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地域から政治を考える

豊中で沖縄連帯イベントを開催
沖縄の状況を
自分の問題として
考えるきっかけに



 2月16日、豊中市福祉会館で「第二回命どぅ宝、知ろう・感じよう!沖縄のこころ」と題してイベントを開催しました。「沖縄スパイ戦史」の上映、「月桃の花」歌舞団の唄と踊り、沖縄平和運動センター議長、山城博治さんの講演と、内容は盛りだくさん。豊中の戦争法廃止市民アクションの皆さんの協力をいただき、集会は盛況に終えることができました。協力していただいた方に感謝します。

 集会では2月24日に迫った沖縄県民投票に向け、本土でも呼応する試みとして「模擬県民投票」が行われ、集会参加者たちに投票が呼び掛けられました。映画「沖縄スパイ戦史」もすばらしい内容で、見た人に沖縄戦の悲惨さが伝わりました。歌舞団は集会参加者を踊りに引き込み、会場は一つになって沖縄を実感することができたと思います。

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 山城博治さんの講演は感動的でした。スタッフとして協力していただいた方が内容をまとめてくれたので、以下に紹介します。

 ・県民投票がどんな結果でも辺野古を埋め立てるとの菅官房長官の言葉。国の法令は守っても県の条例は守らなくてもいいのか。条例と雖も法令だ。

 ・知事選、県民投票には若者たちが動いた。県民投票後の政府の横暴な対応で若者たちは失望するかもしれないが、それからが勝負だ。

 ・県民投票での圧倒的な民意を4月のデニーさん補欠選につなぎ、さらに参議院選につなごう。

 ・県民投票を拒んでいた5市の市長に対して、「どちらでもない」を入れることで自民党県連会長が説得したことは評価する。保守の気持ちも動いている。また、働きかけによって保守も動くことがある。

 ・安倍政権は平和を語ったことがなく、中国、北朝鮮、韓国などの脅威ばかり煽り、けん制しか語らない。安倍は政治家としてやりなおせ。

 ・日本政府は戦後の罪を認め、そこから未来を語るべき。

 ・勝利の日まで、笑顔で前を向き、しなやかにしたたかに頑張ろう。

 ・辺野古が埋め立てられても声を上げ続ける。今、歴史が音を立てて変わっている。だから、声を上げ続ける意味がある。私たちは今の時代を一生懸命生きて若者たちにつなげたい。

 山城さんの講演を聞いた20代の女性は、アンケートで次のようにな意見を寄せてくれました。

 「恥ずかしながら山城さんのことも基地についても無知で、今回の県民選挙(投票)をきっかけにやっぱりきちんと知らないといけないと思って、いろんなこと、今起きている事実を知るために来ました。
 山城さんの『若者のために運動しているのに…』という言葉にハッとさせられました。私はアベが、沖縄の人々、他の問題でも国民にとても理不尽なことをしていて、許したらアカンと思いつつ、やはり他人事、無関心と思っていて、それをとても恥ずかしく思いました。
 山城さん、そして、先輩方は、私たち若者、そして子供たちのために声をあげて下ってきたんだと涙が出ました。
 政治を自分のこと、生活に直結しているのだと関心を持つ、考える、そして発信していく、自分の、私たち若者の責任なんやと改めて感じました。
 山城さん、委員会の皆さん、ありがとうございました。あきらめずに私もがんばります。」

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 この言葉を読んだとき、私は集会は成功だったと実感しました。

 沖縄関連の集会といえば活動家の集会になり、フツーの人たちが集まりにくいものになりがちです。前回に引き続き、今回の集会も、できるだけ多くの人が沖縄の状況を自分の問題として考えるきっかけとなることを願って企画しまた。実際、参加者の顔ぶれをみても、普段の沖縄集会とは違うという声が多かったです。改めて山城さんの発する言葉のすごさを感じました。

                                             (戸平和夫:北摂反戦民主政治連盟)


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