリズム=ファシズム」「ファシズム対民主主義」。そろそろ、こうした図式的な思考を問い直し、現実から出発して問題点を見極めるような取り組みが必要ではないかと思います。(山口)


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