line
spc
[ フ ] backtoindex spc nextword
line
spc
『フランケンシュタイン』(メアリ・シェリー)
spcSFの原点とも言うべき作品。映画とは随分印象が違います
spc
『プロフェシー(モスマンの黙示)』(ジョン.A.キール)
spcついに復刊! UFOおよびUFO現象好きは必読!
spc
line
spc
 『フランケンシュタイン  あるいは現代のプロメテウス』
 (メアリ・シェリー著 創元推理文庫
spc
ジャンルが良く分からないなあ。多分、ゴシックロマンスというのがいいと思うんだけど。
有名な「フランケンシュタイン」です。
でも案外、原作も映画も観てない人の方が多いでしょ。ちなみに、「フランケンシュタイン」とは怪物のことではなく、怪物を作り出した医学生の名前です。
フランケンシュタインの怪物が結構饒舌なので、びっくりします。わりと盛り上がりにかけたりします。映画化や劇化によって、かなりの改ざんがなされ、原作とは随分違ったイメージになってしまっているようです。
1931年のボリス・カーロフによって演じられたフランケンシュタインのスチル写真、覚えてます? 有名な、湖畔で女の子がフランケンシュタインの怪物に花をあげる、あのシーンです。残念ながら、原作にはありません。
なお、コッポラ製作による『フランケンシュタイン(1994)』も、オリジナルに近いとはいえ、かなりの創作が追加されています。おそらく1935年に公開された映画『フランケンシュタインの花嫁』を織り混ぜているようですね。(脚本(ノベライズ)の邦訳は、角川ホラー文庫『フランケンシュタインの子供』に所収)
ところで、この『フランケンシュタイン』は、アジモフやオールディスによって、SFの原点のひとつとされている。とくに、オールディスはSF史『十億年の宴』の中で『フランケンシュタイン』にSFの起源という大きな地位を与えている程である。
さて、こんな作品を女性がなぜ書いたか不思議であるが、実は『フランケンシュタイン』を書いたきっかけも面白い。
1814年、夫のシェリー(詩人。但しこの時は、不倫駆け落ち中で、まだ結婚していない)、バイロン卿(詩人)と彼の主治医ポリドリとともに、ジュネーブ近郊の湖畔に滞在していた。
その時に、4人でそれぞれ「怪談」を書こうという話になるのだが、その時に書き上げたのが、メアリの『フランケンシュタイン』とポリドリの『吸血鬼』である。ポリドリの『吸血鬼』は、その後の吸血鬼モノの原点となった。
ここら辺の出来事を伝奇化した小説にティム・パワーズの『石の夢』(ハヤカワFT文庫)がある。『石の夢』も結構面白いので、どうぞ。
 movptopB.gif
spc
sq
spc
spc
 『プロフェシー(モスマンの黙示)』
 (ジョン.A.キール著 ソニーマガジンズ・ヴィレッジブックス/ルポルタージュ?
spc
ようやく復刊されました! 嬉しー(笑)。
今回の映画(『プロフェシー』)に合わせてアメリカでオリジナルの新版が刊行されたため、全新訳で文庫発行されたもの。(『モスマンの黙示』は1984年国書刊行会で出版)
1966年11月から1967年12月にかけてウエストヴァージニア州ポイントプレザントを中心に起こったUFOやモスマンの目撃を始めとする一連の怪事件や異常現象を、当時現地で取材していたキール(UFO研究家・小説家・ルポライター)がまとめたルポルタージュ。
映画でもそれなりに奇怪な雰囲気は出ていましたが、やっぱりこの本は読んで欲しいとこです。
キールはUFO研究家の中では「現象派」と呼ばれ、UFOのみならずポルターガイストや予知・UMAなどあらゆる怪現象を同レベルで取り扱い、UFO=宇宙人説を否定するアナーキーな一派の筆頭。
キール自体の結論は首を傾げるけど、UFOウェーブの奇怪さは充分堪能できます。
訳者の南山宏のあとがきでは「真実度の高い情報と偽情報をもっとわけるべきだ」と言ってますが、偽情報が入り乱れてこそのUFOウェーブだと思うんですけどね。
 
怪奇現象は嫌いじゃないけど、宇宙人なんているわけないって人、必読。宇宙人がいない分、より複雑怪奇な世界が拡がっています。
特に、映画でカットされたMIBの話は異様。本物のMIBを知りたい人も是非読んでください。映画の『MIB』なんて、ちゃんちゃらおかしくて(古い表現か?(笑))、鼻で笑っちゃいます。
 movptopO.gif
spc
sq
spc
backtoindex
spc
nextword
spc
sq
spc
gotoHOME