アソシ 研リレーエッセイ
消
化不良で、あかん、やっぱり吐きそう
消化不良といえば大阪W選挙。正直、「維新よりはマシ」以上に積極的に支持はできず、《自民党への投票》というもどかしさは消化されなかった。「オール沖縄」になぞらえる
声もあったけど、釈然としない。だって米軍基地は沖縄の住民が造ったわけではないから。一方で、橋下維新は選挙で選ばれたし、その素地を作った責
任は反維新陣営にだってあったわけで。その反省があって、はじめて維新政治を乗り越える土台ができると思うのだけれど。戦う相手も過程も構造も違
う。実際、沖縄ほどの結束には及ばず、選挙自体、関心は高くなかった。
結果、選挙は2戦2敗。消化不良はいよいよ吐き気を催してきた。だからといって、悲観していてもはじまらない。「都構想の住民投票は一体なん
やってん」というけれど、橋下を一時的にでも引きずり下ろしたという点で意義はあったと見る。どうみても現職知事や新市長に橋下ほどの人気はない
し、役所や議会で橋下のような振る舞いができるとは思えない。
都構想は話が進んでいくほど、問題点が露呈する。それを弁舌巧みにごまかしたり、虚勢を張れるような人間も、おそらくいない。維新は8年経って
も橋下党のまま。
あっ、そうか。「松井も吉村ももひとつや、やっぱり橋下さんしかおらへん」という待望論が出て、かっこよく再登場っていう算段やな! あかん、
やっぱり吐きそう。
まぁそれでも「何かやってくれそう」という幻想をいつまで引っ張れるかが維新の政治寿命の長さと比例する。幻想が現実に置き換わったときに、大
阪がぺんぺん草も生えない状況にならないように、粘り強く対抗していくしかない。
(高槻市会議員 高木隆太)