西暦2634年12月
謎のエイリアン軍団との戦いから
1年、地球はその魔の手から
逃れたかのように思われていた。


緊急事態発生!
エイリアン復活。


●2人同時プレイ可能!
(コンパネ片側2P仕様)
●全5ステージ連続興奮!



スーパー魂斗羅
機種 アーケード ステージ数 5面
発売元 コナミ ライフ制 なし
開発元 コナミ 残機制 あり
発売日 1988年1月28日 コンティニュー 2〜5回
定価 - パスワード なし
プレイ人数 2人同時プレイ可能 難易度選択 あり
[ Xbox LIVE アーケード(Xbox 360) | コナミネット(携帯アプリ) ]
ストーリー
遊び方
アイテム
STAGE 1 連邦軍施設跡
STAGE 2 連邦軍基地内
STAGE 3 密林ジャングル
STAGE 4 エイリアン1
STAGE 5 エイリアン2
エンディング
2周目攻略



 西暦2634年12月、謎のエイリアン軍団との戦いから1年、地球はその魔の手から逃れたかのように思われていたが……というストーリーで始まる『スーパー魂斗羅』は、実際に前作『魂斗羅』から約1年後の、1988年1月28日に発売された。ファミコン版『魂斗羅』の発売とほぼ同じ時期である。
 復活したエイリアン軍団に再びビルとランス、史上最強の魂斗羅たちが戦いを挑む。前作『魂斗羅』の成功を受けて制作されたこの作品は、ストーリー的にも前作の続きであり、言わば『魂斗羅2』である。だが制作スタッフはこの作品を単なる続編ではなく、前作をはるかに凌ぐものに、という熱い魂を込めて、『スーパー魂斗羅』と名づけた。
 『スーパー魂斗羅』は、まさにそのタイトル通りの作品だ。前作『魂斗羅』の基本的な特徴を踏襲しつつ、あらゆる面で前作よりグレードアップしている。

スーパーなグラフィック

 『スーパー魂斗羅』でまず何と言っても目を引くのは、前作から格段に進歩したグラフィックだろう。グラフィック的には、前作とは全く違うゲームに見える。それどころか『スーパー魂斗羅』のグラフィックはシリーズ2作目でありながら、今日までの魂斗羅作品の中でもベストと言えるほど素晴らしい。
 このグラフィックの進化により、演出も前作以上にパワーアップしている。例えばプレイヤーが最初に出会うボス、ヘリコプターのインパクトは強烈だ。1画面に入りきらないほどの超巨大スケール。撃ちこむごとに装甲が剥げ、火と煙が吹きだすリアリティ。そして爆発に次ぐ爆発と共に、破片を飛び散らせ墜落していくド派手さ。『スーパー魂斗羅』は最初のステージから、プレイヤーの目をとらえて離さない。
 また『スーパー魂斗羅』は、『エイリアンの逆襲』というサブタイトル通り、前作よりもエイリアンを前面に押し出した内容になっているのが大きな特徴だ。前作のエイリアンは、敵軍団の正体として最終面に少し登場するだけだった。だが本作では開き直って、後半面はひたすらエイリアン、エイリアン、エイリアンのギーガー空間である。
 とにかく多種多様なエイリアンが登場する。エッグ、フェイスハガー、チェストバスター、ビッグチャップなど、映画『エイリアン』『エイリアン2』にそっくりなのは前作同様。さらに今回は、骨の塊でできたUFO、羽根の生えたクイーンエイリアンなど、オリジナリティあふれるエイリアンも登場し、まさにエイリアンの博覧会である。
 そしてクライマックス、最後のボスを倒しゲームクリア、と思った次の瞬間、その奥から真のボス「天王鬼ギャバ」が姿を現すシーンは、ゲーム中で最もギョッとする場面だ。エイリアンの最終進化形態にふさわしい迫力があり、後の魂斗羅作品にも度々登場するシリーズの名悪役となった。
 ちなみにこのギャバのデザインは、同社『バトランティス』の最終ボス「アスモデウム」に良く似ている。『バトランティス』は前作『魂斗羅』の後、1987年7月にリリースされた中世風のインベーダー・ゲームで、開発には魂斗羅のスタッフも多数関わっていた。

スーパーなシステム

 前作『魂斗羅』の大きな特徴だったステージによって切り替わるスクロールは、『スーパー魂斗羅』でも健在だ。ただし大きな違いとして、前作にあった3D迷路がなくなり、代わりにトップビューの縦スクロール面が採用されている。カプコンの『戦場の狼』を始め戦場アクションシューティングではおなじみの、極めてオーソドックスなスタイルである。
 この変更は賛否両論だった。オーソドックスであるがゆえに、ゲーム的には完成されているものの、前作の3D迷路のような見た目の新鮮味はほとんどなくなってしまったのだ。だがステージの内容そのものは多彩なギミックが盛り込まれ、基地内を淡々と前進するだけだった3D迷路よりもずっと変化に富んでいる。シリーズ中唯一、最終面が縦スクロールというのも面白い。
 基本的な操作は前作とほぼ同じだが、地味ながら重要な変更点もある。前作では一切できなかった、ジャンプの高さ調節だ。ジャンプ中にレバーを上に入れると滞空時間が延び、下に入れると短くなる。つまりジャンプの滞空時間中、左右だけでなく、上下にもある程度空中移動ができるようになったわけだ。
 これによって微妙な射撃や弾避けが可能になり、ゲームの奥深さは間違いなく増した。だがその一方、この操作はややテクニカルで、慣れるまでは難しかった。多くのアクションゲームでは、ジャンプボタンを押す長さでジャンプの高さを調節するのが一般的だからだ。結局レバーによるジャンプ調節は、シリーズ中『スーパー魂斗羅』以外採用されていない。
 アイテムは、レーザー、マシンガン、ボム、スプレッド、ハイパーシェルの5種類。ボムは前作で不評だったファイア・ボールの代わりに入った炸裂弾で、後の作品のファイアガンやクラッシュガンの原型だ。1986年に同社から発売された『特殊部隊ジャッカル』のミサイルに似ている。ハイパーシェルは縦スクロール面専用で、ストックしてジャンプボタンで発射する全滅アイテムである。ちなみに、前作でとても強かったレーザーは最弱の武器になり下がってしまっている。
 また本作では、同じアイテムを2つ続けて取ると、さらに強力な攻撃が可能になる。前作のラピッド・ビレッツのように弾がスピードアップしたり、スプレッドが3方向から5方向に広がったり、といった具合だ。ただし、2つ目のアイテムを取る前に死んだり、別のアイテムを取るとパワーアップは元に戻ってしまうため、2段階にするのはかなり難しかった。結局、全ての武器が2段階にパワーアップするのも、シリーズ中『スーパー魂斗羅』だけである。
 だが取るのに苦労するだけあって、2段階目の強力な攻撃はそれに見合うカタルシスを与えてくれる。特にマシンガン2段階は最強だ。弾がドドドドドドドドと途切れなく連射され、ザコだろうがボスだろうが瞬殺してしまう。これさえあれば他の武器は一切不要で、マシンガン2段階をいかにキープできるかが攻略のポイントと言えた。全ての魂斗羅作品の中でも、マシンガンがここまで圧倒的に強くて快感なのは『スーパー魂斗羅』だけだろう。

スーパーな難度

 前作『魂斗羅』は、攻略がパターン化しやすいことや、ステージが短いこともあり、それほど難しいゲームではなかった。だが『スーパー魂斗羅』の難度は前作をはるかに上回るだけでなく、全ての魂斗羅作品の中でも最も難しい。
 本作の高難度は、もちろんボスも強いのだが、それよりもザコの圧倒的な物量によるところが大きい。次から次へと群れをなして現れるうえ、ザコにもかかわらず耐久力のある敵も多い。敵弾も、速度は遅いもののやはり量が多く、プレイヤーを狙って正確な角度で飛んでくる。
 一見大味なゲームに見えて、実は場面ごとにパターンが必要だが、ランダムな要素も多いため、同時にアドリブも要求される。ジャンプの高さ調節はもちろん、敵弾を誘導しての切り返し、そして時にはアチョー避けなど、まさにシューティングゲームさながらのテクニックをも駆使しなければ、クリアは難しい。
 そして『スーパー魂斗羅』の真の恐ろしさは、前作にはなかった2周目にある。その鬼の難度の前には、1周目がまるで観光に思えるほどだ。1面からザコが波のように押し寄せ、マシンガン兵はまるで棒のように連なった弾を撃ってくる。そして最大の難関である2周目4面、耐久力のあるエイリアンが画面中を所狭しと走り狂う通称「歩行者天国」は、まさに悪夢だ。撃っても撃っても撃ちきれず、押し切られ倒れた魂斗羅の上を、エイリアンの行列がドカドカと踏み越えていくのである。
 そんな調子なので、マシンガン2段階の高速フルオート連射は絶対に欠かせない。マシンガン2段階さえ取ってしまえば、爽快にバリバリ進んでいける。ただし一度ミスして武器がノーマル状態に戻ってしまうと、そのまま一気に全滅ということもありうる。つまり一発死にもかかわらず、基本的にノーミスプレイが要求されるのである。しかも2周目はコンティニューも途中参加も不可能だ。
 『魂斗羅スピリッツ』のハードモード、『魂斗羅 ザ・ハードコア』の海外版、『真魂斗羅』のオールSでさえ、本作に比べればずっと易しいだろう。『スーパー魂斗羅』2周オールクリアこそ、魂斗羅シリーズ究極のチャレンジと言える。

スーパーな続編

 ゲーム本編以外にも忘れられない演出がある。『スーパー魂斗羅』には前作にはなかったコイン投入前のタイトル・デモがあるのだが、これがシネマ感覚あふれるゲームにふさわしくまさに映画の予告編のノリで、何と言うかとにかく最高なのだ。
 「いま、あの魂斗羅が再び起つ!!」馬鹿でかい字幕が画面一杯にスクロールしていく。と、パッと画面が切り替わり、いきなり画面一杯にビルの顔面どアップ。そして素晴らしい発音で、「なんだここは?(What is this place?)」「油断するな!(Keep your eyes peeled!)」
 この気合いの入ったデモは、<ゲーメスト>の読者コーナー『ゲーメストアイランド』に投稿された「ぱんだここあ?」という衝撃的なダジャレと共に、今日でも語り草になっている。また、『魂斗羅スピリッツ』のタイトル・デモがこのリメイクだったり、『魂斗羅 ザ・ハードコア』や『真魂斗羅』でも同じセリフがさりげなく使われていたりと、後の作品にも意外な影響を与えている。
 サウンドも素晴らしかった。「ギャギャン!」「ギャギャン!」と狂ったように連発されるオーケストラヒット! 唸りを上げるディストーションギター! 重厚なサンプリングドラム! リアルなサンプリング効果音! 全ての魂斗羅シリーズ中でも、またオーケストラヒットが大流行していた当時のFM音源全盛の中でも、『スーパー魂斗羅』サウンドの熱さはまさに頂点と言って良いだろう。前作に引き続き村岡一樹氏、そして当時まだ新人だった矩形波倶楽部のリーダー、古川もとあき氏がこれを担当した。
 このように、『スーパー魂斗羅』は独自の魅力をたくさん持っていたが、同時にそのマニアックなシステムや難度の高さから、シリーズ中最もプレイヤーを選ぶ作品でもある。上級者にとってはとても遊びがいのあるゲームだが、初心者にはつらい部分も多かった。
 また残念ながら人気としては、2か月後に発売された同社の『グラディウスII』に食われてしまった感は否めない。もちろん、同時期のアーケードゲームのほとんどがそうだったように、だが。そしてこれ以降、魂斗羅シリーズは全て家庭用ゲームとしてリリースされていくことになり、結果的に『スーパー魂斗羅』はシリーズ2作目であると共に、シリーズ最後のアーケード作品となってしまっている。
 それでも、『スーパー魂斗羅』は間違いなく傑作だ。その優れたグラフィックとサウンドには、後のどのシリーズ作品も未だ超えることのできていない、独特の迫力がある。このゲームの「ドゴオォーーン」と突き抜けるような大爆発は、何度やっても最高だ。
 確かにランダム性が強く難易度は高いが、やればやるほど上手くなり、面白くなってくる。そしてそのランダム性ゆえに、何度プレイしても飽きることがない。極めて高い次元でバランスがとられている。シリーズ中最も難しい作品であると同時に、最も奥深い作品と言えるだろう。
 前作の面白いところ、難しいところ、全てを正統に、妥協なく、極限まで突き詰めた紛れもない「続編」。様々な意味で、まさにスーパーな作品であった。



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