The GG忍
機種 ゲームギア ステージ数 5面
発売元 セガ ライフ制 あり
開発元 セガ 残機制 あり
発売日 1991年4月26日 コンティニュー 3回
定価 3,800円(税抜) パスワード なし
プレイ人数 1人 難易度選択 なし
[ バーチャルコンソール(SEGA) ]
ストーリー
攻略(前半)
攻略(後半)
エンディング
使用曲一覧



『The GG忍』とは

 『The GG忍』は1991年4月にゲームギアで発売された。1990年10月の本体発売から約半年後に発売された、ゲームギア初期のソフトである。当時移植タイトルの多かったゲームギアの中で、『The GG忍』は完全オリジナルの新作として開発された。携帯ゲーム機であるゲームギアの特性を生かした本作は、『忍』シリーズの中でも異色の作品となっている。
 『The GG忍』のストーリーは、『ザ・スーパー忍』の前日譚に当たり、ジョー・ムサシの若き時代を描いている。忍の里の仲間たちと「朧五忍衆」として修行を続けていたムサシが、謎の都市「NEO CITY」で行方不明となった4人の仲間を救出するため立ち上がる。
 本作ではリーダーのジョー・ムサシをはじめ、5人の忍者をプレイヤーとして操作することができる。彼らはそれぞれ赤・青・黄・桃・緑の5色が振り分けられており、どう見ても「戦隊ヒーロー」だ。こうしたユニークな設定をはじめ、『The GG忍』には意欲的な要素がいくつも取り入れられている。

赤忍ジョー・ムサシは近接攻撃の忍者刀しか使えないので、一番弱いという説もある。烈震の術は、特定のブロックを破壊可能。
忍術を使うと、迫力のカットインが挿入される。5人の忍者は、それぞれ効果の異なる忍術を持っている。

『ロックマン』形式のシステム

 『The GG忍』のモチーフは戦隊ヒーローだが、ゲームシステムは明らかに『ロックマン』から着想を得ている。最初のラウンドは4つから選択でき、ボスを倒すと仲間を救出できる。助けた仲間はいつでも切り替え可能で、それぞれ異なる武術・体術・忍術を持っている。忍者刀を使う赤忍ジョー・ムサシ、鎖鎌を使う青忍、水上歩行が可能な黄忍、爆弾と逆さはりつきを使う桃忍、手裏剣と2段ジャンプを使う緑忍、この5人を状況に応じて使い分けながら進んでいくのだ。
 そして4人の仲間を助け出すと、最終ラウンドのNEO CITYに突入するのだが、実はここからが本番だ。まさに『ロックマン』でいう「ワイリーステージ」で、プレイ時間の半分近くはこの最終ラウンドが占めることになる。NEO CITYは20以上の部屋からなる大迷路になっており、各部屋には凶悪なギミックやボスが配置されている。黒幕のもとへたどり着くには、ここまでに集めた5人の特殊能力をフル活用する必要があるのだ。

桃忍は爆弾(元ネタはモモレンジャー)と逆さはりつきを使う。閃光の術は、敵の動きを止めることができる。
ボスの「メタリコング」。各ラウンドのボスの正体は術によって操られた仲間で、倒すと解放することができる。

5人の忍者を使い分ける戦略性

 『The GG忍』は携帯ゲーム機用とはいえ、『忍』シリーズだけあって決して簡単ではない。特に最初は赤忍だけで、近接攻撃の忍者刀しか使えないため、かなりとっつきが悪い。しかし仲間の忍者が増えていくと、実によく練り込まれたゲームであることが分かってくる。
 前半の4ラウンドは『ロックマン』同様、攻略の順番が最も重要だ。例えば、川を進む場面は普通にやるととても難しいが、先にほかのラウンドで黄忍を助け、特殊能力の水上歩行を使えば簡単にクリアできる。また、逆さはりつきや鎖鎌など、仲間の特殊能力を使わないと行けない場所にあるアイテムを取ると、ライフゲージが伸びてかなり楽になる。
 このように、『The GG忍』の素晴らしい点は、5人の特殊能力の使いどころがハッキリしていることだ。小さい画面や残像のある携帯ゲーム機に合わせて、激しいアクションよりも戦略性を重視した内容といえるだろう。こうした適度に頭を使わせる要素が、『忍』シリーズらしいパターンアクションとマッチして、独特の面白さを生んでいる。

黄忍は波動拳(ため撃ち)と水上歩行を使う。水上でも地上と同様に動ける。雷の術は、バリアで敵の攻撃を防ぐ。
青忍は鎖鎌を使う。地形に引っかけて鎌渡り(ワイヤーアクション)も可能。昇龍の術は、竜巻となって空を飛ぶことができる。

古代祐三のサウンドと工藤稜のビジュアル

 『The GG忍』の音楽は、『ザ・スーパー忍』に続いて古代祐三が担当し、ゲームギアのPSG音源でも、その才能を存分に発揮している。中でも、最終ラウンドであるNEO CITYのBGM「The Last Dungeon」は、ゲームの難しさも相まって、強く印象に残る曲だ。また、『ザ・スーパー忍』のデモBGM「LONG DISTANCE」や、ボスBGM「TERRIBLE BEAT」のアレンジも使用されており、シリーズとしての関連性を深める工夫がされている。
 『The GG忍』を語る上で、グラフィックを担当した工藤稜の存在も外せない。現在フリーのイラストレーターとして活躍する工藤は、当時セガの新人デザイナーだったが、制限の多い携帯ゲーム機で、見事なグラフィックを実現した。敵キャラクターも印象的なものばかりで、ビキニのくノ一、ゴリラ型メカ、巨大なオヤジの顔面など、いかにも『忍』らしい奇天烈なデザインが最高だった。また、工藤はゲームのドットだけでなく、パッケージや取扱説明書のイラストまで描いており、まさに『The GG忍』全体のビジュアルイメージを決定づけた。

ボスの「大鬼面」。数人の忍者が合体し、巨大な顔になる。本作は全体に変な敵が多く、見ているだけで楽しめる。
緑忍は手裏剣と2段ジャンプを使う。2段ジャンプ中に撃つと五双手裏剣。微塵の術は、『ザ・スーパー忍』でおなじみの自爆技だ。

ゲームギアを代表する名作

 『The GG忍』は、携帯ゲーム機のゲームギア用ということもあり、『忍』シリーズの中では番外編的な位置づけだ。しかし逆にそのことが、戦隊ヒーロー風の設定や『ロックマン』形式の導入など、今までのシリーズにない自由な発想につながったといえる。ド派手な5色の忍者はゲームギアのカラー画面をアピールし、ほどよいパズル要素は携帯ゲーム機のアクションにぴったりだった。本作の企画を務めたのはベテランの長谷川勝弘と、当時セガの新人で、後にプレイステーション2の『Kunoichi 忍』も担当することになる小林正英だ。
 『The GG忍』は、多少粗削りで遊びにくい部分もあるが、間違いなくゲームギアを代表する名作だ。ゲームギアを活性化させるべく、オリジナルの新作を開発しようというセガの試みは成功し、『The GG忍』は『忍』や『ザ・スーパー忍』のダウングレード移植ではない、シリーズ中で独自の地位を築く作品となった。そして本作の好評を受け、翌1992年には続編『The GG忍II』が発売されることになる。

最終ラウンドのNEO CITYは、迷うわ死ぬわでトラウマ必至の難しさ。各部屋の背景色が、使うべき忍者のヒントになっている。
最終ボス。本作は随所に特撮ネタが仕込まれているが、こいつの攻撃はもろにアイスラッガー。熱いエンディングも必見。



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