アブダクション

異星人による誘拐事件のこと。 アブダクションは１９６１年に起きた「ヒル夫妻のＵＦＯ誘拐事件」で衆目を集めるようになった。 多くの場合、アブダクションの記憶は異星人によって消されている。 １９９１年、ローパー協会が５９４７人の成人を対象にしたアブダクションの世論調査を行った。これは、アブダクションに関係すると思われる１１の質問の内、９つにイエスの回答があった場合、アブダクティ（アブダクションされた人）とみなすという、ちょっと強引なものだったが、それでもなんと、７〜８％ほどの人がアブダクションされたと思われるという結果が出た。それはすごい！（笑）。 その結果にたまげたテンプル大学の歴史学者デイビット・ジェイコムズらが上記のアブダクティ経験者の回答の再検討を行い、とくにアブダクションに関係すると思われる５つの項目の内、４つにイエスの回答をしなければアブダクティとは認めないとした。 根拠は全くわからないが（笑）、その５つの項目とは、「部屋の中で異常な光を見たことがある」「記憶がない傷があった」「失われた時間がある（健忘症か？）」「部屋に誰かいるような感じがして身体が麻痺して動かなくなった（金縛り？）」、「宙に浮いている気がした（幽体離脱？）」である。 が、それでも、２％の者がアブダクティの可能性があることになった。２％ということなら、約５００万人の米国民が宇宙人に誘拐されていることになってしまう（！）（笑）。 しかも、宇宙人がアメリカ人だけを好んで誘拐しているわけではないので、世界中では、１年あたり、２２００万件の誘拐事件が頻発していることになる（笑）。ある試算によると、それだけのアブダクションのためには、１万１千機のＵＦＯと６万６千人の異星人が常に頭上を駆け回っている必要があるそうである（笑）。 んな、馬鹿な（笑）。 アブダクションの記憶の多くは、逆行催眠によって明らかになるケースも多い。その始まりはヒル夫妻の事件からと言って良いだろう。 だが、催眠は未だ不確定な領域である。よしんば、逆行催眠によって本当の記憶を取り戻せたとしても、記憶自体が曖昧であることは否めない。人間は全てのことを記憶し続けられないのだから、現実で起こったこと、夢で見たこと、テレビや映画で観たこと、人から聞いて想起したことなどの記憶の断片を区別できる手だてがないのである。 逆行催眠によって前世まで戻り、「私は卑弥子」なんて言っちゃうんだからなあ（笑）。 ヒル夫妻の精神科医ベンジャミン・サイモンは、「催眠で思い出せるのは、本人が真実だと思っているものであって、それが究極的普遍的真理と同一のものであるかどうかわからない」と、非常に的確なことを言っている。 それにしても、アメリカ人って精神分析医とかセラピストって好きだよねえ。弁護士と同じくらいいっぱいいるんじゃないかなあ。有像無像が顧客獲りに必死なんだから、騙されないようにしないとねえ（笑）。そういえば、アブダクション専門のセラピストもいるそうだよ（笑）。