「機械が魂を持てるか?」などという笑止千万な議論がある。
答えは、「そう作れば持てる」。
まずは、魂が何なのかを考えなければいけない。 感情を感じる主体のことを指しているような気がするが。
生物が死んだときに魂が抜けるので死んだ瞬間に体重が減るという話を聞いたことがある。
それが事実だとすると、魂は質量を持つ物質だということになる。
もし物質ならば、それを機械に入れればいいだけ。
しかし魂とは、脳の働きの現れを比喩的に表現したものだと思う。
誰も「今、脳が働いている」などと意識しないけど、
思考・感情は全て脳内の電気の流れによって作られている。
ちょうど、コンピュータがプログラムに従って動いているように。
この働きは、現在は生物にしか見られないが、人工的に作り出すことが
理論的に不可能とは思えない。今はまだ脳のプログラムが未解明なだけ。
実際に作ろうと思ったら、生物並みに効率よく出来るかは疑問だけど。
脳が、どこか他の世界だか次元だかから来た魂の仮の棲み家にすぎない可能性も考えられる。
その場合でも、脳が物理的機構である以上、同じ働きをするものを作れば魂の家は作れる。
脳の神経が電気を右か左に選んで流した。その膨大な集積。
その結果の表れとして人間は喜んだり悲しんだりする。
文学的表現として魂を扱うことには何の異論もないし
脳の働きの比喩としての魂にも違和感は無い。
でもやっぱり魂は実在しないと思う。魂の動作は、脳が行っている。
まあ、今後の科学が解明してくれるだろう。