神保町 昼食ニュース

2007年12月号

2007年12月2日記

初訪問が9軒

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  小春日和を挟みながらも,着実に冬になろうとしている。神保町三井ビル南側のアンズの木にはクリスマス風のイリュミネーションが施された(写真右)。

 11月は「初訪問」が9軒もあった。だいぶ前に開店した店も含めてのことだが,それにしても空前の数である。うちひとつは「花家」の復活である。

◆ 初 訪 問

 神保町古本まつりに合わせて刊行された『にちぶんMOOK 決定版! 神保町』(日本文芸社)で知って,カレーの「パンチマハル」に行ってみた。錦華通りを北へ300メートル,神保町が終わる寸前の左側半地下で,「メーヤウ」のはす向かいになる(神保町 1-64)。去年の夏の開店らしい。ランチはチキン,キーマ,野菜などカレー数種で,ライスのほかに麺(フォー)で食べることもできるのが少し珍しい。あとはスープカレー。
 辛さは1〜5だが,それ以上辛くすることもできる。辛くても無料だが,「これを,がまん会,ロシアンルーレットなど遊びに使わないでください。こうした行為を見つけたときは1億円お支払いください。これは慈善団体に寄付し,私用にはしませんので,安心してお払いください。」という恐ろしい注意書きがある(記憶で書いているので正確な引用ではない)。
 食べたのはチキンカレーとライス(850円)で,野菜もかなり入っていた。こくは十分あるが,比較的さっぱりしている。次は麺で食べてみよう。

 続いては,すずらん通りの元「一六堂」のあった場所(東京堂ふくろう店の向かいの地下;神保町1-19)にできた「AAA (Triple A)」。近辺では初めてのスポーツ・ダイニングバーという触れ込みで9月に開店した。
 ランチは,A タコライス \800/B ロコモコ \ 900/C 今日のパスタ \900/D ハッシュドビーフ \800 の4種,その後見ていたらときどきメニューは入れ替わっている。

 白山通りを北へ少し行った右側,元「とんくろ」(3月末閉店)の場所に「<肉屋の>正直な食堂」が10月にできた(神保町 1-42)。「肉屋が始めた正直な定食屋」というキャッチフレーズのチェーン店で,神保町が8店目だという。
 メニュー(ランチ以外の時間も同じ)は,鶏・豚・牛の野菜鍋,スタミナ焼き,ステーキ,および豚ビビンバ,牛レタス炒飯などで,\750〜\1000,ご飯(おかわり自由)・みそ汁・サラダ付。食べてみたのは豚スタミナ焼き定食(\850)で,カウンターの電磁料理器で自分で加熱する。野菜もたっぷりしていて,内容充実の定食である。

 その並びの少し北にできたのが「<創作麺庵>生粋」で,元「けっぱれ」の場所(神保町 1-54)。「けっぱれ」は去年の11月に開店したばかりだったが,1年足らずで撤退してしまった。「生粋」は,本店は池袋(西側)で,魚だしの和風ラーメンの店である。
 基本メニューは正油そば \650,塩そば \700,石焼麺せいろ(つけ麺)\900 の3種。正油・塩には「上」があるが,これは「全部入り」らしい。食べたのは正油そばで,深谷ネギ(\150),のり(\100)を加えてみた。強い魚臭のあるスープは多少好き嫌いが分かれるだろう。一味トウガラシが合う。

 次は小川町方面で,小川町の交差点から本郷通りを少し上がった左側,「わだつみ」へ行ってみた。「鬼平」「バンセーン」のあるビル(駿河台 3-1-1)の3階である。2月開店だとのこと。和食の店で,テーブルとカウンターのほか,仕切られた寿司コーナーもある。
 昼食は数種ある中から,「今日のランチ」(\800)限定20食というのを食べた。内容は豚ロース(サラダ風)といわしつみれと野菜の小鍋で,バランスがいいし,量もなかなか。ひじきの煮物とつけものが自由にとれるようになっているのもよい。4階の鬼平のよきライバルのようだ。

 神保町へ戻って,靖国通り北側に「とんかつダイニング」の「のあ吉」が10月下旬開店に開店した。ステーキの「くいしんぼう」や「ティーヌン」のあるビルの3階である(神保町 1-6)。カフェバー風のしゃれた店で,カウンターと石の大テーブルがある。ビルの入り口の看板ではロースカツ定食 \1000 だけだったが,行ってみると,かつ煮定食 \1200,ロースカツ定食 \1400 の3つが大書してあった。
 ロースカツを頼んで,待つ間,取り放題のお総菜(ひじき,ごまあえ,オニオンスライスとかつおぶし,ブロッコリー,ポテトサラダ,キムチなど)を食べる。これだけでもかなりの価値がある。カツが揚がるのに少し時間がかかったと思ったら,店の女性が「お待たせしたのでよかったらビールさしあげますが」という。通常の勤務があるときにそんなことを言われてもちょいと困る。出てきたロースカツは,時間がかかるのも当然,厚みが3cm近くあり,食べるにはかなりの大口が必要だった。もちろん,ごはん,豚汁,キャベツつきで,これで1000円というのが申しわけなくなるような質・量だった。帰りがけに見たら,日によってラーメンもやるような貼り紙が出ていた。あとでネットを検索したら,渋谷でやっていたラーメン屋が移転したものらしい。
 外で揚げ物は食べないようにしている身なので,10年振りぐらいのトンカツだった。そのぶん,夜は節制した。

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 6月末に閉店した古い和食店「花家」が,移転して11月26日に開店した。場所は,白山通りを北へ歩いて「エリカ」のある道を左に入って2本目の小道,質屋会館の隣である(西神田2-1-6 地下)。元の場所は更地になっていて(写真右上),新店の案内の貼り紙(写真右下)が出ていた。
 開店2日目に行ってみた。まだ新建材の匂いがした。その日の昼の定食は,刺身盛り合わせ,さわら照焼,豚の生姜焼き,豚角煮の4種で,各\1000。ご飯,味噌汁,小付といった「基本部分」が相変わらずしっかりしているのはうれしい。おねえさんたちも三十年一日で変わっていない。

 開店した日の店に入った。神保町の交差点の三菱東京UFJ銀行の1本うらの通りの「めん鳥」で,元は「鳥兵衛」,その前は薬膳カレーの「じねんじょ」のあった場所である(神保町2-2)。昨年6月号を見たら,偶然にも前の鳥兵衛に初めて入ったのもその日昼開店したばかりのときだった。
 麺と鳥で「めん鳥」ということらしく,讃岐うどんがメインのようだが,蕎麦,讃岐中華もあり,鶏は親子丼,チキンカツ丼などがある。うどんは,讃岐の流儀で温温(ぬくぬく),温冷(ぬくひや),冷冷(ひやひや)があり,サイズは大・中・小がある。うどん普通は\400,天ぷらなど1つ\100で,コストパフォーマンスは非常に良好。斜め向かいの「野らぼー」のライバルになりうるか。

 その「野らぼー」の左隣に,「<イタリアン居酒屋>ピアンタ<神保町店>」が11月6日に開店した(神保町 2-12)。カウンターは10席ほどだが,奥にテーブルで30席あるらしい。月末近くなって行ってみたところ,スタッフは女性のみだった。
 ランチは,メニューにパスタとはどこにも書いてないがパスタのみ7種,各\700で,和風,クリーミートソース,漁師風ペペロンチーノ,トマトソース,明太子味など。Lもあって量 は1.5倍だとのことだが,Mでも十分な量があった。

◆ その他の動き

 すずらん通りの駐車場ビルがあったところにできたビルに,11月28日,セブンイレブンが開店した。

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