Beijing, China(3-7, June, 2005)

4日目(6月6日)
 朝6時半起床。7時からバイキング方式の洋食朝食。7時半過ぎに董さんとホテルを出発。バスを北京市動物園近くで乗り継いで頤和園へ。ここも世界遺産。月曜の朝とあって道路は自動車が多い。
 頤和園には東宮門から入る。その前に前門がある。入ってすぐには仁寿殿。前には麒麟の像、枝が龍の爪状に垂れるように仕立てることのできるエンジュの一変種がある。昆明湖畔に出て、知春亭を観る。春一番に芽が開くシダレヤナギで春を知る。十七孔橋万寿山仏香閣や智慧海、遠くに瑠璃塔を望む。
 玉欄堂文昌閣文昌院と廻る。徳和殿の京劇場を見てから諧趣園へ。ここは江南地方の庭園を真似た蓮池を中心とした庭。主建築は涵遠堂。他に知春堂知魚橋など。これらは回廊で結ばれている。アカガシラサギが飛ぶ。景福閣に登ってから湖岸に下りて長廊へ。様々な形の窓のある壁回廊回廊内部には様々な物語の絵が描かれている。湖岸にもヒノキ類が植わっているのだが、水気の多い場所で生育が悪いのか、この太さでも100年以上の老樹。昆明湖の湖岸には船着場も。万寿山頂に登って昆明湖を見下ろす。堤の向こうは西湖。山頂には仏香閣智慧海。智慧海の壁の仏像たちの顔は文革時代に一部破壊されたそうだ。万寿山を北に下り蘇州街へ。ここは皇帝のために蘇州の町並みを作ってしまった場所だが、現在は土産物屋などが並ぶ。北宮門から出る。
 バスで北京市植物園近くへ移動し、昼食。香餅、羊の脚、豚の腸の揚げ物、酢豚、豚の脂のゼラチン、貝割れ大根。歩いて香山公園へ。リフトで頂上へ登る。かなり長い距離。瑠璃塔が途中に見下ろせる。頂上からは北京市街が望めるはずだがガスっている。植物園の温室は真下に見える。香山を歩いて下る。結構な距離(約1時間)を下る。途中、ホオジロ、キジの声。
 北京市植物園へ。董さんの職場である温室を案内していただく。熱帯植物や多肉植物などがあるが、いろいろ問題もあって董さんも大きな仕事を任されて大変そうだ。栽培温室も少し覗く。ようやく「カコカコ」と鳴く鳥の正体がカッコウであることが判明。日本のカッコウと違って二声ずつ鳴くので別亜種のようだ。オナガは市内にたくさんいるので托卵相手には困らなさそう。
 植物園を17時過ぎに出て、バスで移動。小さな食堂で軽い夕食(蒸餃子、肉まん、ワンタンスープ)。バスを乗り換えて円明園の北にある中国農業大学へ。さすがは中国、研究棟の各階のエレベータ・ホールに卓球台がある(ちなみにホテルには卓球場とバトミントン場があった)。観賞園芸及園林系の李樹華教授(大学院博士課程の先輩)を訪問。挨拶の後、講義室に移動し李先生のセミナーで自分の博士論文を紹介。聴講に来た学生は3回生から博士課程院生まで約20名。李先生の研究室所属の学生は今は女性ばかりとのことであるが、男子学生も数名聴講。講義室備え付けのパソコンでパワーポイントファイルを表示したため、日本語フォントの一部は文字化け。北京滞在中も毎晩遅くまで英語版スライド作成をある程度しておいて正解。最初は英語で講演し始めたが、院生の一人が英語を中国語に訳して学生みんなに伝えるのがすぐに困難になったので、日本語でしゃべって李先生が中国語に通訳。専門的になってきたところで通訳は董さんに交代。自分が話した長さよりも董さんが中国語で説明していた時間の方が長かったかも。董さんに感謝。セミナーなので一方的に講演するのではなく、李先生が途中で学生に研究の姿勢や調査方法、日本の状況を解説しながら進むので、1時間半のセミナーとなり21時に終了。
 大学近くの本場のラーメン(蘭州拉面)と羊肉の串焼きを李先生・董さんと頂く。麺にコシを求める人には物足りないかもしれないが、これはこれで美味しいと思う。荷物を取りに一旦研究室に戻ってからタクシーでホテルに戻る。23時。雨にはならなかったが、少し蒸し暑い一日だった。

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