新しい燻製箱を作る

燻製箱も5年を経て、雨にあたって蓋が反り返り煙が漏れるようになってしまいました
冬はなかなか温度が上がらないし、掃除はしずらいし
と言うわけで新しい燻製箱を作ることにしました


1.目標:私と燻製の実行者である家人の希望をまとめた。
・汚染しずらい構造と掃除が簡単にできるようにする。
・室内で現在の温度が読めて、温度調整が正確にコントロールもできること。
・冬期間にもベーコンが作れる温度(65度)が保てること。
・肉の吊り下げが楽で、床断面積が大きいこと。
・頑丈で長い使用に耐えること。
2.方法:上記の希望をかなえるために次のような方法をとることにした。
・箱はコンパネで作る。通常は板の突合せ部分の内側に角材を当てて補強するが、補強をやめて内部を広く、そして掃除がしやすいようにする。
・箱を補強するため外側に鉄のLアングルをネジ止めする。
新燻製箱アングル

・内部をトタン板張りにして掃除がしやすくする。これは保温にも効くはずである。
・木の蓋は反りやすいので、鉄のLアングルを入れてゆがみが出ないようにする。
・覗き窓が必要で、できれば照明を入れる。
・市販のデジタル温度調整器を使用して室内に置き、コントロールされた電源を箱に入れる。
・2KWのヒーターをコントロールする。
・雨・風から箱を守り、保温のためにスチール物置の中に箱をセットする。
3.主な材料
・コンパネ 180*90 厚さ12mm 5枚 直角を正確に出す必要があるのでDIYで切ってもらった。
・補強用Lアングル 適宜 牒番 モクネジ ボンド 等々
・ヒーター:富士コンロ社製 200V 2KW
・調温器 :OMRON社製 E5CS−Q1G 100V〜240V SSR駆動警報ありサーミスタタイプ
・調温器用ソケット:OMRON社製 P3GA−11 裏面接続タイプ
・サーミスタ:OMRON社製 E52−THE5A 0℃〜100℃
・SSR:OMRON社製 G3NE−220T 20A 75V〜264V
・放熱器:OMRON社製 Y92B−N100

ヒータとOMROM社製品は下記の会社から買いました。相談にも乗ってくれ、地方発送もしてくれて便利です。
坂口電熱KK
東京都千代田区外神田1−12−1 Tel 03−3253−8211

調節器の配線説明書は調節器の箱に入っていますから心配ありません。もちろん箱の細工と配線・組立ては自分でしなければなりません。
4.完成品
実は去年の夏から作り始めましたが、箱の上に猫が乗って遊ぶのを理由に途中で頓挫していました。友人の 君が見かねて手伝ってくれることになり一気にできあがりました。持つべきものは友でありましょう。
GON&MIMI
箱乗猫 GON & MIMI
サイズは手持ちのスチール物置にあわせて60cm*60cm*150cmにしました。
覗き窓はつけましたが煙を防ぐカバーがみつからないので照明は未設置のままです。懐中電灯で照らせば煙の状態を見ることができるのでしばらくはこのままで使用することにしました。
コントロールされた電源とサーミスタは通気口を通して配線しています。北海道の通気口は冬でも開けたままなので通年設置が可能です。


新燻製箱 200V2KW
200V 2KWヒーター
新燻製箱コントロール
コントローラー
新燻製箱通風孔配線
通気口を通して配線
新燻製箱温度表示
室内でコントロール


以前の箱よりも種々使いやすくなりましたが、面積・体積ともに違うので一回目のベーコンは失敗してしまいました。
この箱に合わせた方法を作り出すまでに少し時間が必要です。
新燻製箱園芸スチール棚
園芸用品入れとして長年愛用
新燻製箱スチール棚中身
中はこのとおり
新燻製箱扉
覗き窓は必須
新燻製箱内部
内部はシンプル

肉や魚から燻製中に落ちる脂や血で箱の中は汚れてしまいます。当初の方針どおり掃除がしやすいように箱内に余分な突起を作りませんでした。
またヒーターを汚さないためのカバーをトタン板で作りました。

外気15度のとき65度まで15分ほどで上昇し、安定性も十分です。

あわせて温度管理もごらんください。