ひろz NEW YEAR CARD
2007

2007年。
 この年は、本当に年賀状を出すのをやめようかと思った。
 何故なら2006年11月15日、石川賢先生が御逝去なされたからだ。
 こんなわがままな年賀状を出しているくらいなので、年賀状とは言うものの、はっきり言って作っている姿勢そのものとしては、年賀状のつもりはかけらも無い。
 「自分の作品の発表の場」のつもりに近い。
 だから過去に、自分の家の不幸にも関わらず実家とは離れて暮らしているからという事を言い訳にして、不謹慎にも休む事なく出し続けていた。
 が、今年。初めて「喪に伏す」という真の意味を知った。
 こんな年賀状まがいのモノですら、出す気にまったくなれなかったのだ。
 それが一方的なものであったとしても、大切な人の死とはこういう物なのだと痛感した。

 が、こんなオレの年賀状でも楽しみにしてくれてる人が1人2人程度でも居てくれているという事実が後押ししてくれたりして、一念発起し、2007年も何とか年賀状を作る事ができました。
 石川先生だって、その方が喜んでくれるさ。とか勝手に思いながら。

 さて、2007年は「ゲッターキリク」です。
 ドリル形状をピックアップし、デザイン的に配置。「キリク」の梵字が浮かぶパネルは「ゲッターキリク」の額にあるパネルと同型。

毎度の事ながら、作成時間がほとんど取れていないため、ドリル形状の羅列を1パターンでのリフレインにしてしまったコトが心残りと言えば心残り。ホントは5パターンくらい作りたかったなぁ。
 飾りの英字「Through all eternity」は「永遠に」の直訳。
 そりゃもう、「石川賢よ永遠に」です。

 思えばこの『アーク』テーマの年賀状、シリーズキャッチコピーは「NEXT STAGE」なんですよね。
 石川先生は「NEXT STAGE」へと階段を登られて行かれたのだな。と、計らずしも不思議な符合を感じてしまったオレは不謹慎でしょうか?

 ちなみに「キリク」=千手観音の意味ですが、年賀状的にはまったく関係ありません。
 コレを知らない人が見て「2年も続けてこんな年賀状が来るなんて。もしかしてひろzって宗教にハマった?」とか思われたらどうしよう?(笑)
 だったら始めから出すなよ、ンなもん。

<2007.1.17>