『ラテン語が教えるもの』

近代文芸社、1998年6月20日、400頁、2500円。ISBN4-7733-3587-4  C0095 

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 本書の各章を成す11編の論文と3編の随筆は、第1部・第1章に付した72行のラテン語の拙詩DEA が初出であるのを除き、私が1985年から95年までの10年間に学術雑誌等に発表したものである。それらはいずれもラテン語・ラテン文学に関わるものであり、「近世日本のラテン語文化」、「古代・中世のラテン文学」、「近世日本のラテン語受容」という3つの主要テーマに大別することができる。第1部の3編の随筆もそれぞれこの3つのテーマに符号しており、いずれもラテン語に寄せる私の真情を良く伝えている。冒頭の「はしがき」では、このような書物を出版するに至った事情を、ラテン語教師としての私の生い立ちをまじえつつ語っている。本書は自己の研究成果を世に問うというよりは、むしろこれまでの私の拙い学究生活に一区切りを付けるという性格のものである。ゆえに各章の配列もその執筆順に従っている。また本書の内容も、著者である私が読者に教えるといった類のものではない。それはずべて表題にいうラテン語が教えてくれたものなのだ。


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