超初心者向け
歴代ガンダム作品相関図
そーいえばこの前友人に、
「『ガンダム』っていっぱいあってわかんないんだけど、どれがどう繋がっているの?」と聞かれたコトがあって、初代ガンダムしか知らない人なんか確かに解らないんだろーな。とか、そういう需要もあるんだろうか? と思えたので簡単にザラっとまとめてみるコトにします。

富野由悠季(善幸)監督作品(アニメ)
●機動戦士ガンダム
●機動戦士Zガンダム
●機動戦士ガンダムZZ
●機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
●機動戦士ガンダムF91
●機動戦士Vガンダム
●∀ガンダム

富野監督以外のアニメ作品
●機動戦士ガンダム 0080  ポケットの中の戦争
●機動戦士ガンダム 0083 STARDUST MEMORY
●機動戦士ガンダム 第08MS小隊

○機動武闘伝 Gガンダム
○新機動戦記ガンダムW
○機動新世紀ガンダムX
☆機動戦士ガンダムSEED

富野由悠季直々の原作で未映像化の作品
●機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(小説)
●機動戦士クロスボーン・ガンダム(マンガ)

あり過ぎ。なんだかもうイヤになった。
ゲームとか、プラモデル用オリジナルストーリーかに手を出すと始末に負えなくなる(てか、オレもわからん)ので、とりあえず以上のみで説明。

『ガンダム』作品には「正史」的なモノがあって、要は第1作目のアムロとシャアが出て来る『ガンダム』(コレのコト今では「ファーストガンダム」って呼ぶらしいですよ旦那。これからはオレも第1作目の『ゲッターロボ』を「ファーストゲッター」って呼ぼうかね(笑)。)と作品世界が同一歴史上にあるモノを言います。
或る意味、続きモノみたいな感じですね。
見分け方としては「機動戦士」の冠が付いているモノがそれです。
上のリストで言うと「●」でくくってあるモノになります。
(『∀』は少々例外。下の作品解説で説明しています。)
つまりは「○」でくくってある「機動武闘伝 」だとか「機動新世紀」だとかはガンダムという名前のロボットこそ出て来ますが、全然別の話。
まったくかんけー無い、それぞれが独立した独自のお話になってます。
と、まあ何となく解りやすくなっていたのですがあなた、問題は2003年に放映された「☆」でくくった『ガンダムSEED』!
こいつは「機動戦士」の冠が付いているのにも関わらず、アムロとシャアの「ファーストガンダム」世界の作品内歴史とはまったく関係が無いのですよ!!
コイツだ! コイツのせいでただでさえ何だか解らないのに余計解り辛くさせやがって!!
「21世紀から始まる新しい『ガンダム』の意気込みとして敢えて「機動戦士」を名乗ります。」とかどっかで『SEED』の監督が言ってたような気がするが、そんな余計な意気込みはいらん!
お願いだから解りやすくしてくれよ。

な、トコロで「ファーストガンダム」から続くU.C.(ユニバーサルセンチュリー:『ガンダム』世界の西暦みたいなモノ。宇宙世紀といいます。)で年代別に作品をまとめてみましょう。

※注)
表組としてまとめてみましたが、作り方の問題もあってこの表組みの表示が少し化けてます。
化けるといっても縦に伸びたルートを示す罫と表組みが縦方向に離れてしまうというダケなので、
ちょっと頭の中で補正してもらえると助かります。
どうしても、と言われる人は、
WINの人ならばシステムの基本設定を小さいフォント、画面表示を1024×768ピクセルにした上で、
ブラウザがIEの人は表示→文字のサイズ「小」もしくは「最小」
ネットスケープの人は設定→表示→フォント→フォントサイズ10ポイントにしてみてください。
但しそうした場合でも書体の設定やら何やらでやっぱり化けるコトもありますので
とりあえずそのままでいいです。
何なら、解説無しのタイトルだけの表組みを用意しましたしたので、
先にコッチを見てもらう方が化けが少ないかも。

歴代ガンダム作品相関図
■UNIVERSAL CENTURY
※赤いオビのタイトルは富野監督作品
※オレンジのオビのタイトルは富野監督外作品
※茶色のオビのタイトルは富野実原作の未映像化作品
●機動戦士ガンダム(TV・映画)
主人公 アムロ・レイ
主人公機 ●ガンダム
主人公所属 地球連邦軍
U.C. 0079〜0080
概要 皆さんご存知アムロとシャアが出てくる『ガンダム』。この作品のお話の舞台は後の作品群では「1年戦争」と呼ばれるコトになります。

●機動戦士ガンダム 0080
 ポケットの中の戦争(OVA)

主人公 バーナード・ワイズマン(バーニィ)
主人公機 ●ザクII改
主人公所属 ジオン軍
U.C. 0079
概要 珍しくジオン兵が主人公のガンダム作品。
主人公はもしかしたらバーニィではなく少年のアルか?
なにぶん観たのがすげー昔なんであまりよく覚えてません。
子供の視点から戦争を描いた作品。
ガンダムも出て来ますよ。アレックスってのが。パイロットはクリスチーナ・マッケンジーという女性。
序盤はほのぼの、終盤はハードな(というより残酷)な展開のお話。

機動戦士ガンダム 第08MS小隊(OVA)

主人公 シロー・アマダ
主人公機 ●陸戦型ガンダム
●ガンダムEz8
主人公所属 地球連邦軍
U.C. 0079
概要 すみません、この作品あまりちゃんと観てないんで、よく解りません。
主人公機が陸戦型ガンダムってのは合ってるのか?
ジオンの女性パイロット(アイナ)とラブロマンスします。確か。
アプサラスというザク頭が付いたバカでかいモビルアーマーはイカシます。

機動戦士ガンダム 0083
STARDUST MEMORY
(OVA)

主人公 コウ・ウラキ
主人公機 ●ガンダムGP01
●ガンダムGP01フルバーニアン
●ガンダムGP03●ガンダムGP03S
主人公所属 地球連邦軍
U.C. 0083
概要 富野監督作品以外のガンダムで名作中の名作。
連邦軍のしょぼさとジオン残党(デラーズフリート)のカッコ良さの対比が凄まじくイカス。
ジオン兵カッコ良過ぎ!
ぜひとも、ガトー少佐の「ソロモンよ、私は帰って来た!」のセリフはゲームとかでは無くこの映像で観るように。
清廉たる水のような思いが味わえます。
●機動戦士Zガンダム(TV)
主人公 カミーユ・ビダン
主人公機 ●ガンダムMk-II
●Zガンダム
主人公所属 地球連邦軍(エゥーゴ)
U.C. 0087〜0088
概要 「ファーストガンダム」から7年後の世界。
シャアがクワトロ・バジーナと名乗って何故か連邦軍に居たりします。
アムロやホワイトベースのクルー達も結構出て来たりしてその後の『ガンダム』が観たい人にはオススメ。
連邦軍の内乱という話で敵も味方も連邦軍。
後には「グリプス戦役」と呼ばれるそうです。
敵の名はティターンズ。
Zガンダムは「ゼータガンダム」と読みます。
最後に主人公のカミーユ壊れちゃいます。
●機動戦士ガンダムZZ(TV)
主人公 ジュドー・アーシタ
主人公機 ●Zガンダム
●ZZガンダム
主人公所属 地球連邦軍(エゥーゴ)
U.C. 0088〜0089
概要 『Zガンダム』から引き続きの直後のお話。
『ZZ』は「ダブルゼータ」ね。
クワトロ(シャア)は『Z』の最終回で行方不明、アムロはどっかで戦っているというコトで2人共出ません。
ブライトは皆勤賞。
『Z』ではカミーユが精神崩壊を起こすというとてもアレな終わり方だったのに対し、反省したのか『ZZ』では「明るいガンダム」が掛け声に。
だからと言って主題歌が『アニメじゃない』ってーのはどーしたモノか。
でも終盤はやっぱりハードですが。
敵はハマーン・カーン率いるネオ・ジオン。
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(映画)
主人公 アムロ・レイ
主人公機 ● リ・ガズィ
●νガンダム
主人公所属 地球連邦軍(ロンド・ベル)
U.C. 0093
概要 『ZZ』から4年後。
アムロとシャアの戦いもコレが終止符。
個人的にはこの映画、あまり好きではないです。女性キャラの描き方がどうもダメで。
特にチェーン・アギとクェス・パラヤ。
こんなコトならアムロの相手役はチェーンでは無く、ベルトーチカのままの方がナンボか良かった。と思うのはオレだけ?
絵とか動きとかはさすがにキレイなので観る価値はあると思います。ダメってのは個人的好みの話かも知れないので。
アムロとシャアの最後の話だしね。
νガンダムは「ニューガンダム」と読みます。
敵はシャアが率いるネオ・ジオン。

●機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(小説)

主人公 ハサウェイ・ノア
主人公機 ●Ξガンダム
主人公所属 マフティー(反地球連邦組織)
U.C. 0105
概要 Ξガンダムは「クスィーガンダム」と読みますね。
『逆シャア』ではひ弱だったハサウェイも立派になり、マフティーのリーダーだったりします。
でもなんだかイメージ掴めません。小説なので。
挿絵はあったんですケドね。
お話の最終局面で父のブライト・ノアにハサウェイが銃殺されるや否や!? というシーンがあるんですが、何て残酷な話考えるんだ、富野!
ステキです。
この小説をもって「ファーストガンダム」から続く登場キャラが出て来る話は一応終幕。
新たに描かれれば別ですが。
そういう意味じゃガンダムってブライトの話みたいなモンですね。
富野作品ではブライトのみが皆勤賞です。
(ミライもそうか? 嫁さんだしな。)
機動戦士ガンダムF91(映画)
主人公 シーブック・アノー
主人公機 ● ガンダムF91
主人公所属 レジスタンス(そういう意味では無所属)
U.C. U.C.0123
概要 とりあえず、「ファーストガンダム」から続くお話も一区切り付いたので、いろんな意味で仕切り直しのガンダム。
設定年数も離れているし。
敵は貴族主義を唱えるクロスボーン・バンガード。
シーブックの想い人であるセシリー・フェアチャイルドは実はクロスボーンの女王のベラ・ロナだった。というガンダム版ロミオとジュリエット。
って書くと誤解されるコト必至ですかね?
ある意味富野ガンダムらしからぬガンダムですが、ガンダム作品としての方程式はしっかりしてるし、ヒーローとヒロインが確立している分だけ他の作品よりすんなり楽しめると思えるのはオレだけ?
かなりオススメです。ベラ様の腰のくびれとか。
映画1本ダケでお手ごろだしね。
ガンダム世界知らなくていきなりコレ観ても、かなり大丈夫です。

機動戦士クロスボーン・ガンダム(マンガ)

主人公 トビア・アロナクス
主人公機 ●クロスボーンガンダムX3
主人公所属 宇宙海賊クロスボーン・バンガード
U.C. 0133
概要 『F91』から10年後。
なので『F91』の続編みたいなモノです。
海賊のガンダムってーのがイカシます。
しかもそれがタダの海賊じゃ無くてベラ・ロナ艦長率いる海賊だってんだからもう。
シーブックもキンケドゥ・ナウと名のり出て来ます。
搭乗機はクロスボーンガンダムX1。
主人公は確かにトビアなんですが、キンケドゥとのダブル主人公みたいなモノです。
「ちゃんとしたガンダム」で冒険活劇をやろうとした富野氏の意欲作。(「ちゃんとしないガンダム」ってのは『Gガンダム』とかのコトですね(笑)。いや、『Gガン』好きですってば。)
敵は木星帝国(ジュピター・エンパイア)
オススメのマンガなんで是非一読を。
『F91』観てなくても充分楽しめます。
作画は長谷川裕一。
機動戦士Vガンダム(TV)
主人公 ウッソ・エヴィン
主人公機 ●ヴィクトリーガンダム
●V2ガンダム
主人公所属 リガ・ミリティア
U.C. U.C.0153
概要 『F91』よりさらに30年後。
ここでもまた仕切り直しがされているので『F91』のキャラは1人も出ません。
(オレ、『Vガン』観てないので言い切れませんが多分そうなハズです。)
主人公のウッソは13歳とガンダム史上最年少パイロット。
何でもとても良い子らしいです。
ショタファン必見か?(笑)
脇を固めるパイロットがことごとく女性で、しかも次から次に死んで行くという何とも凄まじいお話らしく、ウッソの憧れの女性は実は性格が最悪で、しまいには敵に回り異常なまでにウッソを追い詰めるとかいうエピソードもあるとか。
ウッソくん、女運無いなー。
とか、なにぶん観てないので適当なコトしか書けません。くそー、DVD-BOX買うか?
(買ったので概要詳細はコチラ。文長いです。)
あ、あと「バイク戦艦」などと言うむちゃくちゃなモノも出るみたいです。
敵はザンスカール帝国。
※青いのオビのタイトルは富野監督外作品
尚且つ
UNIVERSAL CENTURYとはまるで関係無い作品
FUTURE CENTURY/AFTER COLONY/AFTER WAR同士にも何も関係性はありません。

■FUTURE CENTURY

○機動武闘伝 Gガンダム(TV)

主人公 ドモン・カッシュ
主人公機 ●シャイニングガンダム
●ゴッドガンダム
主人公所属 ネオジャパン
F.C. 0060
概要 富野式宇宙世紀ではない初めてのガンダム。
タイトルは「ジーガンダム」と読みます。
とにかくコレが凄くて、本来「ロボットプロレス」と呼ばれていた『マジンガーZ』以降続くスーパーな巨大ロボットアニメに対してのアンチテーゼとして、SF的アプローチからも破綻しないロボットアニメとして作られたハズの『ガンダム』という作品なのにも関わらず、逆に『ガンダム』でスーパーロボット物をやってしまった作品。
ガンダムパイロットは皆格闘家。
各国の代表格闘家がこれまた各国のお国柄豊かな奇天烈なデザインのガンダムで国同士の覇権をかけて戦うというもの。
主人公ドモンの師匠の東方不敗が特筆するほど凄くて、素手でモビルファイター(モビルスーツのコトね)倒します。
ガンダムいらないじゃん。
「この馬鹿弟子がー!!」
敵はDG細胞……でいいのかな?
最終奥義の石破ラ〜ブラブ天驚拳にはこっちが驚きました。
ラ〜ブラブですよ。ラ〜ブラブ。
キャラクターデザインはなんと島本和彦。
■AFTER COLONY

○新機動戦記ガンダムW(TV)

主人公 ヒイロ・ユイ
主人公機 ●ウィングガンダム
●ウイングガンダムゼロ
主人公所属 ?(コロニー連合?)すみません、よく知りません。
A.C. 0195
概要 富野式宇宙世紀ではない2番目のガンダム。
『Gガン』とは関係性はありません。
タイトルは「ガンダムウイング」と読みます。
5人の美形少年がガンダムパイロットで、女性ファンに人気のあるガンダム。
物語のテーマは重く、地球と宇宙の対立が視点によって次々に変わってい く様は実に見事であった。らしい。
すみません、コレ、観てないんですよ。
ストーリーを紹介してるサイトとか多数ありますのでそっちを参考してみてください。
ちなみにウイングガンダムには羽根があります。
「リリーナ。お前を殺す。」

○新機動戦記ガンダムW
ENDLESS WALTZ(OVA)

主人公 ヒイロ・ユイ
主人公機 ●ウイングガンダムゼロカスタム
主人公所属 ?(コロニー連合?)すみません、よく知りません。
A.C. 0196
概要 『ガンダムW』の後日談的続編。
富野式宇宙世紀以外で唯一続編の出来たガンダム。
人気の程が知れよう。
当然コレも観てないので何も書けません。
データ部すら間違ってる可能性が……
ゲームの『スーパーロボット大戦』でしか知らないからな〜。
■AFTER WAR

○機動新世紀ガンダムX

主人公 ガロード・ラン
主人公機 ●ガンダムエックス
●ガンダムエックスディバイダー
●ガンダムダブルエックス
主人公所属 まったく知りません。ごめんなさい。
A.W. 0015〜0016
概要 1996年に放映された、ガンダム人気に終末を見せたガンダム。
その後1999年の『∀』まで、映像のガンダム作品は途切れるコトに。
放映時間は途中で朝っぱらに変更されるわ、打ち切りの憂き目に遭うわと、番組として非常に冷遇されてます。
と、そんな余計なコトばかり知ってる割にはコレも観たコトが無いのでとりわけ書くコトがありません。
ちなみに主人公の声の人は『名探偵コナン』の高木刑事役の高木渉。
というより『勝負師伝説 哲也』のダンチの声の人。
オレにとっては。
■正暦
●∀ガンダム(TV・映画)
主人公 ロラン・セアック
主人公機 ●∀ガンダム
主人公所属 ミリシャ
正暦 2343年(とにかくすんごい未来)
概要 ただでさえ人類が増え過ぎ、地球が疲弊していると宇宙移民を決断したのにも関わらず、未だ一部の権力者達は地球に住み続け、大気を汚染し、戦争の火種は消えず、あまつさえスペースコロニーまで落とし大陸の形さえ変えてしまうほど地球を痛め付けた人類。
さすがに限界を超えたのか、ある時を境にその人類文明(ガンダムの歴史ね)を「黒歴史」として封印し、人類はテクノロジーを捨てることになる。
また、その地球再生を見守るためにテクノロジーを保ったままで月に残った人々もいた。
そして、時代はなおも悠久の時を刻んでいた。

世界は再生を果たした人類の、20世紀初頭レベルの文明による新時代。
空を飛ぶのはプロペラの複翼機。
地を走る車はまだまだ上流階級のごく一部の人々のモノ。
遠い過去、人類が宇宙に飛び立っていた事など知る由もなく、その2本の足でしっかりと大地を踏みしめて生きている時代。
そんな時代がこの『∀ガンダム』の世界である。

……前振りが長過ぎ。
∀ガンダムは「ターンエーガンダム」と読みます。
文章化してみて気付いたんですが、ある意味、シャアが『逆シャア』で望んでいたコトが後の世で成し遂げられたさらに後の、超未来な世界みたいですね。
(シャア、良かったね(笑)。)
そんな前近代的な世界にどうやってモビルスーツが登場するのかというと、
発掘されます。
地面掘ると、ザクが。
そしてその掘り当てた人にはザクとは呼んでもらえず、ボルジャーノンとか呼ばれたりします。それはザクなのに〜。
敵は当初は月の民(ムーンレィス)であるディアナ・カウンター。とは言え主人公のロランも月の民なので、あからさまに「敵」というワケでもなく、「月の民対地球の民の和平を目的とした確執」といった機軸でお話は進みます。
月の女王ディアナ様はロランの憧れの人ですし。
地球でのロランの住み込み先のお嬢さんのキエル・ハイムは月の女王ディアナとうりふたつで、ひょんなコトから入れ替わってしまったりと、お話もなかなかドラマチック。

んで、他のガンダム作品との関わりなんですが、ここまで未来過ぎるとはっきり言って関係無いって言いい切っていいです。
作品中ではU.C.から離れるコト、2000年とも5000年とも言われてますし。
まあ、富野作品なんで一概に切り離すのも何でしょうが、この作品、はっきり言って『ガンダム』じゃないですから。
ガンダムという名前のロボットが出て来るファンタジー作品と言った感じ。
(『ガンダム』じゃないからダメという意味じゃありません。むしろ逆。はっきり言って名作ですよ。いやマジで。)

ただ関連付けて見た場合、作品系列的にちょっとややこしいところがあるんですよ。
富野式宇宙世紀(UNIVERSAL CENTURY)は、富野作品同士だから同一時空上であると思われますが、このお話の中の例の「黒歴史」史上には、どうやら本来『機動戦士』に本来括られない、『Gガンダム』や『ガンダムW』『ガンダムX』も内包してしまってるらしいんですよ。
劇中に『ガンダムX』の映像が見て取れたり、後半出て来る「ターンX」なるモビルスーツの武器が『Gガンダム』の「シャイニングフィンガー」だったり。
(話によるとちゃんと包括した年表もあるらしい?)
そんなワケで全てのガンダムストーリーを内包する究極のガンダム作品が、この『∀ガンダム』なのである! ホントか?
……でも『ガンダム』じゃないです(笑)。

■ Cosmic Era

☆機動戦士ガンダムSEED

主人公 キラ・ヤマト
主人公機 ●ストライクガンダム
●フリーダムガンダム
主人公所属 地球連合軍
C.E 70
概要 21世紀のファーストガンダムを目指し、2002年から放映された現在(2004年1月現在)最新作のガンダム。
『機動戦士』と謳っておきながら、富野式宇宙世紀とはまるで関係無いガンダム。
但し、『∀』世界の黒歴史に属するかは、『∀』後の製作作品になるため不明。

より優れた才能を持つよう、遺伝子操作によって作られた人類「コーディネーター」と普通の人類「ナチュラル」が対立する世界。
まあ、ニュータイプとオールドタイプみたいなモンです。
地球連合がナチュラルね。
これまた5人の美形少年が5機のガンダムのパイロット。
主人公のキラはコーディネーターでありながら、なりゆきで連合側になってしまうので4機は敵になります。その内1人は親友。
そういった苦悩の中、キラは不本意な戦いに身を投じて行くといったストーリー。
このアニメはとにかく女性キャラの胸が揺れるアニメで(特に女性艦長のマリューさん)そこら辺必見。
いいのかよ? それで(笑)。


何だか凄く縦に長いページになってしまったので、もう一度

表組みダケ一気に見たい人はコチラ。

尚、『機動戦士ガンダム MS08小隊』には『ミラーズ・リポート』という映画版が、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』には『ジオンの残光』という映画版が存在しますが、それぞれ割愛。
など、はしょってるモノも多々あります。御了承を。

最後に、初心者向けではなくなる話を少しばかり。

富野由悠季監督のガンダム映像作品にはそれぞれ富野氏自身が手掛けた小説版が存在します。
監督自身が手掛けているという意味で、ある意味こっちも「本物」と言っても良かったりするとは思うんですが、これがまたアニメ版とはかけ離れたストーリーだったりするモノもあるので簡単に解説してみます。
但し読んだのが昔のため、かなりうろ覚え。
以下小説版。

機動戦士ガンダム』(ソノラマ文庫、角川スニーカー文庫)
まさか『Z』なんて続編を作るとは思ってもみなかった頃に書かれたため、富野氏、好き勝手にやってます。アムロ死んじゃうし(笑)。
とかいうくらいアニメ版とはかなり違うストーリーが展開します。
戦士のお守りとして、セイラさんの陰毛をアムロがもらうだもらわないだいうエピソードは衝撃的でした。

機動戦士Zガンダム』(角川スニーカー文庫)
省略されたエピソードは多数あるものの、『ガンダム』の反省からかアニメと大筋では違いません。と思います。

機動戦士ZZガンダム』(角川スニーカー文庫/遠藤明範・著)
これは富野氏の著作ではないですが、ついでなので書き出しときます。
アニメ版には無い、ジュドーとアムロの出会いが書かれていた気が。

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(角川スニーカー文庫)
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(アニメージュ文庫)
この『逆シャア』に限って、富野氏の小説版は2種類あります。
何と別々の話で。
スニーカー文庫版はアムロの相手役の
ヒロインは『Z』に出て来たベルトーチカ・イルマ。アムロの子を身ごもります。
アニメージュ文庫版はヒロインはチェーン・アギ。なんですが、全3巻の内、映画のエピソードが始まるのは2巻の後半から。
序盤は全然関係無い話が進んで行きます。
アニメージュ版の挿絵は何と星野之宣。
ガンダムがガンダムに見えません(笑)。
アニメージュ版は最近『機動戦士ガンダム ハイ・ストリーマー』と改題して再販されたみたいです。ていうか連載時のタイトルに戻ったワケね。

機動戦士ガンダムF91』(角川スニーカー文庫)
これはほぼアニメと同じお話。
ただ、敵である「クロスボーン・バンガード」の成り立ちがこれでもか! というくらいしつこく書かれてます。全2巻の内の4分の1くらい。
鉄仮面が仮面を被った経緯とか、セシリーの両親の結婚から別居までとか。

機動戦士Vガンダム』(角川スニーカー文庫)
省略されたエピソードは多数あるものの、アニメ版とあまり変わらないのではないかと。多分。
アニメ観てないもんで、比較できません(笑)。

……とまあ、こんなトコロでしょうか。
『∀ガンダム』にはスニーカー文庫版とハルキノベルズ版がありますが共に違う作者が執筆しているので割愛。

さて、実はこれからが一番書きたかったコトなのですが、富野氏の小説には「ガンダム」や「モビルスーツ」の名称が出て来ないながらも、
あンた! コレ、UNIVERSAL CENTURYの世界観使ってるだろ! という作品がありまして、何かと言うとそれは『ガイア・ギア』と『アベニールを探して』。

『ガイア・ギア』は宇宙暦になって2世紀が過ぎたくらいのお話。
U.C.で言うと0200年以降というコトになります。
主人公はアフランシ・シャア。何とシャアのクローン。
とは言えシャア程思想的ではなく、どっちかってーとイイ人。

『アベニールを探して』はサイド3が造られたぐらいの頃の話。
U.C.で言うと0001年付近? よくわからん。
ミノフスキー粒子の設定は出て来ます。
ちゃっかり人型マシンも出て来て、「テンダーギア」と呼ばれています。

興味のある人は読んでみてはいかがでしょうか。
『ガイア・ギア』はスニーカー文庫、『アベニールを探して』はソノラマ文庫から刊行されてます。
絶版かも知れませんが(笑)。

2004年1月16日