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 クワイ=ガンにセクハラ疑惑発覚
 

 クワイ=ガンとシミの間にただよう親密に雰囲気。クワイ=ガンとシミは、『ファントム・メナス』で初めて出会ったはずである(おそらく)。しかし、二人は初対面でありながら、妙に親しげである。ポッド・レースの観戦シーンでは、クワイ=ガンはシミの肩にさりげなく手をのせている。また、ワトーとの賭けに勝ちアナキンの自由を獲得したことを、クワイ=ガンがアナキンとシミに告げに行くシーン。アナキンの自由を喜びながらも、アナキンとの分かれに気落ちするシミの肩に手を回して、シミをばげますをクワイ=ガン。
 実際、シミ・スカイウォーカー演じるパルメラ・オウガストは、インタビューで「二人の関係が親しく特別なものであるように演じた」と語っている。この二人の親密さから、二人は初対面ではないのではないか、といった疑念すら生ずる。
 しかし、この二人の親密な関係が、全く別の意図によるものだったら、どうだろうか。すなわち、「ワイ=ガンは単なるクケベ親父である」という説である。しかしこの説は、まんざら冗談では済まされない。なぜなら、クワイ=ガンは、『ファントム・メナス』でシミ以外の女性にも色気を出している。その女性とは、以外にもパドメである。
 ポッド・レースのシーンを見直してみよう。クワイ=ガンはアナキンを心配するシミの肩に手を回している。彼女を安心させるためか。この行為は、納得が行く。しかし、1周目の周回を終えてアナキンがなかなか戻ってこないのを心配するパドメの肩に手を回している。これも、パドメを安心させるためだと言うのか。かたわらには、シミもいるというのに、なんと節操がない。アナキンがレース中なのをいいことに、パドメにも手を出すとは。これでは、単なるセクハラ親父ではないか。

 いや、待て。クワイ=ガンは、ジェダイ評議会に入れなかった。その理由は、クワイ=ガンがジェダイ評議会に反発し続けてきたと説明される。しかし、それは本当だろうか。クワイ=ガンがジェダイ評議として、人物的に不適格だったからではないのか。すなわち、クワイ=ガンの女グセ悪さがジェダイ評議員になれなかった本当の原因ではなかったか。
 ジェダイ評議会に結婚しているメンバーもいることから、ジェダイ騎士は完全に禁欲的生活を強要されることではなさそうだ。しかしながら、いろいろな女性につぎつぎと手を出す女癖の悪い人物は、ジェダイ評議会のメンバーとして不適切と判断されるだろう。それが、クワイ=ガンである。
 以上、半分冗談であるが、これは実は重要な問題でもある。クワイ=ガンが女癖が悪いかどうかは別として、クワイ=ガンが非常に人間的なキャラクターであるという点において反論する人はいないだろう。逆に言うと、ジェダイ評議会のメンバーは、あまりにも人間的でない。人間が本来有する欲求、あるいは根源的な感情(怒りや恐怖)を完全にコントロールするのが優れたジェダイ騎士なのであるから、ジェダイ評議員が人間的でないのは、当然である。
 ジェダイ評議員は、偉そうなことを言う割に、シスの復活にも気付かず、ダース・モールの出現に対しても、クワイ=ガンとオビ=ワンに全権を委任するだけで、評議会としては全く無力であった。そして、『エピソード2』または『エピソード3』で、ジェダイ評議会は壊滅させられるのだ。スター・ウォーズ・ユニバースの中に存在する価値観として、ジェダイ評議会、そしてライト・フォースは、素晴らしいもの、優れたものとして描かれる。しかし、ジェダイ評議会は真に優れた存在であったか。いや、映画として、テーマ的な意味からみると、ジェダイ評議会は否定的に描かれているとさえ見える。ジェダイ評議会は、あまりにも生真面目すぎる。そして、ストイックすぎる存在である。
 あなたは、クワイ=ガンとメイス・ウィンドゥのどちらに、人間としての魅力を感じるだろうか。答えは、言うまでもないだろう。
 スター・ウォーズ旧三部に描かれたテーマ。それは、ジェダイは善、ダーク・サイドは悪という単純なものではない。ライト・フォースとダーク・サイドの調和が素晴らしいというのが、『ジェダイの復讐』のラストで描かれる。あまりにもライト(正しい)すぎず、あまりにもダークすぎない、その調和が大切だと言っている。これを言い換えるなら、あまりにも悪人過ぎたり(例パメパティン)貪欲すぎたりする人間(例ジャバ)はダメだが、あまりにも善人すぎたり、まじめすぎたりする(例メイス・ウィンドゥ、バローラム最高議長)のも良くない。長所もあり、欠点もあって初めて人間であるということになろうか。
 そうした意味でジェダイ騎士として優れた資質を持つ一方で、ついついセクハラ行為もしてしまうクワイ=ガンというキャラは、スター・ウォーズの中で理想的な人間像、いかにも人間らしい人間の代表として登場していると言えるのではないだろうか。
 旧三部作では、この人間らしい人間の役柄は、ハン・ソロが担っていた。金にがめつい。女好き。博打好き。その一方で、仁義と友情に熱い。ダークな部分とライトな部分の両方があって初めて人間としての輝きが現れる。これが、スター・ウォーズのテーマなのである。そういえば、ハン・ソロも、レーア姫に対して、結構セクハラ行為をしているんです。『新しき希望』で。
 クワイ=ガンのセクハラ行為。これは、リーアム・ニーソンのアドリブであったが、結果としてスター・ウォーズのテーマにも通じる重要な描写だったのである。
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アンキンとの別れを励ますクワイ=ガン

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       手のアップ

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シミの肩に手を回すクワイ=ガン(ポッド・レース2週目)

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      手のアップ

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シミの肩に手を回すクワイ=ガン(ポッド・レース3週目)

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       手のアップ

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パドメにセクハラ行為をはたらくクワイ=ガン

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パドメにセクハラ行為をはたらくクワイ=ガン



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 デス・スターのゴミ処理区画に逃げ込むレーア姫たち
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 どさくさにまぎれてレーアの尻をさわるハン・ソロ
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 左のカットの直後
 尻だけではあきたらず、腰にも手を回すハン・ソロ