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お盆を拾ったTC-14 クワイ=ガンとオビ=ワンのもとに飲み物を持ってきたプロトコール・ドロイド(儀典用ドロイド)TC-14。 毒ガスが出てきた瞬間、クワイ=ガンとオビ=ワンは身構えてライトセイバーを抜く。その時、TC-14は驚いて盆をひっくり返し、飲み物の水筒を落とす(図1)。 外で待ち構える、バトル・ドロイド。ドアが開き、毒ガスの中から、TC-14は出てくる。しかし、その時TC-14は、なんとお盆を持っている(図2)。その時盆の上には飲み物の水筒がきちんとのっている。毒ガスでほとんど視界がない中、TC-14は落とした水筒を拾って、盆に載せて出てきた。そうとしか考えられない。なんと几帳面なドロイドでろうか。そういえば、同じプロトコール・ドロイドのC-3POもまた几帳面であった。几帳面な性格はプロトコール・ドロイドの特徴であろうか。 |
![]() 図1 この瞬間、TC-14はお盆を落とした |
![]() 図2 部屋から出てきたとき お盆を持っているTC-14 |
タトゥイーンは水の惑星だった 砂漠の惑星タトゥイーン。二つの太陽が照りつけるタトゥイーンには、一滴の水も存在しない。そのため、タトゥイーンの入植者たちは、水分農場を営み水をとりだして生計を立てている。その砂漠の惑星タトゥイーンに、昔大量の水があったと言ったら、驚くだろうか。証拠は以下の画像である。これは、ポッド・レースのシーンのコースの一部である。 |
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鍾乳洞などにみられる鍾乳石のような地形が認められる。こうした地形は、水分が全くない場所では形成されない。こうした鍾乳石状の地形が存在するということは、昔タトゥイーンに水分が存在したことを意味する。 これ以外にもポッド・レースのシーンには、侵食によって作られたと考えられる地形が何カットか登場する。昔タトゥイーンに大量の水分が存在したことは、間違いないだろう。何らかの地殻変動によって、水分が全く存在しない砂漠の惑星に変わってしまったのだろうか。 |
ベガーズ・キャニオンを飛んでいたルーク |
ポッド・レースが行われたコースの途中に、ベガース・キャニオンと呼ばれる渓谷があった。崖の住人たちが生活しているエリアであるから、丁度オーラ・シングや何人かの観客がレースを観戦していた地区がそうである。 ベガーズ・キャニオンについて、興味深いシーンが、『新しき希望』の中にあった。デス・スターへの突入シーン。レッド・リーダーがダース・ベイダーに撃墜された後、ルークは、ウェッジ、ビッグスらとともに、トレンチに突入する。その時ルーヘは言う。 「故郷の渓谷より楽さ」 字幕では、こうなっているが、原語では「故郷のベガース・キャニオンより楽さ」と言っている。映画では描かれていないが、ルークはタトゥイーンの荒野を、スカスイホッパーに乗って飛ばしていた。ビッグスは、その時の仲間だった。「故郷のベガース・キャニオンより楽さ」というセリフは、同郷のビッグスに向けて言ったセリフである。 ベガース・キャニオンは、『ファントム・メナス』で初めて登場したわけではない。『新しき希望』で既に登場していたのである。アナキンはポッド・レースで、ベガーズ・キャニオンを飛んだ。そして、その約三十年後に、同じコースをその息子ルーク・スカイウォーカーが飛ぶのである。 ほとんど見逃してしまうような微妙な設定であるが、そこに運命的なものを感じる。 |
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『ファントム・メナス』に出ていた タトゥイーンの二重太陽 『新しき希望』の一シーン。士官学校への進学をオーエン叔父さんに反対されたルークは、宇宙に飛び立ちたいがそれができないという失意を胸に抱き、夕陽を見つめる。タトゥイーンの二重太陽の夕陽のシーンは、印象的なシーンである。タトゥイーンには二つの太陽があり、その強い日差しが砂漠の惑星タトゥイーンに容赦なくふりそそぐのだ。 タトゥイーンといえば、スター・ウォーズ・ファンにとって二重太陽をすぐに連想させる。そのくらい、タトゥイーンと二重太陽は切っても切り離せないものであった。 |
『ファントム・メナス』にも、タトゥイーンが登場していた。タトゥイーンで、アナキンとクワイ=ガンは出会いう。しかし、『ファントム・メナス』のタトゥイーンのシーンにおいて、二重太陽は登場していなかった。少なくとも、今までは登場していないと思われていた。そして、なぜタトゥイーンに二重太陽が登場していないかについての議論も存在した。その理由として、ルーカスがタトゥイーンの二重太陽の存在を忘れてしまっていたという憶測もあった。 |
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しかし、『ファントム・メナス』において、タトゥイーンの二重太陽は実は登場しているのである。「どこに」とほとんどの人は思うであろう。タトゥイーンでのシーンを隅々まで見ても二重太陽など見当たらない。実は、地上のシーンではない。宇宙空間である。ロイヤル・スターシップが、タトゥイーンに向かうシーンである。宇宙空間を、惑星タトゥイーンへ向かって、ロイヤル・スターシップが進んでいくカットがあるが、そのカットの一番最初の部分に注目して欲しい。画面右端の隅に、明るく輝く二つの星が見える。強い光を放っているから、恒星であろう。タトゥイーンのそばにある二つの恒星と言えば、それはタトゥイーンの二重太陽に他ならない。 『ファントム・メナス』にタトゥイーンの二重太陽は登場していたのである。ルーカスは、二重太陽の存在をちゃんと憶えていた。 では宇宙空間では、二重太陽が存在していたのに、タトゥイーンの地上からは二重太陽が見えなかったのか(あるいは映画に登場していなかったのか)。この問題は難しい。しかし、この議論は「太陽の子」問題と何らかのかかわれがあることは、間違いない。後日、改めて考察することにしよう。 |
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ジャワの言葉 ウーティーニーの意味 |
ポッド・レースの三週目。ポッド・レースを見ていた二人のジャワは、向かってくるレーサーに対して「ウーティーニー!」と叫ぶ。この「ウーティーニー!」という言葉は、一体何を示すのか。 『新しき希望』のジャワが登場するシーンを見てみよう。ジャワは、R2-D2をイオン化銃で撃ち、R2を麻痺させる。その直後、リーダーのジャワは、「ウーティーニー!」と叫ぶ。その意味は、コレクタブル・カード・ゲームによると、「こっちに来い」という意味であると書かれている。確かに、このシュチエーションからこの言葉の意味を考えるなら、「こっちに来い」という訳は正しいように思える。 |
![]() ポッド・レースを見ていたジャワは、向かってくるレーサーに対して「ウーティーニー!」と叫ぶ。 |
それでは、『ファントム・メナス』のジャワの「ウーティーニー!」はどう理解できるか。よく見ると、ジャワは「ウーティーニー!」と叫ぶが、それはレーサーが通り過ぎてから叫んでいる。すなわち、「こっちに来い」では、意味が合わない。 しかしながら、もしジャワが若干のアクセントの違いによって、その言葉の時制や意味を変えていたらどうだろうか。例えば、英語でも語尾を上げて発音すれば、同じ平叙文も疑問文に変化する。 すなわち「こっちに来た」という、過去形としてジャワが「ウーティーニー!」と言った可能性があるのである。 いずれにせよ、ポッド・レースの途中に登場するジャワは、『新しき希望』を見ていたスター・ウォーズ・ファンだけに分かる、ファン・サービスとして登場しているようだ。 |
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R2-D2をイオン化銃で撃ったジャワは、仲間に向かって「ウーティーニー!」と叫んだ。ジャワの言葉で「ここに来い!」という意味だ。 (スター・ウォーズコレクタブル・カード・ゲームより) |
こんなところにサンドクローラーが |
ポッド・レースの開始シーン。ファンファーレのような音楽と共に、レース場が上空からの映像として映し出される(図1)。この時、コースの右側奥を注意して見てみよう。ジャワの乗り物であるサンドクローラーが小さく写っている。 ジャワたちが砂漠でガラクタを集めて生計を立てていることが、『新しき希望』で描かれていた。普段はサンドクローラーで砂漠を移動しているジャワ族である。娯楽のほとんどない彼らは、ポッド・レースの観戦を楽しみに、サンドクローラーで砂漠を横断して、レース場に観戦に来たのだろうか。「ウーティーニー」と叫ぶ二人のジャワが、砂漠でレースを観戦していたことから、ジャワがポッド・レースに興味を持っていたことは、間違いないだろう。 しかし、もう一つ、別な可能性がありうる。ジャワは娯楽のために、レース場に来たのではなく、仕事のために来たのではないのか。レースによって、何台ものポッドが、大破、炎上してリタイヤした。ジャワは砂漠の残骸となったポッドを回収するために、レース場のすぐ横に待機していた可能がある。ジャワ、恐るべし。 |
![]() 図1 赤矢印がサンドクローラーと考えられる。 ![]() 上画像の拡大 ビデオでは解像度が悪くはっきりしないが、その色と形からサンドクローラーと考えて間違えないであろう。スケール(大きさ)的にも、実際のサカドクローラーのような、巨大な物体と考えられる。 |
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