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 2018年5月20日(日)、埼玉県越谷市の越谷サンシティホールで開催されたポプコンエイジ2018に行ってまいりました。
 私の目当ては、もちろん、石川優子さんです。

 ポプコンエイジ2018の開催が発表されたのは、2017年8月15日のことです。会場は神戸、府中、横須賀、越谷の4か所であり、西日本のファンを考慮してか、ポプコンエイジ2017と同じく関西で1会場設定されました。何と、ポプコンエイジ2018では全会場に石川優子さんの名前がありました。
 2018年も石川優子さんのステージが見れるわけで、うれしい気持ちと共に、少しホッとしました。
 なぜなら、石川優子さんは現役を引退され一般人に戻られた方であり、音楽活動をする必要のない石川優子さんとしては、今までポプコンエイジに出演してくれたのは、あくまでも仕事というよりもご本人の好意によるものだからです。
 1990年に引退されてから20有余年、私たちファンの前で再び石川優子さんが歌ってくださること自体がほとんど奇跡であり、いつ出演されなくなってもおかしくはありません。
 それだけに3年連続でご出演下される石川優子さんには本当に感謝です。

越谷サンシティホール
埼玉県の会場となった、越谷サンシティホールです。

 コンサート当日、午後4時少し前に越谷駅の近くの駐車場に車を止めました。天候は晴れで、気温は平年と比べるとやや低めではないかと思います。過ごしやすい気候でした。
 駐車場から東武線の高架沿いの道を歩いて会場を目指しました。見知らぬ街の様子を見ながらややゆっくり歩くのも、何か新鮮な感じがして、楽しいものです。
 そうしながら、新越谷駅近くのサンシティホールに着いたのが4時半ごろです。
 建物自体は歴史のある感じで、中には市民ギャラリーや会議室、視聴覚室などがあって、コンサート専用の施設というより公民館としての役割も兼ねている会場でした。
 ロビーも昔の規格のせいか、やや狭い感じがしました。例年通り、ロビーには有志一同から石川優子さんに贈呈されたお祝いの花束スタンドが飾られていました。

 午後5時、いよいよチャゲさんと三浦さんのコラボで『流恋情歌』でスタートです。
 今回も実質の進行役はこのお二人で、まずスタッフの紹介とトイレへはセッティング変更などの時間に自由に行ってよい、などの説明がありました。その後も結構軽快なトークでコンサートを進めていかれます。
 今回の特徴としては、3回目を迎えて、出演者の皆さん全員のコンサートであるという一体感をより感じられるような工夫がされていたことです。単に出演者が順番に歌を披露してゆくのではなく、バックコーラスに入ったり、デュエットやトリオで歌ったり、出演者以外の持ち歌をコラボで歌ったりというふうに、出演者の皆さんが自分の出番以外にもたびたび出演され、会場のファンを楽しませてくれました。

 以下、コンサートの流れをレポートしたいと思います。
 なお、私の記憶間違いにより、曲目の順番や石川優子さん以外の出演者の持ち歌の題名、出演者の組み合わせなどに誤りがあるかもしれません。すみませんが、あらかじめご了承願います。(敬称略)

 〇チャゲ
 『エピローグ』・・「この曲はアマチュア時代に作り以来ずっと歌い続けています。年を重ねてきてそれぞれの年代毎にそれぞれのエピローグがあります」
 『NとLの野球帽』・・「私の故郷は北九州市です。子供のころ西鉄ライオンズというプロ野球球団がありまして、NとLはそこから取りました」

 〇相曽晴日
 『舞』・・「ポプコンに出たときはまだ高校生。この曲は第22回で優秀曲賞をもらった曲です」
 『ロータスの岸辺』・・最近出したアルバムから聞いてもらいました。美しさにも色々な基準や価値観   があり、1つではないことを知っていただけたらと思います」

 〇石川優子
 いよいよ石川優子さんの登場です。過去2回はシンデレラサマーのイントロと共に登場され、まず歌から入られましたが、今回は「こんばんわ、石川優子です」とトークから入られました。お顔はファイナルコンサートの時とそう変わっていない感じなのは相変わらずでした。お姿は去年よりも少し細くなっておられ、健康のためにも良いことだと思いました。
 引退されてから20年間余り、ずっと喉を使って来られなかったわけですから、さすがに現役のころのように発声はできないわけで、それはそれで仕方のないことなので大して気になりませんでしたが、3回目の今回は前2回よりは声が出るようになった、現役のころに近づいたような気がしました。
  『セラヴィなんて早すぎる』・・「この曲は1986年に出した『アクセラランドゥ』というアルバムに入っている曲です。当時、若者の自殺が社会問題になっていた時期で、そんな若者を少しでも応援しよう、励まそうという思いで作った曲です」

横須賀公演での石川優子さんです
横須賀公演での石川優子さんです。
(facebook popconageより)
 
『シンデレラサマー』・・「この曲はJALさんから依頼されて作った曲です。依頼されて作ったといえば、ここは埼玉ですよね。埼玉といえば西武ライオンズ。実は、西武ライオンズの試合で流れる応援歌、『吠えろー、ライオン♪かっとばせ、ライオン♬』も西武さんから依頼されて私が作った曲なんですよ。シンデレラサマーも沖縄のキャンペーン曲として依頼され、沖縄というとやっぱり青い海、きれいな砂浜があってそれから恋人たちがいて、というイメージだろうなと、当時の狭い私の部屋で部屋を真っ暗にして一生懸命イメージを膨らませながら書いた曲です」
 『ふたりの愛ランド』・・石川優子さんからのコールで、拍手に迎えられながらチャゲさんが登場。「元祖コラボといえばぼくらです」とチャゲさんが少し茶目っ気を発揮して笑いを誘っておられました。
 この曲の時はいつも会場の皆さんも立って声援を送ります。石川優子さんの身のこなしですが、特に今年はよかったように思います。現役時代のステージ捌きの勘をかなり取り戻された、という印象を持ちました。
 もちろん、今までもかなりのブランクがあったことを考えると、期待以上にステージ捌きが現役に近くてびっくりしていたのですが、3回目の今年は特に良かったように見えた、ということです。
 また、石川優子さんに懸命な声援を送ってくれた方々がいたこともありがたいことだと思いました。特に私の左後ろに座っていられた方々が大きな声援を送ってくれていました。
 一般人に戻られた石川優子さんが好意で出てくださっているのに、観客の反応がいまいちでは、石川優子さんも手ごたえがないというか、さみしく思われるのではないか、と懸念していたからです。
 石川優子さんにはポプコンエイジのような機会があればこれからもどんどん出演してもらいたいし、かといって、私にはひとりで積極的に声援を送る勇気もないし・・・。
 ということで声援を懸命に送って下さった方々には感謝する次第です。
 石川優子さんにもしっかりこの声援は届いていたらしく、少しうれしそうな表情で声援のあるほうを(舞台に向かってやや左袖方向)直接目を向けられませんでしたが、気にするしぐさをされました。感情を顔にださず、声援のあったほうに顔をむけることを抑えられたのは、観客の態度にいちいち直接反応するのはあまりよくない、という現役時代に培われた経験則によるものと想像しています。

〇平賀和人+杉山清貴+三浦和人
 いつもこのポプコンエイジのバックバンドでBassを担当してくれている、元NSPの平賀さんが杉山さん、三浦さんの協力を得て、NSPの名曲で故・天野さんが作った曲を披露してくれました。
 『夕暮れ時はさびしそう』・・(平賀さん)「歌詞の前半と後半でちょっとメロディが変化する難しい曲ですから注意してください」、(三浦さん)「わかりました」、(杉山さん)「大丈夫です。中学の時から音楽やってますから」

〇杉山清貴
 『ゴスペルの夜』(コーラスに三浦さん、チャゲさん、相曽さん参加)・・「中学の時からバンドをやり始めてギターも一生懸命練習しました。ヤマハのポプコンには3年連続で出場しましたが、この『ゴスペルの夜』で第19回の入賞をもらったのが一番いい成績でした。それからはもうポプコンで賞を追いかけるのはやめよう、ということでライブ活動や作曲に力を入れてゆきました」
 『二人の夏物語』

〇伊丹哲也
 『街が泣いてた』・・「こんなコンサートがあったんですね。呼んでもらえて本当にありがとう。38年ぶりのポプコンで緊張しています、と言いたいところですが全然緊張していません(笑)。この曲は第19回でグランプリをとった曲です。グランプリをとるにはとにかくインパクトが必要だと思ってこの曲を作りました。その後いろいろありましたが、人生にはインパクトは必要ありません。断言します」
 『ボヘミアン』・・杉山清貴さんとデュオで葛城ユキさんの曲をカバーされました。

〇三浦和人
 『秋時雨』・・「この曲はクラシックの要素を取り入れた新しいポップをめざそう、ということで作りました。これでベストテンに出ようと思いましたが、かなわね夢でした(笑)」
 『愛はかげろう』・・「この曲は第19回で2位に当たる優秀曲賞をもらった曲です。グランプリは哲ちゃんに持って行かれました。自分自身ちょっと自信があったのですが、〇〇番、伊丹哲也、と呼ばれたときはがっかりしました(笑)」
 曲の前奏で三浦さんがギターのセッティングにまごつかれて、「ごめん、間違えた。もう一回」とやり直しをされる珍しいハプニングがありました。それでも会場は緊迫した空気にならず、おおらかにやり過ごす雰囲気だったのは、気さくな三浦さんのキャラによるものだと思いました。

〇谷山浩子
  体調がよくないようでした。それでもコンサートに穴をあけることなく出場してくださいました。
 『カントリーガール』・・「2、3日前に風邪をひいてしまって、生まれて初めて中耳炎にかかってしまいました。それで右耳が今ほとんど聞こえません」
 『お早うございますの帽子屋さん』・・「ポプコンに出たのは高校生の時で、会場が三重県の合歓の里から静岡県のつま恋に移った時の最初の大会でした。この曲でグランプリをとれるとうぬぼれていました。結果は入賞。現実の厳しさを知らされました」
 『風と落ち葉と旅人』(相曽さんとデュオ)・・「ポプコンは楽曲だけの応募というのもあるんだけれども、この曲がカセットテープで送られてきたとき、審査委員長の川上源一さんが、これはポプコンには出さないですぐデビューさせたほうが良い、と言われたというエピソードが残っている曲です。チューインガムという、小学生コンビが作った曲です」

〇フィナーレ
 最後に出場者全員がステージに立たれ、「出発の歌」を斉唱されました。その後、石川優子さんは他の出場者の皆さんと共に会場に向かって手を振りながら退場されました。約2時間半の公演でしたが、ファンとしてはやはり名残惜しく感じられました。

 2018年8月現在、来年もポプコンエイジが開催されるかどうか、まだ決まっていません。ある程度の会場を抑えるための時間は、残り少ないのではないかと思います。
 ポプコンエイジも開催から3年が過ぎ、ただ従来の方針を繰り返すだけではマンネリ化を招くおそれがあり、今後どのようなテーマを打ち出して開催するか、主催者も難しいところだと思います。
 また、石川優子さんは、体力的なものや主婦としていろいろ忙しい事情を押してご出演下さったであろうことは容易に想像できます。それだけに今回もご出演くださったことに感謝したいと思います。
 そして、来年も開催された場合、一会場でもよいから石川優子さんも出場してくれることを期待してしまいます。
 石川優子さんが歌って下さるとすれば、このポプコンエイジしかないのですから。
 とにかく、これからも石川優子さんの健康と幸せを、一ファンとして祈念しています。

 
  石川優子さん、3年連続でご出場下さり、
               本当にありがとうございました!!

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