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   去年5月末、フリーライターをしていた 
    妻、ひでみが、 27歳でこの世を去りました。 
    特発性血小板減少紫斑病という現在でも、原因、治療法とも 
    不明なままの難病によるものでした。 
    19歳で発病、以後様々な治療法を試みたものの、 
    これといった成果は無く、強い薬による副作用に悩み、  
    いつ終わるともしれない不安を抱えながらの日々でした。  
    それでも彼女は、持ち前の明るさと、何事にも前に向かって 
    一直線に突き進む性格で (ちょっとトンチンカンなところもありましたが)  
    誰の心にも、スーっと入り込んで、 
    たくさんの人に出会い、  
    短いけれど、精一杯生ききっていきました。  
    そんな彼女が撮りためたのが、 
    これらの写真です。 
    彼女の日記にこう記されています。  
  「一般的に見て、良い写真かどうか、それは別として、 
    私自身、自分自身を落ち着かせる写真であって欲しい、 
    とても優しい気持ちになれる写真を、撮りたい」 
   そして、そんな彼女の意志を大切に、この写真展を開きます。  
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