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はじめに

このWEBを始めたのは21世紀の初めでした。ずいぶん長くなりました。その間多くの方からご声援をたまわり、またブログでは毎回多くのコメントを寄せていただきました。感謝申し上げます。
この「ストッキングのお部屋」というタイトルにはいまだに迷いがあります。何かもっと適当なものが思いついたら変更しようと思っていましたが、まだそのままです。掲示板「Fitting Room」、ブログ「Closet Room」と「部屋」で統一した時もありました。ストッキングは、アウターとインナー両方の性格がありますので、単なるファッションだけではなく、私自身の内心をすこしだけお話ししたいというような意図は変わりませんので、しばらくこのままにしたいと思います。

 ストッキングに対する関心は、その時々のファッションの状況によって変わります。このwebを始めたことは柄物が多く、プレーンなストッキングにはあまり顧みられなかったと思います。その後各社の努力もあり、盛り返しましたが、今また薄れてきていると思います。
2022秋現在、ミディやマキシが流行っていて、スニーカーを併せることが多いのであまり注目されるアイテムではなくなってきていると思います。

脚を出さなければ関心が薄れるのは当然と言えますが、流行は常に古くなります。流行は多様化には向かわないようですから、おそらくそのうちスカート丈が短くなるでしょう。
そうなるとレッグ・ウエアの重要度も増してくると思います。もちろん、タイツやソックスもその中に含まれます。では、ストッキングの役割は他とどう違うのでしょうか。

ストッキングとタイツ

通常、ストッキングとタイツはデニールで区別することが多いようです。
デニールとは糸の太さの単位で、9000メートルを基準に、 9000メートルで1グラムの糸を1デニール(1D)と定められています。おおよそ30D以上がタイツです。
これは日本での分け方で、例えばイギリスでは片足ずつ分かれている長靴下をストッキング、つながっているものをタイツと言っています。しかがって、パンティ・ストッキングはタイツとなります。
日本では、スポーツ用を除いて、ストッキングとは肌が透ける薄手の女性用長靴下と認識されています。シアー・タイツという言い方もありますが、現在定着しているようには見受けられません。


ストッキングの分類

私は「肌が透ける薄手の女性用長靴下」であるストッキングを次の様に分けています。個人的な分け方なので厳密さを欠いているかもしれません。

形状から
 パンティ・ストッキング

 
非パンティ・ストッキング 靴下留めが必要なもの   シームレス フルファッション
              
靴下留めが不要なもの(シリコン・ストッパー)  オートレジェンド

糸から

 
ナイロン100%  ノンストレッチ、ウーリー・ナイロン(糸に撚りをかけてあるもの)
 
ナイロン+ポリウレタン(芯糸) ストレッチ、サポート 芯糸にナイロンを一本巻いたもの SCY(シングル・カバード・ヤーン
                            
芯糸にナイロンを二本巻いたもの DCY(ダブル・カバード・ヤーン)

編み方

 
ノンストレッチの場合  プレーン編み
              
ノンラン編み
 
サポートの場合    交編 サポート糸とナイロン
             
ゾッキ サポート糸のみ

ちなみに「ゾッキ」とは「混ぜ物の無い」という意味で江戸時代の文献にも見られることばだそうです。

ストッキングの機能


もちろん防寒の役目はありますが、相対的に低いのは言うまでもありません。
ストッキングは、ランジェリーとファンデーションの働きがあり、脚線を整え、靴やドレスとの滑りを良くします。でも、脚線を整えるのは物理的よりも視覚的な効果が大きいと思います。透明さが陰影を生み脚を立体的に見せるのは、黒タイツを比較すると歴然としています。
私はこれら以外に、ことによったらこれら以上にメンタルな効果が高いと思います。薄くて繊細なナイロンのニットに足を入れ、絹のような光沢が脚を包む、その高揚感が他はない幸福感をもたらしてくれると思います。

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