鮭の燻製(ソフト)

鮭の燻製(ハード)の姉妹篇です
デーパートなどで売っている、やわらかい冷燻です
作ってみる価値のある一品で、期待を決して裏切らない味です


他のレシピは参考書を基礎としてかなりのアレンジを加えていますが、この冷燻だけは本に出ていたそのままの方法で作っています。手を入れる余地のないほどの美味しさですので、しばらくこのままで作るつもりです。
市販品より美味しく作れる自信がなくて手を着けなかったレシピですが、簡単で負けない味に仕上がりました。

鮭ソフト トラウト箱 鮭は「鮭の燻製(ハード)」で使ったトラウトサーモンです。大量に買うとこんな箱に入っています。
産地はチリのようです。チリで養殖されて頭と内臓を取り除き三枚におろした状態で急速冷凍して輸出しているようです。
養殖と急速冷凍により寄生虫の心配もなく、刺身で食べられることが多いようです。
十分に脂がのって、美しい色が食欲をそそります。
鮭ソフト ソミュール液に漬ける

ソミュール液(鮭片身2枚)
・水 4L ・自然塩 800g ・三温糖 80g ・粒胡椒(黒)20粒・ローリエ 3枚・タイム大匙 1 ・ローズマリー 小匙 1・ジュニパーベリー 20粒・フレッシュフェンネル(またはディル)適宜 
・一度沸騰させアクを取ってから室温に戻し、冷蔵庫に入れて冷やす。
・毛抜を使って細かい骨も抜き取ります。身を下にしてソミーュール液を入れ、液に浸るようにキッチンペーパーをかぶせ、キッチンペーパーに接するようにラップをして冷蔵庫に18時間入れます。


フェンネルまたはディルを使うが、フレッシュが売っていないときは入れなくても良い。無くとも美味しい味に仕上がる。
三温糖の替わりに果糖を使ったレシピもあります。果糖は強い吸湿性があるので、よりシットリとした仕上がりになると思われます。

鮭ソフト油漬け

油漬け
・ソミュール液から出して表裏の液をペーパーで押すようにして吸取ります。水洗いはしません。
・一部を切取り味見をします。しっかりした塩味であるが、けっして強くない程度が良い。強すぎる場合は水に漬けて塩抜きするしかありませんが、旨みも抜け、身がやわらかくなります。
・バットにキッチンペーパーを敷き、身を上にして冷蔵庫で2時間乾燥させます
・サラダ油を注ぎ入れ、身を下にします。油に浸るようにキッチンペーパーをかぶせ、キッチンペーパーに接するようにラップをして冷蔵庫に24時間入れます。
・油をペーパーで拭き取り、冷蔵庫で24度間乾燥させます。
・使った油は120℃程度に暖めて水分を除いて再使用します。
・油はサラダ油・落花生油・太白胡麻油(非加熱ごま油)など、変化が楽しめます。参考書では落花生油とあります。落花生油は不乾性油ですから、表面のシットリとした風味が保てるのでしょう。

鮭ソフト乾燥

燻煙
・煙に掛ける前の状態です。しっとりとした表面が輝きます。
・温度は10℃から20℃のあいだ、煙と鮭の間隔は50cm以上、できれば1m。煙を溜めず空気をどんどん流します。
・燻材は縦に4本に切ります。4本をつなげて燃やすと約12時間燃焼します。

鮭ソフト燻煙

燻煙後
・色はあまり変わらない程度が上品です。表面は艶が出てきます。
・煙臭いので冷蔵庫で12時間ほど放置します。

鮭ソフト完成品
完成品大写し

真空パック
・適当なブロックに切って真空パックします。真空パックで20日、真空パック+冷凍では10ケ月までは美味しいことを確認しました。真空状態で長時間たつと鮭の脂が出てしまうので冷凍が良いでしょう。
・真空パックしないでも、適当に切ってラップし、冷凍庫で保存できます。
・薄く斜めにスライスしてそのまま食べるか、晒し玉ねぎ・ドレッシング・ケーパース・レモンで食べます。
・塩味が適切であれば絶品の燻製になるでしょう。