急性痛と慢性痛のちがい|げんきDASで治そう!001

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急性痛と慢性痛 げんきDAS

げんきDASって何だろう? 何に役立つんだろう?
接骨院や鍼灸院で、どんなふうに使うんだろう?
使ってる治療院は、どんなふうに違うんだろう?

このホームページは、上のような疑問にお答えしています。
「そこだけ先生とえだね先生」の話として、なるべくわかりやすく、患者さんにも、柔道整復師、鍼灸師の先生方にも楽しんで読んでいただけるように工夫しています。

各ページは、4~5分で読める文章量でまとめています(文庫本2ページ分くらいの文量です)。
それぞれの章は読み切りになっていますが、順番に読んでいただくとさらにわかりやすくなると思います。


そこだけ先生とえだね先生のお話です。
二人とも、鍼灸接骨院の先生です。
でも、考え方も治し方もぜんぜん違う…?

慢性痛の患者さん

「もんでもらっているときはラクなのにねぇ。」
伊丹のおばあちゃんは、ひざの痛みで困っていました。

「せめて、効き目がしばらくは続けばいいんだけどねぇ。」

ひざの慢性痛の伊丹のおばあちゃん

伊丹のおばあちゃん(永子さん、78歳)は、りんご農家に嫁いでからずっと、家業の手伝いをしてきました。

30代半ばのとき、右足をねんざして腫れて痛むのを、そこだけ先生のお父さんに治してもらいました。良く治ったので、とても感謝していました。

その後、年齢とともにだんだんとひざが痛くなって、70歳を過ぎたころにそこだけ先生の治療院に行ったことがありました。

「お父さんに、良く治してもらいました」とあいさつして、ひざを治療してもらいましたが、たいして効きませんでした。

「お父さんは上手だったのに、息子さんはどうも下手だねぇ。」
伊丹のおばあちゃんには、二つ痛みの違いがわからないので、単純に「二代目は下手」だと決めつけてしまいました。

そこだけ先生

急性痛が得意なそこだけ先生

痛むひざのまわりに低周波治療器の電極を4つ付けて、タイマーを回せば仕事がいっちょ上がり。

「慢性のひざ痛だからたいして効かないけどね」と、そこだけ(底竹)先生は思いました。
そこだけ先生は、二代目の先生です。

「同じひざ痛でも、スポーツや事故でケガをしたすぐ後なら、低周波治療器もよく効くんだけどなぁ。」

「ケガの患者さんなら、治療器を当てるだけだからラクだなぁ。スポーツでケガした患者さん、もっと増えないかなぁ。」

「スポーツの痛みっていっても、ケガでないやつや、練習ですぐにぶり返す「使いすぎ症候群」は治りが悪いけどね。」

そこだけ先生は、いつもそんな風に思っています。

二種類の痛み

年齢とともに、いつからか、ひざや腰が痛い、肩がこって治らない、という人がいます。
こういう痛みは、なぜだか、いつまでも続きます。「慢性痛」と呼ばれます。
伊丹のおばあちゃんの、いまのひざの痛みは、このタイプです。

ケガや故障など、きっかけがハッキリした痛みもあります。
ねんざ(捻挫)や肉離れ(筋断裂)、打ち身(挫傷)のような、ケガのすぐ後の痛みは「急性痛」です。
ケガをした部位や、その周辺に、湿布や電気治療をして、回復をうながします。
伊丹のおばあちゃんの、30年前のねんざは、こっちのタイプでした。

ひざの急性痛の治療

いい先生がいるよ

伊丹のおばあちゃんは、おとなりの古里さんちの奥さんに、ひざの痛みが治らなかったことを話しました。
すると、おとなりの奥さんは「それならいい先生がいるよ」と、パンフレットを見せてくれました。

パンフレットでくちコミ

そこには、図でわかりやすく、どんな風に考えて治療するかが説明されていました。

慢性の痛みは、神経の枝にそった不調で、枝や根もとに治療するのだと書いていました。

げんきDASのパンフレット

「それなら、痛いところだけビリビリさせていた、そこだけ先生の息子さんとは違いそうだね。」

伊丹のおばあちゃんは、となり町までバスで出かけてみました。

スポーツが得意という二代目のそこだけ先生は、とてもハツラツとしています。

となり町の先生は、えだね先生といいます。
どちらかといえばもの静かですが、真面目そうな先生です。
「代謝っていうのは、血液の流れもふくめた、体内の水分の流れですよ」と、簡単なことばで説明してくれました。

何より、そのようすをパソコンで見せてくれたので、勉強が嫌いな伊丹のおばあちゃんでも、なるほどと思いました。

えだね先生

慢性痛が得意なえだね先生

「いいですか伊丹さん、太ももの前側の筋肉が、かたくて伸びないし、弱いんですよ。」

「この、ひざっ小僧にくっつく筋肉がかたくて伸びないから、階段や正座がツライんです。」

ひざの慢性痛のデータ

「パソコンの図で、太ももの前に青い線があるでしょう。「痛みルート」っていってね、痛みの原因になってる神経のね、「枝」や「根」はこれでしょ?っていう図ですよ。」
げんきDASの画面をみせながら、説明しています。

「「枝」や「根」っていうのが、僕の苗字の「江田根」みたいでしょ?」

「この「痛みルート」にそって筋肉をゆるめて、動きやすくしとくから、筋力がつくようにトレーニングも忘れずにね。一週間したら、また必ず来てください。お大事に。」

伊丹のおばあちゃんは、えだね先生の治療院へ毎週かならず通うようになりました。

治療方法が違います

ケガや故障で傷めたとしても、重傷でなければ時間とともに治っていきます。
湿布や電気の治療機器を、ケガした部位に当てるだけで、多くは回復を早めることができます。
もともと、きちんと調整する力が身体にあったので、回復する手助けをすだけの治療で済みます。
(このような治療を、「対症治療」と呼びます。)

でも、いつからか、なぜだか痛くなる「慢性痛」は、ケガと同じ治療では、なかなか良くなりません。
まったく効果がないこともあります。

ケガでもないのに痛くなるのは、調整する力が身体になかった(弱くなっていた)ためです。
調整する力を、身体に戻さなくてはなりません。
(このような治療を、「原因治療」と呼びます。)

対症治療と原因治療

伊丹のおばあちゃんでいえば、ケガのねんざは対症治療で治ったけれど、慢性のひざ痛は同じような治療では治らなかったのです。

げんきDASでわかる

身体の中で、血行を管理している神経があります。それが、自律神経です。
(くわしくいうと、交感神経という神経です。)

自律神経は、体中に複雑に枝わかれてしています。
たくさんの枝のうち、弱って働きが悪くなった枝があると、血行などが乱れて、痛みの原因になると考えられます。

そこで、慢性痛が治らない理由=不調な神経はどれかな?と推測するのが、「げんきDAS」です。

原因治療と不調な神経

げんきDASは、痛みの原因と思われる神経の枝や、その根もと、代謝の不調のようすを推測して、わかりやすく表示します。

げんきDASの測定例

えだね先生は、げんきDASで調べて、患者さんに説明したり、治療しているのです。

(2018年08月08日 公開)


次のお話

伊丹さんが受けた、慢性のひざの痛みの治療は?