ホームページを引っ越しました。 新ホームページにジャンプします。 世田谷の一畳にも満たない小さな庭に小麦が実っている。
折れ曲がり、不揃いで、色艶も良くないが、
それなりに小麦の形にはなっている。
家と家に挟まれた半日陰、東京の淀んだ空の下にも拘らず。
文句も言わず、精一杯ぷっくら膨らんでいる。
でもそれは、こっちの勝手な思い上がり、
彼らは必死に大声で叫んでいるのかもしれない。
そんな私の小麦畑の横を2歳半になる娘が通り過ぎる。
「父ちゃん、これとっていいの?」
「まだ、ダメ。もっと大きくなって黄色くなってからね。」
あれから、7年。
いろいろなことが変わって、良かったこと、悪かったこと。
変わらなくて、良かったこと、悪かったこと。
日々の暮らしは、ギスギスして淀んでいる。
仕事のイライラを家庭にまで持ち込む。
大半がつまらない日常の連続。
しかしそのこと自体をも、ふっと笑ってしまうことがある。
ストレスを抱え込んで、苦しんでいることも
それもまた、悪くない、と。
日常にはたくさんの小さな女神が潜んでいる。
彼女はそんな女神をつかまえる天才だった。
友人たちの尽力によって、そんな彼女の写真集が完成した。
彼女のつかまえた女神たちが並んでいる。
これも又勝手な思い込みかもしれないが、
願わくば、この写真集が幸せのわかち合いになればと思う。
2005.05.27 ももさき
現代医学において治癒方法が見つからない
特発性血小板減少紫斑病という
難病に侵されながらも
好きなカメラを片手に
「私が、一番やすらぐところなの」と郊外の畑に足を運び
大地から顔を出した小さな緑のいのちをカシヤッ!!
丸々と色づいた野菜たちをカシャッ!!
包み育む自然のやさしさをカシャッ!!
ちょっとトンチンカンだけど持ち前の明るさでたくさんの人と出会い
たくさんの感動をファインダーにおさめ
生きることのすばらしさをレンズを通して残し
足早に去っていった彼女・・・・・・・カシャッ!!
・・・・・・ありがとう。
《招待状の文面より》
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