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   畑との出会い 
   野菜づくりはおろか、 土にさわったこともなかった彼女が、 
    川崎町(仙台市の郊外)に畑を 借りることになったのは4年前、 
    私の転勤で仙台に引っ越すこととなり、 見知らぬ土地での生活に加え 
    、出張の多い私のせいもあって、 彼女独りの時間が多くなりました。 
    その気晴らしにと始めたのがきっかけでした。 それがいつの間にか、 
    毎週のように畑に通い、野菜はもちろん、 
    ジャム・梅干し作りまで・・・・ 畑にはまっていきました。  
    生前彼女はよく、畑に育った野菜達を見て、 
    「これを見ていると治るような気がするの、だってあんなに小さかった種が、 
    こんなに大きくなるんだもん」といっていました。 
    彼女にとって畑は、命を生み出す不思議な力がもらえるところ、 
    唯一病から解放され、一番やすらぐところだったのかもしれません。 
    彼女の元気の素、それが畑だったのです。  
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