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  ディテール研究部門

 スター・ウォーズの魅力のコーナーでも書いたが、スター・ウォーズの最大の面白さの一つが、ディテールの細かさと、その積み上げによる壮大なスター・ウォーズ・ユニバースの想像である。
 このディテールの細かさは、「ファントム・メナス」においても健在であった。

 とりあえず、いくつかを紹介するが、現在研究中の項目が多数あり、最終的には20以上のコンテンツになることを予告しておく。
 なお、コンテンツの並び順は、ストーリーの順番に沿っている。
  アストロメック・ドロイドを洗うワトー
 ワトーのジャンク・ヤードは宝の山である。それは、ヌビアンの部品が置いてあったという意味ではない。ディテールにこだわった、いかにもスター・ウォーズ的な描写にあふれている。
 その中でも、最もディテールを語る上で、適切な例が、アストロメック・ドロイドを洗うワトーである。
 クワイ=ガンたちは、故障したヌビアンの部品を探して、ワトーのジャンク・ヤードへと入ってくる(そのとき、鳴るピンポンという呼び鈴の音を聞き逃しては行けない)。
 ワトーはこのとき暇そうにしていたが、別に暇を持て余していたわけではない。ワトーの後ろの、大きな円筒状のフロの中で、アストロメック・ドロイド(R2-D2と類似のドロイド)が洗われている。図2の映像ではっきりと黒いブラシが回転していた。
 ヌビアンの部品を見るために、クワイ=ガンとワトーは外に出で行く。そして、戻ってきたときの映像が、図1と2である。先ほどまで回転していた黒いブラシがピタリと止まっている。タイマーがセッドされ、洗いの時間が終わったので、止まったということであろう。この赤い円筒状の筒は、オイル・バスい゛はないだろうか。オイル・バスとは、NHでC-3POが入ってドロイド用の風呂である。中古で購入したアストロメック・ドロイドをピカピカの新品にみせかけて、できるだけ高く売ろうというワトーの思惑であろうか。
 そして、アナキンの家で一泊したクワイ=ガンは、アナキンをポッド・レースに出す交渉をするために、再びワトーのジャンク・ヤードを訪れる。その時の映像が図3と4である。図2と図4を比べてみるとわかるが、入っているアストロメック・ドロイドの深さが違うことがわかる。これは、前日とは違うドロイドが入れたことを意味するのではないだろうか。また、別なドロイドを洗うために。一見暇そうに見えるワトーだが、実はきちんと仕事をしていたし、几帳面な一端もみえる。
 
実は、アストロメック・ドロイドを洗うという行為は、スター・ウォーズ・ユニバースの中で極めて重要な意味を持っている。詳しい分析は、後日公開することにしよう
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図1
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図2
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図3
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図4
  ライフ・ポッドを回収したワトー
 右の写真は、ヌビアンの部品を見るために出て行ったクワイ=ガンとワトーである。クワイ=ガンの後ろに、どこかで見たことが物が見える(図1)。
 図2は、NHで、R2-D2C-3POが乗ってきたライフ・ポッドであるが、比べてみると非常によく似ているのがわかる。私が見る限り、ほとんど同じ物にしか見えない。
 NH(エピソード4)のライフ・ポッドが、時間的に前になるエピソード1で、既にワトーが回収しているということは、ありえない。
 ということは、別なライフ・ポッドであろう。タトウィーンには、しばしばライフ・ポッドが着陸するのだろうか。そういえば、今回「ファントム・メナス」でも、クワイ=ガンたちはヌビアンが故障したため、緊急避難的にタトウィーンに着陸したのだ。
 ワトーが回収したライフ・ポッドの存在は、それに乗って非難してきた人物の存在を示唆するかもしれない。
 ひょっとして、シミ・スカイウォーカーとアナキンが、どこかから逃げてきたのでは。アナキンの父親が誰かという問題とも関係してくるが、遺伝子操作によって誕生したアナキンを連れてシミが逃げたという可能性は、ありえない話ではない。
 謎に満ちた惑星タトウィーンに、また一つ謎が増えた。

 と思ったら、間違いでした。図1のポッドの丸い口の部分を、目をこらしてよく見ると、ファンのようなものが見えます。すなわち、ライフ・ポッドではなく、ポッド・レース用のポッドでした。でも、ライフ・ポッドを改造して、レーサーにしたのでしょうか。あまりにも似すぎています。


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図1 
クワイ=ガンの後ろに、
ライフ・ポッドらしきものが

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図2
NHで、R2-D2C-3POが
乗ってきたライフ・ポッド


 大量に存在する医療ドロイドの謎


 上記の、ワトーのジャンク・ヤードの屋外の物置き場に、ESBに登場していた、医療ドロイド2−1Bと同型のドロイドが、多数(7、8台)並べられているのが見える。
ピントがあっていないために、2−1Bと同型とは断定しがたいが、かなり似ていることに間違いはなさそうだ。
 しかし、なぜこんなにたくさんの医療ドロイドが、タトゥイーンにあったのか。
 医療ドロイドはかなり高価で、貴重なドロイドであめると推測される。なぜなら、ESBで凍傷になったルークを治療したドロイドと、ルークの切り落とされた右手に義手を装着したドロイドは、同一のドロイド2−1Bであったからである。反乱軍内に何台もの医療ドロイドが配備されていたら、同じドロイドの診察を受けなかったかもしれない。また、
ホスにおいて、帝国軍が今にも攻めてくるという極めて切迫した状態であったにもかかわらず、医療ドロイドも無事宇宙に脱出していた。
 これらの事実より、医療ドロイドは反乱軍内に何台も配備できないほど、貴重で高価であると考えられる。
 そうした、医療ドロイドが何台も、ワトーの屋外の物置き場に置かれていた。この事実は、これらの何台もの医療ドロイドが、タトウィーンにおいてかって使われていたことを示す。つまり、数多くの死傷者がでるような、戦闘ないしは事件がタトウイーンで過去に起きたということを示さないだろうか。帝国軍と熾烈な戦いを繰り広げた反乱軍にすら何台もなかったであろう医療ドロイドが、ここタトゥイーンには7、8台以上もあったのである。その戦闘規模は、どれほどのものだったか。
 タトウィーンという惑星は、単なる辺境の惑星ではない。そこにシミ・スカイウォーカーが住んでいたように、何か大きな秘密を持つ重要な惑星がタトウィーンである。

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医療ドロイド2-1B
(「帝国の逆襲」より)

  

ジャー・ジャー 人の役に立つ 
人の迷惑ばかりをかけ、常に足を引っ張り続けたジャージャー・ビンクスだが、ただ一箇所だけ人の役にたっているシーンがある。それも、そのワン・カットでは非常に落ち着いているし、ドジをふむこともない。
 クワイ=ガンが、オビ=ワンと通信機で連絡をとり、ナブーで虐殺が起きているというのは、逆探知するための罠であるから、連絡するなと言う。そのクワイの後で、シミが台所で食事の支度をしているが、その横でジャー・ジャーが手伝いをしている。
 それも特にドジを踏んでいる様子もないのだ。
 常に人の迷惑になり続け、人の役に立ったとしても、何らかのドジを同時にしてしまうジャー・ジャーだが、ドジを踏まずに人の役に立っていたことがあったのである。

 クワイ=ガン発見される
 既に多くの人が気付いているとは思うが、念のため紹介しておこう。ポッド・レースの賭けで、アナキンの優勝によって、クワイ=ガンは、アナキンの自由を勝ち取った。そこで、ワトーのもとに向かい、賭けの精算をすべく、話をしている。ワトーは、インチキだといいがかりをつけるが、クワイがジャバ・ザ・ハットの名前を出したとたん、あっさりと引き下がる。
 このとき、クワイとワトーの後ろに、ダース・モールが放ったプルーブ・ドロイドが空中に浮いたまま移動している。
 この時、クワイ=ガンが発見され、そのままヌビアンまで追跡されたのだろうか。クワイ=ガンとアナキンがヌビアンに戻った途端、ダース・モールの襲撃を受けるのだ。


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ダース・モールの
プルーブ・ドロイド

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背後のプルーブ・ドロイドに
気づかないクワイ=ガン

 

 イオピーから落ちそうになるウォルド
 ワトーと賭けの話をつけた後、クワイは、アリーナのメイン・ハンガーへと戻る。そこでは、シミとパドメがアナキンの勝利を

祝福していた。しかし、注目すべきは、その後である。
 小さなローディアン(おそらくウォルド)が、イオピー(馬やラクダのような生物)から落ちそうになって、鞍についた紐にぶらさがりながら振り回されている。一体どういう意味があるのか、わからないが、妙に笑えるシーンである。
 ウォルドは、こんなおんぼろのポッドが動くのかと、アナキンをパカにしていた。そのバチがあたったのだろうか。
 旧三部作の中に、これと似た映像があったのを思いだす。ルークとオビワンら一行が、モス・アイズリーにランド・スピーダーでやってくるシーンである。ジャワの乗ったロントが暴れ出して、ジャワが落ちそうになるというカットである。
 今回のウォルドのそれと、ほとんど同じといってよい。ロントやイオピーは、おとなしく乗用に適していと言われるが、それなりテクニックを必要とするのかもしれない。
 あるいは、「油断禁物」といった、教訓を示しているのか。
 

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ロントから落ちそうになるジャワ
(「NH特別編」)

   
  ETの登場シーン 
「ファントム・メナス」に、スピルバーグ監督の『ET』に登場していた、首の長い愛らしいエイリアンETが登場していることは、公開前から噂として流れていた。
 既に、ディープなファンにとっては、どこにETが登場しているかは、当然知っているであろう。しかし、私自身、スター・ウォーズのファン以外の友人から、しばしば「どこにETが登場しているか」という質問を受けるので、念のため紹介しておこう。 それは、元老院のシーンである。アミダラ王女はナブーの救済を求めて、コルサントの元老院訴える。しかし、アミダラの訴えは聞き入れられず、アミダラはバローラム最高議長の不信任案を提出する。その直後の、議場が騒然となり、野次などが飛ぶシーンである。
 画面左下に、議員ボックスに入ったETが三体確認される。その時、画面の右側には、タトウィーンでジャジャー・ビンクスが鳥を盗もうとしたときにジャージャーを怒りつけたエイリアン(グラグラ人)が映っている。グラグラ人は立ちあがり、大げさに抗議するので、どうしてもそっちに注意が行ってしまい、ETを見逃しやすいので注意しよう。

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コルサントの元老院


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グラグラ人 Gragra 

 モス・エスパで鳥肉を売っ
ていたグラグラ人の個体名は
スウォークス・スウォークス
(Swokes Swokes)

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ついにETの登場画像を入手

 

 アンティリーズ名が語るもの

 パローラム最高議長が解任された後、パルパティンが後任議長候補として推薦された。そのとき、アミダラ王女は「他にどんな候補が?」と質問するが、それに対してパナカ隊長は「オルデラーンのベイル・アンティリーズとマラステアのエインリー・ティームです。」と答える。
 「ベイル・アンティリーズ」、アンティリーズの名前を耳にしたならば、スター・ウォーズ・ファンであれば、二人の名前を即座に思い出さねばならない。
 ウェッジ・アンティリーズとブロッケード・ランナー艦長のコルテン・アンティリーズである。
 ウェッジは、反乱軍の兵士として、ヤヴィンの戦い以来のルークの戦友であり、脇役キャラとしては、ボバ・フェットと並び旧三部作の三作品全てに登場しているキャラクターである。
 もう一人の、アンティリーズ艦長は、NHの冒頭、ブロッケード・ランナーで、ダース・ベーターに首を占められて死んでしまう情けない役どころで知られる。また、R2-D2とC-3POのもとの持ち主ということが、セリフで説明される。
「エピソード1」においては、R2-D2はナブー所属であり、C-3POはアナキンの所有である。これが、いかなる経緯を経て、ーエピソード4 新しき希望」までに、アンティリーズ艦長の所属となるかということは、R2-D2とC-3POファンにとっては重要な問題であり、今後のストーリー・ラインを予想する上でも考慮しなくてはいけない。

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反乱軍パイロット
ウエッジ・アンティリーズ


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アンティリーズ艦長

 ウェッジ・アンティリーズとアンティリーズ艦長は、このオルデラーン出身のベイル・アンティリーズ議員と、何らかの関係があるのか、という点が興味深い。
 NHでオルデラン出身(を名乗っていた)レーア・オーガナ姫が、反乱軍のブロッケード・ランナーに乗っていた。
アンティリーズ艦長がオルデラーン出身者だとすれば、その辺の理由が説明可能となる。
 「エピソード2」「エピソード3」において、アンティリーズが再び登場してくる可能性は高い。記憶のどこかにとどめておきたいものだ。
 ちなみに、ノベライゼーションでは、「ベイル・アンティリーズ」ではなく、「ベイル・オーガナ」という名前で設定されていた。すぐに「レーア・オーガナ」の名前を思い出される。出身は同じオルデラーンということになると、ベイル・オーガナはレーアの育ての親ないしは祖父ということになるだろうか。

 スクープ ! ! !
 「ホス・プレス」編集部は、ベイル・アンティリーズとベイル・オーガナの画像を入手した。
 ベイル・オーガナの設定は、ボツになったと思われたが、実際同役名で俳優が準備されていた。これらの二人は、元老院議会のシーンに出でいる可能性があるが、どこに出ているかは、まだ確認していない。
 ちなみに、ベイル・アンティリーズはウェッジ・アンティリーズの祖父という設定も存在するようだ。

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ベイル・アンティリーズ

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ベイル・オーガナ

   

リック・マッカラムを探せ

 「ファントム・メナス」に脇役的に登場しているのは、ETだけではない。プロデューサーのにリック・マッカラムも、一シーンに登場している。
 ここで、すぐに登場箇所を教えてしまっては全くおもしろみがない。各自、探してみよう。
 ある程度の大きさで、1秒以上は映ります。
 いろいろな楽しみかたができるのが、スター・ウォーズの良いところですね。 ちなみに、リック・マッカラム以外のスタッフも、少しだけ登場しているぞ。果たして、それは誰か?

 ヒントは、同じカットに、サウンド・デザイナーのベン・パートと並んでいるということだ。
 それでは、次回 「ファントム・メナス」を見るときは、注意して見てみよう。

 答え リック・マッカラムは、ここ !

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リック・マッカラム
「ファントム・メナス」の
プロデューサー