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アナキンとパドメのラブラブ・ルーム
 
 一見希薄に思われる、アナキンとパドメの恋愛関係。
 しかし、実際はディテールによって、二人の微妙な感情は、描かれていた。
 アナキンとパドメの微妙な感情交流について、特に研究するページが、この「アナキンとパドメのラブラブ・ルーム」である。

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"Are you an angel?"
「君は天使かい?」
「お姉ちゃん、天使?」(日本語吹き替え版)


アナキンとパドメの運命的出会い
この出会いが銀河を大きく揺らすことになろうとは

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パドメとアナキンの記念写真


タトゥイーンでクワイ=ガンの目を盗んで密かに撮影された


 

アナキンはストーカーか?
 ジャージャーがセブルバにからまれたとき、すかさずアナキンが登場し、セブルバとジャージャーとの仲裁に入る。しかし、ワトーの店にいたはずのアナキンが、なぜ突然、絶妙のタイミングで、ここに現れたのか。映画の流れ的に、アナキンがここに現れても不思議がない感じがするが、実はこの時点ではアナキンはクワイ=ガンやパドメたちと合流しているわけではなく、単なる店員と客という以上の関係ではないはずだ。

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突然現れて、セブルバとの対応
にあたるアナキン

 しかし、アナキンはタイミングよく現れる。それは、フォースのせいか。
 クワイ=ガンらが店を出た後、ワトーは「棚をか片付けたら帰っていいぞ」と言い、アナキンは大喜びする。その後のアナキンの行動は、次のようなもので゜あろう。すみやかに片付けを済ましたアナキンは、パドメたちの後を追った。その理由は、天使のような少女、パドメへの熱い思いである。クワイ=ガンがジェダイであることは、この時点ではアナキンは気づいていないので、明らかにパドメ目当で、後をつけていた。その時、タイミングよくジャージャーがセブルバとトラブルを起こす。これ幸いと、アナキンは登場し、極悪セブルバと対等に張り合い、パドメに良いところを見せてポイントを稼いだということになろうか。パドメの後を密かにつけていた。もし、アナキンのストーカー的行為がなければ、クワイ=ガンが金の工面をするまでワトーの店に現れず、アナキンがポッド・レースに出場することもできなかったかもしれない。絶妙のタイミングで、アナキンとパドメたちは再会するのだ。これは、アナキンのストーカー行為によるものか、それとも運命だろうか。

パドメにもフォースがあった
!?
パドメにもフォースかがあった、というと驚かれるだろうか。
 ポッド・レースのシーン。パドメ、クワイ、シミたちは観覧席からレースの行方を見守る。一周目を終わり、次々とレーサーたちが戻ってくる中、アナキンは戻ってこない。3POは心配して「アナキン様はどこに」と言う。その時、パドメは「あそこよ」といち早く、指をさす。
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アナキンの行方を見守る
パドメたち
 ここが、重要である。つまり、クワイ=ガンよりも、パドメの方が、先にアナキンの存在を感じ取ったということが。本来であれば、ジェダイ騎士であるクワイは、アナキンのフォースを感じ取り、一番最初にアナキンの存在を発見するはずではないのか。あるいは、視力や動体視力も、パドメのそれよりもクワイの方が上回っているはずである。
 ジェダイ騎士クワイ=ガンよりも早く、アナキンが戻ってくることに気付いたパドメ。彼女がフォースを持っているかどうかわからないが、アナキンとパドメの結びつきが非常に強いことを示す。少なくとも、アナキンとクワイ=ガン以上の強い結びつきが、この時点で生じていたことを示すだろう。ほんの一瞬だが、実に深い描写である。
 パドメは、ルーク・スカイウォーカーの母親になる人物であるから、それなりにフォースを持っていてもおかしくはない。

 ちなみに、二週目にアナキンが戻ってきた時、最初に気づいたのはジャージャーだった。ジャージャーにもフォースがあったのか。それとも、ジャージャーとアナキンは実はラブラブだったのか。いずれにせよ、クワイ=ガンは、アナキンの出現に気づくのが明らかに遅い。それは、クワイ=ガンのジェダイ騎士としての衰えを表しているのかもしれない。
 

アナキンとパドメの運命の夜

ポッド・レーサーを塗装したの誰?
 ブーンタ・イヴ・レースの前日。アナキンは手製のポッドに乗り込み、エンジンを始動する。今まで、一度も動かなかったエンジンがものすごい勢いで回転する。「ワーキング(動いた)」と喜びの声をあげるアナキン。感動的なシーンである。
 この時のレーサーのボディを注意して見てみよう。ブリキ色のボディが、金属のザラザラ感を露出している(図1)。そして、翌日のレース・シーン。この時は、目にはえる青色できれいに塗装されている(図2)。わずか一晩の間に、一体誰がレーサーを塗装したというのか。
 この謎に答える記述が、シナリオと小説にある。

「視覚センサーの上に取り付けてあるソケットから投影される光と、C-3POのたえまない助言に助けられ、R2-D2がレーサーのまわりを忙しく動きながら、大きく塗料のはけを動かしている。」(シナリオ、一五三ページ)

「双子の太陽が昇り、R2が忙しくレーシング・ポッドを塗っている。アナキンは居眠りし、パドメがR2の前を通る。」 (小説、一三一ページ)

 レース前日の夜に朝までかかって、3POとR2が協力して、アナキンのレーサーを塗装するシーンが、シナリオと小説には描かれている。シナリオには3POの記述は特にないが、ポッドのメンテナンスをしていたときは、3POとR2が協力していたかことから、塗装のときも協力していただろうと考えられる。
 シナリオや小説にあって映画にないシーンが実際に存在したかどうかの判断には注意を要するが、実際に全く塗装されていなかったレーサーが、翌日にはきれいに塗装されていたこと。そして、他に塗装した適当な人物が考えられないことから、このエピソードは実際にあったものと考える方が妥当であろう。

 
 それを証明するかのような写真が、オフィシャル・ページで公開されている(図4)。この写真は、モス・エスパのシーンのロケ中に撮られたと説明文に書かれているが、確かにバックの石壁から考えてモス・エスパのシーンとしか考えられない。この写真では、R2ユニットに溶接用パーツがついている。これは溶接用パーツと説明されているが、本当は塗装用のパーツではないのか。焼き付け塗装という塗装法があるので、この溶接と同じようなパーツで、塗装も可能なのである。この写真で注意すべきは、頭につけられたライトである。すなわち、夜間の作業をするためのパーツなのである。夜通し行われたアナキンのレーサーの塗装。当然ながら、ライトは必須である。この写真は、どこのシーンのものかは、明らかにされてはいないが、カットされたレーサーの塗装シーンに使われるはずのパーツではなかったか。

  
 レーサーの塗装シーンが実際に撮影されたという証拠写真もある(図5)。場所は、アナキンの奴隷住宅の裏側。アナキンがポッドの整備をしていた場所と同じである。この写真の右端のレーサーを見て欲しい(図6)。このレーサーは、明らかに青く塗装されているのである。
 これらの証拠写真から考えてもレーサーの塗装シーンは実際に撮影されたし、本編ではカットされたものの、塗装の事実がなかったということは考えられないので、スター・ウォーズ・ユニバースの中で実際に起こった出来事であると認証できる。
 
 アナキンのポッドの塗装シーン。そこには、もう一つ重要な意味がある。シナリオにあって、映画にないシーン、いわゆるカット・シーンの中で、私が最もカットして欲しくなかったのが、このシーンである。


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図1 レース前日のレーサーの整備中には、レーサー塗装されていない

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図2 レース当日、レーサーは見事に塗装されている

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図3 レーサーを見事な青に塗装したのは、一体誰か

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図4 オフィシャル・ページで塗装用ドロイドとして紹介される写真。説明文には、「溶接用パーツをつけた(右側)R2アストロメック・ドロイド。チュャニジア、トゼウル近くのモス・エスパのロケにて」と書かれている。

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図5 映画にはない画像 右端のレーサーに注目
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図6 上の画像の拡大。明らかに塗装は終了している。
 『ファントム・メナス』の批判の一つに、アナキンとアミダラの恋愛描写が弱いということが指摘されている。二人は、コルサントへ向かう途中、お互い相手の思いを語り合うが、いつ二人が恋愛感情を深めたのかわからない。何のエピソードもなく、突然好き合っているのはおかしい。そんな批判である。
 しかし、アナキンとパドメは、映画に描かれているシーン以外で、その親密さを深めていた。それが、このレーサーの塗装シーンである。
 タトゥイーン夜明け。R2が必死にポッドの塗装をしている。そして、R2のそばでパドメも塗装を手伝っている。アナキンは、パドメのそばで居睡りしている。

 このときアナキンは居睡りしていたが、かなり遅くまでアナキンもパドメとドロイトと一緒に塗装をしていたに違いない。そして、相変わらず舌鋒あざやかにもいろいろな話をパドメに話しつづける。それを興味深く聞き入るパドメ。二人はポッドの塗装をしながら、徹夜で語り明かしたのである。あまりにも一生懸命話しすぎたせいか、あるいは翌日のレースにそなえてか、アナキンは居眠りしてしまう。そんな、秘密の一夜が、ポッド・レースの前日に存在していたに違いない。シナリオでたった二行の記述から、これだけのエピソードを想像できてしまう。
 このシーンのシナリオを読んで、高校時代に徹夜で学園祭の準備をしたことを思い出してしまった。ちょっとした興奮状態で、友人と朝まで語り明かした。このポッドの塗装シーンは、ほとんど学園祭の前日のノリである。

 運命的な出会いをしたアナキンとパドメは、ポッドの塗装という共同作業を通して、いやその共同作業をするという大義名分のもと、二人きりで(ドロイドを除く)、朝まで愛を語り合っていたのではないか。

 その証拠が、実際の映画の中にも残されている。レース当日、ポッドの格納庫に到着したアナキンとパドメ(図7)。二人は、イオピーで仲良く、二人乗りしているのである。アナキンとキッスターが親友であるのなら、アナキンとキッスター、シミとパドメがそれぞれ二人乗りをしていても良かったはずだか、そうではない。このシーンでアナキンとパドメが二人乗りていのは、二人が十分親しい関係になったことの現れである。そして、その二人の親密さは、映画に描かれていた二人の最後のシーン、すなわちポッドの整備シーンとは連続しないのである。明らかに、その夜に、何かがあったのである。
 ブーンタ・イヴの前夜、アナキンとパドメの秘密の夜の出来事は、観客一人一人の想像力に任されている。
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図7 イオピーに二人乗りして現れたアナキンとパドメ

 

当ページは、半分ジョークである。ユーモア・ページとして理解して欲しい。