DVDのコピー(2) 

最終更新日:03年8月15日


 今回、再度DVDのコピーについて解説したい。前回との違いは以下の2点である。

  • VALUESTARの内蔵ドライブを高速のDVD-R/RWドライブに交換した。
  • DVDファイルの圧縮を短時間で、かつDVD-VIDEO形式のままでできるソフトが登場した。

 これにより、DVD1枚を圧縮してDVD-Rにコピー するまでの時間が格段(数時間→1時間以内)に短縮された上に、DVD-RDVD-VIDEOの形式でコピーできるため、コピー時だけでなく、再生時にも音声や字幕の選択が可能となった。前回紹介したソフトより絶対こちらの方が優れている。

 なお、前回も触れたが、以下の2つを守って法律に触れない範囲で楽しんでいただきたい。

  • 個人として楽しむ
  • コピーガードを意図的に外さない

(1)VALUESTARの内蔵ドライブの交換

 私がメインで使用しているパソコンはNECのデスクトップパソコンVALUESTAR PC-VT700/2Aである。このパソコンのドライブはDVD-ROM+CD-RWということで、今で言うコンボドライブである。DVD-Rに焼くときは、外付けのDVD-RAM/Rドライブを使用して1倍速で焼いていたため非常に時間がかかっていた。今回、このドライブを以下のようなドライブに交換した。DVDの読み込みスピードも上がって作業が非常に快適になった。

 

内蔵

外付け

新内蔵

メーカー Panasonic Buffalo
型番 LF-D340 DVR-R42FB
DVD Read 8倍速 6倍速 12倍速
CD Read 32倍速 24倍速 40倍速
DVD-RAM Write 2倍速
DVD-R Write 1倍速 4倍速
DVD-RW Write 2倍速
CD-R Write 8倍速 16倍速
CD-RW Write 8倍速 10倍速

 ただし、実際にDVD-Rで4倍速の書き込みをやると、途中でエラーとなりパソコンが勝手に再起動してしまう結局、DVD-Rの書き込みが2倍速でしかできていないのが不満である。

(2)DVD圧縮ソフト PandoraDVD

 このソフトはつい最近発売されたソフトで、DVDDVD-VIDEO形式のまま圧縮できるソフトである。

 参考までに、DVD-VIDEOの「VIDEO_TS」フォルダーがどのようなファイルで構成されているか以下に説明する。

  • VIDEO_TS.IFODVD-VIDEO全体の制御情報
  • VIDEO_TS.BUPVIDEO_TS.IFOのバックアップ
  • VIDEO_TS.VOB:メインメニューのコンテンツ
  • VTS_01_0.IFOVTS_01の制御情報
  • VTS_01_0.BUPVTS_01_0.IFOのバックアップ
  • VTS_01_0.VOB:タイトルメニューのコンテンツ
  • VTS_01_1.VOB:コンテンツ
  • VTS_01_2.VOB:コンテンツ
  • VTS_01_3.VOB:コンテンツ
  • VTS_01_4.VOB:コンテンツ

 VTS_01_n.VOBnがいくつまであるかは、DVDによって異なるが、この部分にDVDの映像や音声が記録されていて、VTS_01_0.IFOはその記録情報が書かれているファイルである。

 前回のDaViDeo2では、これを「名前.avi」という一つのファイルにDivX変換しながら圧縮していた。今回のPandoraDVDでは、「トランスコーディング」と呼ばれる独自の機能で、画質の劣化を抑えながら、上記のDVD-VIDEO形式のまま短時間で圧縮できる。

 また、圧縮の際に、必要な映像、字幕、音声のみを選択することができる。圧縮時に複数の映像、字幕、音声を選択した場合には、再生時にそれを選択できる。しかし ながら、高画質で圧縮するためには、映像、字幕、音声を限定して選択することをお勧めする。

 PandoraDVDDVD-RへのライティングソフトのついたPandoraDVD Proというソフトもあるが、すでにライディングソフトを持っているならProバージョンは不要である。また、ほとんど同じ機能のソフトとして、CloneDVDというソフトも同じ日に発売されている。

 以下に、具体的なやり方について説明する。前回SmartRipperを使用する際に、不要な操作を書いてしまったので、それも修正した。(具体的にはmax-filesizeの設定が不要であった。)

(1)SmartRipper + Pandora DVD

  • コピーしたいDVDをパソコンのドライブに挿入する。
  • SmartRipperを起動する。そうすると、下記の画面が表示されるので、「Buckup」をクリックする。

    

  • 次に、リッピングしたデータを保存する場所を指定する。「Target」のフォルダのマークをクリックする。

    

  • 保存先のファイルとファイル名を指定する。 ここでは、「新しいフォルダ」を作成し、デフォルトのファイル名「vts_01」とした。最後に「保存」をクリックする。

    

  • Start」をクリックするとリッピングは始まる。 リッピングにかかる時間は、DVDの時間、パソコンの性能(CPUの性能・メモリーの量、DVDの読込速度等)によって違ってくるが、私の場合、2時間の映像で15分程度である。

    

  • これで、「新しいフォルダ」の中に「video_ts」というフォルダができ、リッピングが完了する。

    

  • 次に、PandoraDVDを起動する。PandoraDVDCD-ROMがドライブに入っていないと起動しないのが不満。私は仮想CDソフトを使用して、実際にCD-ROMをドライブに装入する手間を省いている。 すぐに「次へ」をクリックする。

    

  • ソースとして先ほど作成したファイルを指定し、保存先として適当なフォルダを指定する。保存先の容量はちょうどDVD-Rに収まるだけの4472MBというのがデフォルトになっている。コピーモードムービーにして映像・音声・字幕の選択ができるようにし、変換モード変動にする。そして「次へ」をクリックする。

    

  • 圧縮したいタイトルを選択する。基本的に1番時間の長いものが、映像の本体である。そして「次へ」をクリックする。

    

  • 音声と字幕を選択する。必要な物だけにしたほうが、圧縮率が低くなって画質が良くなる。アングルは1を選択する。そして「開始」をクリックする。

    

  • 約20分程度(私の場合)で下図のようにファイルができあがる。場合によっては4472MBに満たない容量になるケースもある。これは圧縮されずにオリジナルの解像度であるというこになる。

    

  • このままで、PowerDVDJet-Audio Player等のDVD再生ソフトを使用することで映像を見ることができる。また、このファイルの名前(上記ケースで「DVD」)を「VIDEO_TS」に変えて、DVD-Rにコピーすることで、DVD-VIDEO形式のコピーが完了する。 このDVD-RはたいていのDVDプレーヤーで見ることができる。


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