見た目の印象は、かわいい天使というところだ。
茜「…いやらしい目で僕を見て欲しくないな。
この薄汚れた最低のクズめ。
僕に相手して欲しいなんて大それたことを考えずに、そこらの犬でも相手にしたらどうだい?」
[選択1-1]
(え、悪口言われて…る?)
茜「…その上、トロイんだね。
可哀相に。重症だね。
…。
…一つ、教えておくよ。
世の中、いい人ばっかりじゃないよ。
ふふっ、じゃあ、これはお駄賃だ。」
所持金が10円増えました。
茜「また施してもらいたいなら、来なよ。
…ぷぷ、あははは。」
[選択1-2]
(怒る!)
茜「先生! こいつ、僕の足を触って、しつこくせまってきます!」
本田「なんだとぉ!
○○!」
めちゃくちゃ怒られました。
茜は微笑んでこちらを見た後、口だけ動かして、おだいじに、と言いました。
茜は、なにか難しい本を読んでいるようだ。
[選択1-1]
(見てみる。)
めたらやったら難しそうな本だ…。
「…暇つぶしさ。人工筋肉の基礎概論だ。
高分子モーターセルの構造が書いてある。
…士魂号やウォードレスに使われている、あの白い血に包まれた奴さ。
…今まで知らなかったのか?」
[選択1-1-*]
(詳しいんだね。) / (勉強熱心だねぇ。)
「…。
それよりなに? 僕に復讐しにきたのかい?」
茜は、話題をそらした。(以下※に続く)
[選択1-2]
(見ないで話す。)
「で、なにか聞きに来たのかい?」(以下※に続く)
※
「僕が君の立場だったら、君子あやうきに近寄らず、僕には近づかないけどね。
…まあ、いいけど。
またヘンタイになりたかったら、僕のところに来るんだね。
言っておくけど。僕は格闘技も強いから、それなりに覚悟したほうがいいと思うよ。」
「女達の話によると、最近舞う様に死を呼ぶ化け物がいるんだそうだ。
夜な夜な現われて、悪しき人間と幻獣に、等しく死を呼ぶとか。
ふっ、くくくく。バカだな。
女って奴は、本当に御しがたいっ。」
[選択1-1]
(お前は誰から生まれてきたんだ。)
「フン、僕のママンは特別さ。」
[選択1-1-1]
(マザコン…。)
「何か言ったか?」(以下※に続く)
[選択1-1-2]
(駄目だこりゃ。)
(そのまま、以下※に続く)
[選択1-2]
(黙ってうなずく)
※
「…そんな者が実在するなら、たった今現われて、幻獣を倒してみろ。人を助けてみろ。
…出来ないだろう。出来るわけがない。
実在しないんだからね。
…そんな者を信じるぐらいなら、訓練をするべきなんだ。
そんなものに、祈るぐらいなら…。」
茜は、また読み古された本を読んでいる。
表紙を開いて、茜は白衣を着た女性を見せた。
「ママンさ。僕の。
芝村に殺されたけどね。
人工筋肉の研究者だった。
…この世界に、この技術を持つ者があってはならないって…。
ふざけやがって。
…いつか、いつか必ず、復讐してやる。
自分を神と思っているようなあの口に後悔と謝罪をのぼらせ、八つ裂きにしてやる。
…。
…○○。
僕を手伝え。否定は許さない。
僕の秘密を知ったからには、否定は死だ。
お前は他の人間よりマシだ。
必ずいい目にあわせよう。
…僕を手伝え。僕のために戦え。いいな。」
「当面、僕は出世する。
そして、あの芝村の田舎娘をだまして、利用して、あの男、準竜師を、殺す。
…○○。
僕は出世する。
君は、芝村の田舎娘に、この手紙を渡してくれ。
…なにって? 決まっている。
甘ったるい、ラブレターさ。
男には免疫がなさそうだからな。
うまく行くはずだ」
[選択1-1]
(協力できないと言う)
「…なんだって…。
すまないが、もう一度言ってくれ」
[選択1-1-1]
(はっきりと、協力できないと言う)
「…。
…そうか。
ふ、フフ、あははは。
僕が、馬鹿だったよ。
人間は信用するべきじゃないのに、勝手に例外を持っていた。
…君だけは、違うと思っていたのに。
…。
…命だけは助けてやる。
もう二度と、僕に話しかけるな。」
※以降、その日何度話しかけても「…。」のみで提案不可になる。
[選択1-1-2]
(…分かった、協力する。)(以下※に続く)
[選択1-2]
(分かった。)
※
「…ありがとう。
ことが終ったら、僕は君の物になるよ。
どんなことでも、させるがいい。」
茜「手紙を渡してくれたのか。
…ありがとう。」
茜は、微笑むと、こちらの唇にキスした。
○○「…………。」
茜「…なんだか変な感じがするけど、ファーストキスまで、あの一族にくれてやるつもりはなくてね。」
○○「………。」
茜「…しかし、サンドイッチの味なんてね…。
ふふふ、怒らないでよ…。」
「…ふふ、うまくいったよ。
ありがとう。
それにしても、馬鹿な女だね。
ククク、こんな馬鹿な奴等に僕のママンが殺されたと思うと泣きたくなるよ。
…。
…ところで、チェスはプレイできる?
…僕は、得意なんだ。
これが終ったら、僕が君に紅茶を入れながら教えてあげるよ。」
「明日、勲章授与式に準竜師がやってくるそうだ。
いよいよだよ。
ふふ、いよいよだ。
[それにしても、あの田舎女、まったく馬鹿だよな。ハハハ。
舞い上がって、幸せそうな顔して…。
これからその顔がどう歪むか、たのしみだね。]
…明日、僕はやる。
今まで屈辱に身を歪め、好きでもない奴らに利用されてきたのもこれで終りだ。」
○○「今日だけは、遅れるわけにはいかない…か。」
- 勲章授与式 -
茜は、準竜師が壇上に上がる姿を見て、薄く笑った。
[選択1-1]
(止める。)
茜「ば、ばか! 離せ!」
準竜師「…なんだ。」
本田「すみません、すぐ、処理します。
おい、外に連れていけ!」
準竜師「…ふっ。」
坂上「いかがなさいましたか。」
準竜師「いや。人の良い奴も居るものだ。」
茜「…裏切ったな! 僕を裏切ったな!
僕の、僕の気持ちを裏切ったな!」
[選択1-1-*]
(ばれていたよ。) / (黙っている。)
「[知るか、そんなこと!
せっかく、せっかくのチャンスだったのに!]
…裏切り者! 裏切り者! 裏切り者!
…くそ…くそぉ…。」
茜は、いつまでも泣きつづけていた。
黙っていることしか、出来なかった。[イベント終了、茜が失意状態になる]
[選択1-2]
(うなずく。)
茜「準竜師。」
準竜師「なんだ。」
茜「茜・フランソワーズを知ってますか。」
準竜師「知らんな。」
茜「…。
僕の母だ!
お前達が殺した、な!」
準竜師「…歴史の敗者をいちいち覚えておくほど、我が一族は暇ではない。」
茜「…くっ。はっ、それが最後の言葉か?
死ねよ!」
準竜師「…それがお前の最後の言葉なわけだ。
芝村の一族に監視されていない人間がいると思ったか?」
[銃声]
舞「…そ、そんな…そんな。」
準竜師「舞、良く覚えておけ。
我らが我が一族である限り、心を許すということは、こういうことになる。
人の上に立つということ、良く学ぶがいい。
死体を片付けさせろ。
舞「…いや…いやぁぁぁ!」
準竜師「衛生兵。我がイトコ殿はお疲れのようだ。
鎮静剤を打て。まったく、手のかかる…。
教官。」
本田「は、は!」
準竜師「自決を許す。」
本田「…はっ!」
準竜師「死ぬ前に、我がイトコ殿をくいものにした協力者を逮捕せよ。」
本田「…分かりました!」
準竜師「いい返事だ。家族は安泰だな。」
本田「あ…ありがとうございます!」
準竜師「以上だ。私は次の会議に向かう。」
本田は、銃をこちらに向けた。
[銃声]
※舞ちゃんラブレターに協力を拒否した→うなずいたパターンでもこの通りになります。イトコ殿をたぶらかしてなんかいないのに…。
「…………な…なんだ………、
その青い光は…………。
お前が、まとっている、その光は…。
………。
…ママンが話していたよ。
強すぎる人間は…強すぎるがゆえに、人の歴史から姿を消さざるをえなかった者達は…、同じく人の歴史から姿を消した、人類の天敵と戦っていると。
この惑星と同じ青い…青が。
…お前が、それだって…馬鹿な…。
いや、僕としたことが、馬鹿だな。
そんなことがあるわけがない。
その青い光は、何かのトリックだろう。
そんな訳が…あるわけないじゃないか。
…そんな訳が…」
「最近、青い光を見るんだそうだ。
口さがない女どもが人魂って騒いでいる。
人魂って、ウィル・オー・ウィスプだろ?
科学的じゃないな。
死体から出た燐か何かが自然発火しているのを見たんだろう。
…くだらないね」
茜が、黄金色の髪の下で、鋭すぎる目付きで、テレビの画面を見つめている。
連合の会長、凛子が演説しているようだ。
○○「…?」
茜「…なってないな。
…お前は、この方針で戦争を戦い抜けると思うか。」
[選択1-1]
(は?)
茜「…。」
茜は、軽蔑した目で、こちらを見た。
茜「愚問だな。…くそ、なんで僕は子供の姿で生まれてきたんだ…。」
[選択1-2]
(よくわからんがうなずいてみる。)
茜「…この国は地勢的に戦争に向いていない。特に防衛戦争には。戦略的な補給ルートの確保に戦力を割いた上で、どこに幻獣が出ても、人口密集地という、この国を守るのは不可能に近い。
国民を守る観点を推し進めれば、ある程度の国土を、放棄することも考えるべきだ。
少なくとも僕が指揮官なら、そうしている。
国土は取り返せるが、人の命はそうじゃない。
…くそっ。」